心臓
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45 巻, 7 号
選択された号の論文の63件中1~50を表示しています
OpenHEART
HEART’s Selection(心エコー図による心機能評価)
HEART’s Original
[臨床研究]
  • 外山 卓二, 小暮 真也, 工藤 顕仁, 本多 洋介, 長坂 崇司, 宮石 裕介, 簡 伯憲, 山下 栄治, 河口 廉, 安達 仁, 星崎 ...
    2013 年 45 巻 7 号 p. 773-778
    発行日: 2013/07/15
    公開日: 2014/09/16
    ジャーナル フリー
    目的:ST上昇型急性心筋梗塞に対する高用量のニコランジル投与を亜急性期ならびに慢性期への効果を含め低用量と比較検討した.方法:ST上昇型心筋梗塞30例(年齢=62±10歳,男性/女性=26/4)を無作為に高用量群(high dosage;HD;0.2mg/kg/5分静注後0.2mg/kg/時持続投与),低用量群(low dosage;LD;4mg静注後4mg/時持続投与)に振り分け24時間持続点滴投与を行った.また再灌流直後には両群ともニコランジル2mgの冠動脈注入を併用した.亜性期と慢性期に安静時99mTC-MIBI心筋シンチグラフィを施行し,心筋血流総欠損スコア(total defect score;TDS)を算出した.またQGSソフトウェアを用いejection fraction(EF),end-diastolic volume(EDV),end-systolic volume(ESV)ならびに心肺運動負荷試験からpeak O2を求め比較した.結果:TDSは亜急性期,慢性期ともLD群に比し,HD群で低値を示した.EDV,ESVには両群に差を認めなかった.EFは両群とも慢性期に改善した.慢性期のpeak O2はHD群がLD群より有意に高値を示した.結論:ST上昇型急性心筋梗塞患者における高用量ニコランジル投与は低用量投与に比し心筋salvageならびに運動耐容能の改善により有用であった.
Editorial Comment
症例
  • 須賀 俊博, 吉村 裕子, 高松 寛人, 植田 哲也, 間渕 由紀夫, 井上 雅浩, 鈴木 忠, 長岡 秀樹, 倉林 正彦
    2013 年 45 巻 7 号 p. 781-786
    発行日: 2013/07/15
    公開日: 2014/09/16
    ジャーナル フリー
    症例1は糖尿病,高血圧症,喫煙歴のある75歳,男性.2012年1月,不定愁訴で救急外来受診.当番内科医が診察.初回心電図は明らかな変化を認めず,トロポニンTなどは陰性でありいったん帰宅の方針となった.帰宅直前,心電図モニタでSTが著明に上昇.急性冠症候群(acute coronary syndrome;ACS)の診断で緊急カテーテル検査・治療となった.症例2は高血圧症のある59歳,女性.2012年2月,週末早朝の胸痛で救急外来受診.心電図,採血(WBC,トロポニンT,CKMBなど)で異常を認めずいったん帰宅,週明け循環器内科再診となった.月曜再診時,V2〜5でQ 波出現とトロポニンT陽性を認め,カテーテル検査・治療を実施した.2011年,当院で実施された経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention;PCI)353例のうちACSの診断でPCIが実施されたのは94例.このうち,初回心電図でST-T変化を示したものは66例(70%),トロポニンT陽性を示したのは45例(48%)であった.心電図・トロポニンTすべて正常だったものは17例(18%)であった.ACSは循環器専門医でも見逃すことがあり,その診断には問診が重要であるが,初診内科医は心電図や採血といった客観的データを根拠にすることが多い.今回の検討で1回の心電図と採血のみではACSの診断に限界がある可能性が示唆された.
Editorial Comment
症例
  • 石井 , 卓西山光則 , Key wordsAkihito Sasaki, Akiko Takahashi, Tetsuo Yamada, ...
    2013 年 45 巻 7 号 p. 789-795
    発行日: 2013/07/15
    公開日: 2014/09/16
    ジャーナル フリー
    肺血管,肺組織の発生異常は致死的な経過をたどる予後不良な疾患であるが,その頻度は稀であり分類や診断については不明な点も多い.症例は在胎39週1日,3,584gで仮死なく出生したが,生後48時間ころから著明なチアノーゼが出現した.酸素投与,鎮静開始後も症状は進行し生後7日目に当院へ転院となった.エコー上,体血圧を凌駕する高度の肺高血圧を認め,卵円孔および動脈管の血流はいずれも右左シャントであった.心内の構造異常や他臓器の合併奇形は認めなかった.転院後,人工呼吸器管理と肺血管拡張薬(NO+エポプロステノール)を開始し,その後,シルデナフィル,ボセンタンも併用した.肺血管拡張薬により一定の効果はみられたものの低酸素血症と高度の肺高血圧は持続し,生後11カ月時に呼吸不全により死亡した.病理所見では肺小動脈の著明な低形成と肺血管の不正配列,一部では肺胞低形成や毛細血管のうっ血所見を認めた.臨床経過および前述の病理所見から,本症例はalveolar capillary dysplasiaを主体としたdiffuse developmental disordersのoverlap症例と考えられた.
Editorial Comment
症例
  • 濱川 公祐, 西村 光太郎, 矢部 敏和, 土居 義典
    2013 年 45 巻 7 号 p. 798-803
    発行日: 2013/07/15
    公開日: 2014/09/16
    ジャーナル フリー
    症例は,40歳代,女性.高血圧,脂質異常症で内服加療中であった.数年前からときどき胸痛を認めたが,心電図では明らかな異常を指摘できなかった.2009年4月の夜間に強い胸痛を数回認め他院に入院となった.冠動脈造影では狭窄病変はなく,エルゴノビン負荷試験でも有意な冠攣縮は認めなかった.2010年9月に虚血性ST-T変化を伴う強い胸痛が出現し,その後胸痛の頻度が増加した.微小血管狭心症と考えニフェジピンCR,ニコランジル,一硝酸イソソルビド,硝酸イソソルビド貼付薬を併用するも症状は改善せず,胸痛時のニトログリセリン舌下も効果は乏しかった.しかし,ニフェジピンCRをジルチアゼムRに変更したところ胸痛の頻度が減少し,さらに,ベラパミルを追加したところ胸痛はほぼ消失した.微小血管狭心症が疑われCa拮抗薬の変更が著効した1例であり文献的考察を加えて報告する.
Editorial Comment
症例
  • 岩朝静子久米悠太 , Yuta Kume, Key wordsNobuhiro Umehara, Hiroyuki Tsukui, Sato ...
    2013 年 45 巻 7 号 p. 806-810
    発行日: 2013/07/15
    公開日: 2014/09/16
    ジャーナル フリー
    症例は,54歳,女性.2004年に胸痛・労作時呼吸苦を認めたため他院を受診し,手術適応の弁膜症と診断されるも自己中断した.その後自覚症状が増悪し,精査にて後尖に疣贅を伴う僧帽弁閉鎖不全と判明したため,待機的手術の適応となる.ほかの合併症として,血液検査にて汎血球減少とサラセミアを認めた.手術時の所見は,術前のエコーどおり後尖P3領域の疣贅に加え,前尖も炎症性変化をきたしていた.こちらに対して弁形成を施行し,出血傾向を認めたが,輸血療法のみで対応でき,その後は問題なく経過した.サラセミアを合併した弁膜症に,感染性心内膜炎も合併した症例報告はごく少数であり,若干の文献的考察を交えて報告する.
症例
  • 佐藤 晃一, 津田 晃洋, 津田 達徳, 緑川 博文, 高野 隆志
    2013 年 45 巻 7 号 p. 824-829
    発行日: 2013/07/15
    公開日: 2014/09/16
    ジャーナル フリー
    症例は,64歳,男性.労作時息切れで来院,連続性心雑音を聴取する心疾患で精査入院した.心エコー検査,心臓造影CT(心臓CTA)検査,心臓カテーテル検査より,大動脈弁閉鎖不全症Ⅲ度を伴った冠動脈肺動脈瘻と診断した.冠動脈瘻は円錐枝および左回旋枝より認め,両者は合流し右肺動脈後下方に流入していた.左回旋枝は低形成であり,左冠動脈からの順行性血流は非常に少なく,右冠動脈優位の血流支配であった.左右短絡率は46%と瘻孔からの短絡量は大きく,大動脈弁置換術に加え,肺動脈切開による瘻孔直接閉鎖術を施行した.術後心雑音,左右短絡は消失した.術後冠動脈造影では,左回旋枝へは順行性の血流は乏しく,円錐枝から冠動脈瘻を介して造影された.左回旋枝の供給血管が冠動脈瘻であり,血行動態の変化には,今後注意深い経過観察が必要である.
Editorial Comment
研究会(第19回 肺塞栓症研究会・学術集会)
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一般演題:A-3 抄録
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