ミルクチョコレート中の乳脂肪分の測定法について検討した.
1. 脂肪の抽出法としては塩酸加熱分解法および直接抽出法について比較した結果, ブラックチョコレートにおいては両者の間に差は認められなかったが, ミルクチョコレートでは直接抽出法は塩酸加熱分解法に比較して最高4.66%も低い脂肪含量を示すことを認めた. これは抽出の際, 乳タンパク質による皮膜を破壊する必要のあることを示すものである. 塩酸加熱分解法のうちS. B. R. 法とA. O. A. C. 法について比較した場合, 前者の方が簡便であり, しかも高い値の得られることを認めた.
2. ココアバター, やし油およびパーム核油のライヘルトマイスル価はそれぞれ0.2. 6.4, 4.3, 酪酸価はそれぞれ0, 0.6, 0.2であることを認め, 総脂肪中の乳脂肪分の算定式として
[{ライヘルトマイスル価 (チョコレート) -0.2} /28.1] ×100および [酪酸価 (チョコレート) /20] ×100
を提出した. 両者について市販ミルクチョコレートを試料として比較した結果, ライヘルトマイスル価の式による計算値にやや高い値を示すものが認められた.
3. 試作ミルクチョコレートの総脂肪中の乳脂肪分は原料配合比より算定した結果では17.9%, 分析値からの算定値はライヘルトマイスル価では19.2%であったが酪酸価では17.9%であって原料よりの値とよく一致した.
4. 市販ミルクチョコレート6種の乳脂肪分を酪酸価法によって測定した結果3.3~8.4%の範囲にあることを認めた.
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