食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
13 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 森地 敏樹
    1972 年 13 巻 3 号 p. 173-183
    発行日: 1972/06/05
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • β-BHCの生体内分布と蓄積量の逐日的変動
    大柴 恵一, 川北 兵蔵
    1972 年 13 巻 3 号 p. 184-188
    発行日: 1972/06/05
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    シロネズミを用いて, β-BHCの生体内分布と臓器, 組織内への蓄積量の逐日的変動を測定した.
    1) β-BHC 10ppm添加飼料を56日間摂取したシロネズミの体重増加, ならびに臓器重量は対照群に比べて著明な変化は認められなかった.
    2) β-BHCの臓器, 組織内への蓄積量は肝, 腎, 脳などの臓器においては4週間目で平衡レベルに達したが, 脂肪組織では実験期間中 (8週間) 増加し続けた.
    3) β-BHCの体内分布量は最高脂肪組織の38.7ppmから最低脳の0.45ppmまで臓器, 組織間で著明な差が認められた.
    4) 体内におけるβ-BHCの濃度比 (血中濃度に対する臓器, 組織内蓄積量の比) は各臓器では3~20倍であったが, 脂肪組織では250倍以上であった.
  • 生体内蓄積BHCの減少と脂質代謝との関係
    大柴 恵一, 川北 兵蔵
    1972 年 13 巻 3 号 p. 189-194
    発行日: 1972/06/05
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    シロネズミにBHCを含む飼料を一定期間投与し, 十分蓄積させたのち, 脂質代謝に影響すると考えられる食餌性脂肪量, 飢餓, および脂肪動員促進ホルモンによる各臓器, 組織からのBHCの減少効果を測定した.
    1) 臓器, 組織内蓄積BHCの食餌性脂肪量による減少効果はγ体に対しては有効であったが, β体に対しては著明な効果が認められなかった.
    2) 飢餓による減少効果はγ体には非常に有効で, 6日間で73.3%~88.9%の減少を認めたが, β体には効果がなく, 逆に脂肪組織から動員されたβ体が臓器中に多量に移行, 蓄積し, 最初の1.9~5.4倍に増加した.
    3) 脂肪動員促進ホルモン (アドレナリンなど) による減少効果は肝に対してはほとんど無効であったが, 他の臓器や脂肪組織には有効 (P<0.01で有意) であった.
    以上の結果から体内に摂り込まれたBHCの臓器, 組織間の循環, 移動には脂質代謝が関係しているものと考えられる.
  • 池辺 克彦, 田中 之雄, 田中 凉一, 国田 信治
    1972 年 13 巻 3 号 p. 195-204
    発行日: 1972/06/05
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    低温灰化-酸抽出法によりマンガン, 銅, 鉛および亜鉛の同時定量を試みた.
    測定条件としてのバーナーの高さ, ランプ電流, スリット幅, アセチレン流量と空気圧, 酸の影響, 再現性および他の定量法との比較, 回収率, 共存元素の影響を検討し, 検量線はマンガン, 亜鉛では0.5ppm~2.0ppm, 銅, 鉛については1.0ppm~4.0ppmで良好な直線関係を得た. 回収率もそれぞれマンガン99.3%, 銅100.5%, 鉛98.3%, 亜鉛101.6%で満足すべきものであった.
    以上の検討のもとに実試料の分析を試み, 一応正常米と思われる各金属の濃度を明らかにした. すなわちカドミウム0.1ppm前後, マンガン20ppm~30ppm, 銅2.5ppm~3.5ppm, 鉛0.3ppm~0.5ppm, 亜鉛20ppm~25ppmが正常米中の含有量と思われた.
    八尾地区のカドミウム汚染米と他の金属類の相関はあまりみられなかった.
    八尾地区の玄米は, 他の地区の玄米より銅含量が若干 (約2倍) 多い.
  • 小沢 樹夫, 中村 好志, 平賀 久美子
    1972 年 13 巻 3 号 p. 205-207
    発行日: 1972/06/05
    公開日: 2010/03/25
    ジャーナル フリー
    1. ポーラログラフ型酸素分析計を応用した抗酸化剤の効力検定法の実施にあたり, 好ましくない2, 3の点を改良した. a) 乳液の調製法に改良を加え再現性を増した. b) 反応系は開放系より閉鎖系を用いる方が適切と考える.
    2. 反応系で溶存酸素量の減少 (酸素吸収量) とPOVは酸化の初期には平行することから, 本法が抗酸化力の検定法として利用できることを明らかにした.
    3. 本法は金属触媒で強制酸化させる点, 効力判定には慎重を要し, 本法による“抗酸化力”とは生成したパーオキシラジカルの捕獲能力と金属のキレート能力をあわせて表現していることを念頭におくべきであろう.
  • 小沢 樹夫, 中村 好志, 平賀 久美子
    1972 年 13 巻 3 号 p. 208-211
    発行日: 1972/06/05
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1. 各種化合物のprotective indexを求めた結果, BHA≧BHT>NDGA>クエルセチン>エトキシキン>PG>DL-α-トコフェロール>アミノレダクトン, 芳香族アミン, アミノ酸≧1であった.
    2. 食品酸化防止剤はその効力発現には, 一定の濃度 (“有効濃度”) の添加が必要で, またそれ以上過剰に加えても効力はほとんど一定であった.
    3. 没食子酸アルキルエステルはアルキル直鎖がC12で効力が最大であり, それより短かくても, 長くても効力は弱まる.
  • 藤原 喜久夫, 栗田 啓幸
    1972 年 13 巻 3 号 p. 212-213
    発行日: 1972/06/05
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    A procedure to detect Staphylococcal enterotoxin C in foods was devised.
    The method is as follows.
    1. Sample is homogenized in tap water at room temperature.
    2. The homogenate is centrifuged and the supernatant is concentrated by dialysis against polyethylene glycol.
    3. A paper disc immersed with this concentrate is placed on agar plate for precipitation test with antienterotoxin.
    Food samples containing more than 0.4μg enterotoxin C per gram showed a precipitation line of identity with this procedure.
feedback
Top