Enterotoxin 産生
Clostridium perfringens の汚染源を血清疫学的に追求する目的で, まず, Vero cell を用いた enterotoxin 中和抗体測定法を検討したところ, 血清1ml当たり0.3~0.6μg/mlの enterotoxin を中和する抗体の検出が可能と考えられたが, 血球凝集反応との平行性から, 1.2μg/mlの enterotoxin 中和以上を確実な抗体検出量とした. 次に, これを用いて, ヒトおよび動物の抗体保有状況を調べると, 陽性率はヒトで29/146 (20%), ウシで0/35, ブタで0/60, ニワトリで0/55, ネズミで0/41となり, ヒトと enterotoxin 産生
Cl. perfringens との密接な関係が示唆された. また, ヒトの抗体レベルは最高でも, 血清1ml当たり4.8μg/mlの enterotoxin 中和と必ずしも高くなかったが, 内容的にはIgGと推定された.
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