食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
21 巻 , 4 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 田中 凉一, 吉田 精作, 樫本 隆
    1980 年 21 巻 4 号 p. 243-246_1
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    大豆中の銅 (Cu) およびカドミウム (Cd) の存在形態について, 水抽出, 限外ろ過法を用いて検討した. 水抽出によりCu, Cdともに約6割が抽出された. 水抽出におけるpHの影響では, Cu, Cdとも pH 4~5で最も低い抽出率を示した. 抽出液の紫外部吸収 (280nm) および総窒素量も同様にpH 4~5で最低値を示し, Cu, CdとpH 4~5で等電点沈殿を生じるタンパク質との間に相互関係があることが考えられた. 抽出液の限外ろ過では, Cdはその約9割が分子量約4万以上の分画に存在することがわかった. しかし, Cuでは分子量約4万以上に約21%, 約4万から1万に約28%, 残りの半量は分子量1万以下と広い分子量範囲に分布し, Cdとその存在形態が明らかに異なり特徴的であることが明らかとなった.
  • 吉田 精作, 田中 凉一, 樫本 隆
    1980 年 21 巻 4 号 p. 247-251_1
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    0.01Mトリス塩酸緩衝液pH 7.4を用いて抽出した大豆可溶性画分について, Sephadex G-50 を用いてゲルろ過し, 分子量約1万を境に高分子量画分F-I (銅20ppm, タンパク質約86%) と低分子量画分F-II (銅24ppm, タンパク質約1%) に2分した. F-Iをトリプシンおよびα-アミラーゼで処理したが, ゲルろ過による銅の溶出パターンに変化はなかった. また, F-Iに銅を添加して行くと, 添加量とともに結合量は増加し原試料 (20ppm) の80倍以上の1,700ppmという高濃度銅結合画分が得られた. これは無機態と結合態の生理活性などの差異を検討する上で有用と思われる. F-II中の銅ピークはニンヒドリン反応陽性部分の窒素ピークと一致し, ペプチドとの相互関係を示唆する結果を示した.
  • 駒木 勝, 松田 典彦, 松縄 桂子
    1980 年 21 巻 4 号 p. 252-259_1
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    加熱処理した Clostridium botulinum および C. sporogenes の芽胞数を種々の培地により測定し, 各培地の性能を pork pea infusion 寒天培地と比較した. その結果, 加熱損傷を受けた嫌気性タンパク分解細菌芽胞の再生用培地としては, 酵母エキス寒天培地がよいことがわかった. また, 培地に添加する還元剤としては, チオグリコール酸ナトリウムとシステインとの間に差は認められず, さらに, 加熱殺菌前に添加しても, その後に無菌的に添加しても同じであった.
  • 中野 みどり, 久保倉 洋子, 小川 益夫
    1980 年 21 巻 4 号 p. 260-265_1
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    市販の真空包装スライスハム・ソーセージ64検体について, 汚染細菌の培養方法の検討と, 細菌汚染の実態を調査した. 7°培養値は37°培養値に比べ包装後3週までは約10~50倍多かったが, その後その差は縮少した. 7°・37°培養の場合とも好気培養値と嫌気培養値との間に差はほとんどみられなかった. 細菌叢はいずれの培養法の場合とも, LactobacillusStreptococcus が優占化していた. 偏性嫌気性菌は37°・嫌気培養でわずかに認められた. 購入直後の製品の細菌数 (1g当たりの7°・好気培養値) は全製品中102台が13%, 103台が16%, 104台が9%, 105台が9%, 106台が13%, 107台が31%, 108台が9%であった. これらの汚染は, 包装後1週以内にすでに平均で105以上に達していた. 大腸菌群は12%の製品に認められた.
  • 品川 邦汎, 国田 信治, 大中 隆史, 武政 二郎
    1980 年 21 巻 4 号 p. 266-272
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    Gilbert から分与された B. cereus H型標準菌18株と食中毒由来菌株SH-1を用いて抗H血清を作製した. B. cereus 食中毒15事例からの分離菌株を型別した結果, 1型菌によるものが11事例, 8型2事例, 3型およびSH-1型によるものが各1事例であった. S. aureusB. cereus が同時に検出された食中毒10事例中, B. cereus の1型あるいは3型の単一血清型菌が分離されたものが2事例, 型別不能または2~3種の型の菌が混合して分離されたものが8事例であった. 食中毒には関係のない米飯由来菌では115株中71株 (61.7%) が, 生米由来菌55株中14株 (25.5%) が型別された. 健康者のふん便中の B. cereus 保菌率は433名中65名 (15.0%) でこの内32.3%が血清型別できた.
  • 林 長男, 寺岡 葉子, 小高 秀正, 牛嶋 峰子, 谷村 顕雄, 倉田 浩
    1980 年 21 巻 4 号 p. 273-282_1
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    NDMA胃内生成の良好なサル (最高833.6ppb) は, 不良なサル (検出されず) に比較して胃内pH値が高く, サル胃内におけるNDMA生成は, サル個体の諸条件に由来する胃内pH値と生成されたNO2-濃度に強く影響される傾向を示した. サル血液中のNDMA濃度 (検出限界0.2ng) は, 投与0から7時間まで, いずれの採血時期にも検出されないか, またはこん跡を示す程度で, サル胃内におけるNDMA生成量との間にめいりょうな相関性は認められなかった.
  • 堤 将和, 成田 環, 松岡 麻男, 渡辺 忠雄
    1980 年 21 巻 4 号 p. 283-287_1
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    黄色ブドウ球菌の食塩耐性または類似の無機塩に対する耐塩性はコール酸の共存下において著しく低下した. この低下にはある種の陰イオン (SO42-, Cl-) の共存が必要であると思われる. また本菌の耐塩性は陰イオン界面活性剤の共存により低下するが, その作用は必ずしも界面活性剤の界面活性によるものではないと思われる. 一方, 本菌を食塩-コール酸で処理すると, Mg2+, 糖, タンパク質, 紫外部吸収物質などが漏洩したが, 脂質の漏洩は認められなかった. このことから食塩-コール酸の作用は本菌の細菌壁層であろうと推定した.
  • 吉田 綾子, 今井田 雅示
    1980 年 21 巻 4 号 p. 288-293_1
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    エビを亜硫酸塩類溶液に浸漬し漂白を行うと, ホルムアルデヒド (FA) が生成することを確認し, 漂白条件と生成量の関係, エビ中に含まれるトリメチルアミンオキシド (TMO) とFA生成の関連性などについて検討した. FA生成量は亜硫酸濃度と共に増加し, 1.5%以上で一定となった. 1.5%溶液での処理を繰り返すと, さらにFAが生成した. エビを透析した外液をTLCにより分画し, TMOが存在する画分からのみ, FAが生成することを確認した. 透析液に亜硫酸水を加えるとFAが生成し, FA生成とTMOの減少との間には量的な相関関係が見られた. このことから, TMOがFA生成の要因であると考えられた.
  • 堀 伸二郎, 樫本 隆, 国田 信治
    1980 年 21 巻 4 号 p. 294-300_1
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    使用済熱媒体 (KC-400) から分離したPCQをラットに経口投与し, そのふん尿中への排せつおよび各組織中のPCQ濃度測定ならびに質的解析を行った. PCQ (44mg/匹) を1回投与すると6日間で投与量の96.7%がふん中に排せつされ, 尿中への排せつはこん跡程度であった. 又投与後6日目における各臓器中の蓄積濃度は, 肝臓において最高値 (41.99ppm) を示し, その量はラット体内に蓄積されたPCQの約50%に相当した. 一方10回連続投与 (1.26mg/匹/日) した時のPCQの生物学的半減期は, 14.11日 (肝臓)~41.30日 (脂肪組織) の間であった. 又肝臓と脂肪組織の間で蓄積PCQに質的な差異が認められた.
  • 小川 俊次郎, 鈴木 英世, 外海 泰秀, 伊藤 誉志男, 慶田 雅洋
    1980 年 21 巻 4 号 p. 301-306_1
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    エーテルを用いる溶媒抽出法, 水蒸気蒸留法, 水蒸気蒸留法変法 (留液500mlを採集) およびアルカリ分解法の4種の前処理法で抽出・精製した安息香酸 (BA) をGLCで定量し, 高麗人参茶およびしなちくについて比較した. 溶媒抽出法では遊離のBAのみが検出される. 水蒸気蒸留法による値はこれよりもやや高く, 捕集液の量をふやすにつれBAの値が増加する. これは結合型安息香酸が加熱中に徐々に分解するためと考えられる. アルカリ分解法により総BAを定量できる. 天然由来のBAは大部分結合型と考えられるので, 添加BAの測定には溶媒抽出法, 総BAの測定にはアルカリ分解法の使用が適当である.
  • 松本 昌雄, 籠島 行典, 春田 三佐夫
    1980 年 21 巻 4 号 p. 307-311
    発行日: 1980/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    E. coli, P. mirabilis, Citrobacter sp., B. subtilis がそれぞれ102/mlレベルまたは104/mlレベルになるように調製した2種類の還元乳に S. enteritidis (または S. typhimurium, S. thompson, S. anatum) を101/mlレベルになるように接種した試料を対象にセレナイト, ハーナ, ラパポート, EEM・SBGおよび Hargrove らの推奨する乳・乳製品中のサルモネラ増菌培地NLICの選択性について比較検討した. その結果, ラパポート, ハーナは試料中の共存菌数の多少や供試サルモネラの菌型などにかかわりなく総体的に優れ, ついでEEM・SBGでNLICは最低であった.
  • 1980 年 21 巻 4 号 p. 323
    発行日: 1980年
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
feedback
Top