茨城県内18乳処理場から採取した充てん直後のビンおよび紙容器充てん乳中の低温細菌の分布およびフローラについて比較検討し, 次の結果を得た.
1. 紙容器充てん乳の方がビン充てん乳に比べて低温細菌による汚染が少なかった.
2. UHT法で菌数が最も少なくH法がこれにつぎ, HTST法における菌数は最大であった.
3. 低温細菌は紙容器充てん乳からはわずか6株しか分離できなかったが, ビン充てん乳の方はUHT法37株, HTST法367株, H法251株が分離され, そのフローラを見ると3法とも
Pseudomonas が最も多かった.
また, H法と比べるとHTST法では,
Aeromonas, Flavobacterium, Coliform bacteria などが多かった.
4.
Pseudomonas,
Acinetobacter,
Aeromonas,
Bacillus と同定された低温細菌は, それぞれ60%以上の検出頻度で分離された.
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