健常者のPCQ汚染源を究明する目的で, PCQ微量分析法の検討を行うとともに, 食物連鎖に焦点をあて, 魚貝類について分析を行った. 試料をアルカリ分解,
n-ヘキサン抽出後, フロリジルカラムによりPCB, PCQを分離精製した. さらに, 分析感度, 精度を高めるため, PCQの完全塩素化を行い, アルミナカラムにより妨害物質を分離, 除去した後, GC, GC-MSで同定, 定量した. 魚貝類の大半 (89%) は低濃度PCQ汚染を受けていることを初めて明らかにした. 魚類および貝類のPCQ濃度は, それぞれn.d~0.299 (0.086±0.088)ppb, 0.020~3.125 (0.759±1.150)ppbであった. 一方, それらのPCQ/PCB濃度比はPCB製品中のそれに比べて大きかった.
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