1980年5月23日~6月3日 (事例I), 1980年10月5日~25日 (事例II) に山口保健所管内で発生した風邪様疾患は
Campylobacter jejuni/
coli による集団食中毒と判明した.
1. 患者数は事例I 701名, 事例II 342名で, 腹痛, 下痢, 発熱, 頭痛などを主症状として発症し, 2~4日で回復するものが多く見られた.
2. 両事例とも学校給食によると推定されたが, 原因食品を推定することはできなかった. 事例Iでは, 冷凍錦糸卵が疑われたものの断定することはできなかった.
3. 事例IIでは, 10名の患者の血中抗体価を測定し, そのうち7名において80倍~1280倍の上昇を確認したが, 全く抗体価の上昇が見られなかった3名は菌分離も陰性であった.
4. 両事例とも発生当初集団風邪として扱われていた. 症状として発熱, 頭痛を呈したものの, 風邪の症状として一般的な鼻閉, せき, 咽頭痛などの呼吸器性状はほとんど見られなかった. このたび, 我々の経験した2事例から, 平素, 風邪として扱われている事例の中に,
C. jejuni/
coliに起因する症例がかなり含まれていることを示唆するものである.
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