食品衛生学雑誌
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25 巻 , 2 号
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  • 浜本 典男, 山口 重利, 浅居 良輝, 下田 幸三
    1984 年 25 巻 2 号 p. 99-105_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    過酢酸の殺菌効果について, B. subtilis 胞子を用いて検討した. 過酢酸の殺菌効果は, 濃度が高くなるに従って, また温度が高くなるに従って増大したが, 25°における供試株胞子のD値は, 2.0×10-3M濃度で2.4 (分) であり, 濃度指数は1.70, 温度係数は2.66であった. pHについては, 酸性領域では安定した殺菌力を示し, また平衡過酢酸に含まれる過酸化水素は, 実用濃度では殺菌効果に影響を及ぼさなかった. 過酢酸殺菌剤P3-oxonia aktiv (OA) については, 過酢酸濃度とD値の関係, 温度係数などは, 過酢酸でえた結果とほぼ一致していた. 機器の循環殺菌にOAを試用したところ, 殺菌力の低下が認められ, その原因は過酢酸の分解による濃度低下によるものであった.
  • 鈴木 昭, 河西 勉, 高山 澄江, 春田 三佐夫, 清水 苗一, 萩原 博和, 神保 勝彦
    1984 年 25 巻 2 号 p. 106-111_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    B. cereus の食中毒原性が認知されるに及び食品中の本菌に関する調査研究も盛んになった. そこで報告例の少ない脱脂粉乳について, その汚染状況, 分離菌株の主要生物学的性状及び生物型について検討した. その結果, 一般生菌数はほとんどのものが300以下でいずれも有芽胞桿菌であった. B. cereus の検出率は10.3%, 分離菌株に対する割合は8.2%であった. デンプン分解株は32株 (63%), 非分解株は18株 (37%), 神保の生物型は2型30%, 4型28%, 6型24%などであった. 菌叢としては, B. licheniformis 40.5%, B. pumilus 17.3%, B. megaterium 11.1%, B. subtilis 10%, B. coagulans 59.5%, B. cereus 8.2%などであった.
  • 斉藤 和夫, 西島 基弘, 安田 和男, 上村 尚, 井部 明広, 永山 敏廣, 牛山 博文, 直井 家壽太
    1984 年 25 巻 2 号 p. 112-117_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    穀類, 種実類及びその加工品からの aflatoxin (AF) M1, M2, aflatoxicol (AFL) I, IIの同時分析法について検討した. 試料はメタノール-1%塩化ナトリウム (55:45) 混液で抽出し, クロロホルムで再抽出を行い, 得られた予試験溶液をTLCプレートに塗布し, 予試験用展開溶媒としてメタノール-エチルエーテル-ベンゼン (7:20:70) 混液を用いて展開後, 紫外線照射下でAF B, G, M群, AFLの有無を判定した. それらが検出された場合, AF及びAFLはシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し, 各々得られた試験溶液をTLCプレートに塗布し, AFLは展開溶媒としてエチルエーテル, AF M1, M2n-アミルアルコール-アセトン-クロロホルム (8:10:80) 混液を用いて展開後, 蛍光デンシトメトリーにより定量した. 本試験法の回収率はAF M1 85%, M2 66%, AFL I 85%, II 88%であった.
  • 山田 順一, 田中 篤, 新村 裕, 粟飯原 景昭
    1984 年 25 巻 2 号 p. 118-124_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    エタノール混在のハム類では測定法によってその水分活性 (Aw) が影響される. 硫酸カリウム, 硫酸アンモニウム及び塩化ナトリウムの試薬試験溶液と2種類の塩漬け挽き肉に濃度段階的にエタノールを添加したものにつき, 公定法及び2種類の水分活性測定装置でのAwに対する影響を検討した. さらに市販セミドライハムについてAwを測定すると共に, 酸化法によりエタノール含量を測定した. その結果, 公定法ではすべての試料でエタノール含量増加につれてAwが上昇した. Rotronic 社製Aw測定装置ではわずかな影響にとどまった. 市販セミドライハム11点中10点にエタノールが検出された. ただし公定法ではセミドライハムのエタノール含量とAwが5%水準で相関を示し, エタノール混在試料のAwを公定法で測定することは困難であることが示唆された.
  • 犬飼 進, 菊池 順子, 渡辺 忠雄
    1984 年 25 巻 2 号 p. 125-131_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    近年, ホットベンディング方式の缶びん詰の販売が定着し始め, 従来無視されて来た耐熱性の強い高温性芽胞を品質に悪影響を及ぼさない範囲で死滅させる必要性が出て来た. このような観点から著者らは安全性が高く, しかも芽胞の発芽を抑制したり, 耐熱性値を減少せしめる物質について検索して来た. その結果, 種々の食用有機酸ナトリウム塩のうち, クエン酸ナトリウムが高温性のB. stearothermophilus, B. coagulans 芽胞に対して有効であることを見出した.
  • 犬飼 進, 菊池 順子, 渡辺 忠雄
    1984 年 25 巻 2 号 p. 132-136_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    クエン酸ナトリウムが缶瓶詰のフラットサワー型の変敗を起こす高温性 B. stearothermophilus などの芽胞に対して強い発芽抑制効果を示したので, この原因を調べるため芽胞をクエン酸ナトリウム溶液などで前処理し, 漏洩する金属イオン量と発芽及び耐熱性との関係について検討した. その結果, Ca及びMgの漏洩量と発芽に相関があること, 前処理の条件により漏洩量が異なること, 処理溶液の種類及び処理条件にかかわらずCaとMgの漏洩比がほぼ一定であることが判った. 耐熱性については顕著な差はなかった.
  • 犬飼 進, 菊池 順子, 渡辺 忠雄
    1984 年 25 巻 2 号 p. 137-141_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    Bacillus 属4種の栄養型細胞をクエン酸ナトリウム溶液などで処理すると金属イオンの漏洩がみられた. 漏洩したCaとMgイオンの比率は細胞中に分布している比率とほぼ一致したことから, 細胞全体から均一に漏洩したものと推察された. これらの処理された細胞のブドウ糖ブイヨン培地中における増殖傾向は漏洩量と無関係であった. この点が芽胞と大きく異なった. クエン酸Naを添加した食品中では芽胞に対して発芽抑制や耐熱性を弱める効果がみられ, 前報の結果とほぼ一致した.
  • 田中 之雄, 田中 凉一, 樫本 隆
    1984 年 25 巻 2 号 p. 142-148_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    ラットにカドミウム単独経口投与 (無機態, CdCl2・2.5 H2O 40mg/kg/day) とカドミウム及びシステイン同時経口投与 (有機態, CdCl2・2.5 H2O 20mg/kg/day+システイン塩酸塩 1500mg/kg/day) を各々5週間行い, その後のカドミウムの生体内推移を調べ, 同時に銅及び亜鉛の尿中排泄を測定した. その結果, カドミウムの投与を5週後に停止しても, 一旦臓器に取り込まれたカドミウムは投与を中止してから5週後でも大きく変動せず, 投与の際のカドミウムの化学形態の相違による差は認められなかった. また, カドミウム投与停止後にシステインの経口投与を続けても, カドミウムの生体内推移への影響はなかった.
  • 外海 泰秀, 伊藤 誉志男, 原田 基夫
    1984 年 25 巻 2 号 p. 149-157_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    モノメチルアミン, ジメチルアミン, トリメチルアミンは50%水酸化カリウム溶液中で, またアンモニアは酢酸緩衝液 (pH 3.5) 中でクロラミンTと反応後それぞれ加温することにより, ヘッドスペース・ガスクロマトグラフィーで分別定量する方法を開発した. 鮮魚介類中のトリメチルアミン及びアンモニアの25°における経時的な生成量は, 24時間目あたりから急激に増加し, アンモニア量は全体の86.4~98.8%を占めた. 本法で定量した試料中四者の総量をコンウェー法の値と比較すると, 鮮魚介類では両測定値はほぼ一致したが, 揮発性アミンを比較的多く検出した魚加工品では, コンウェー法の方が低く出る傾向にあった.
  • 堀 義宏
    1984 年 25 巻 2 号 p. 158-162_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    高速液体クローマトグラフィー (HPLC) を用いて, 養殖魚中の合成抗菌剤の定量法を検討した. アセトンで抽出, 脱脂後, クロロホルムで再抽出し, アルミナカラムを用いて95%アセトニトリル20ml (フラクション I: フラゾリドン, ジフラゾン) 及び85%アセトニトリル30ml (フラクション II: スルファモノメトキシン, スルファジメトキシン) で溶拙し, 各フラクションをHPLCで測定した. 本法による回収率はフラゾリドン95.5~99.7%, ジフラゾン84.0~90.0%, スルファモノメトキシン96.7~101.3%, スルファジメトキシン95.3~99.0%であり, また, 検出限界はいずれも0.03ppmであった.
  • 永田 知子, 佐伯 政信, 中沢 裕之, 藤田 昌彦, 高畠 英伍
    1984 年 25 巻 2 号 p. 163-167_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    鶏肉中のデコキネート残留量を蛍光検出器付高速液体クロマトグラフィー (HPLC) により測定する方法を検討した. 試料にメタノールークロロホルム混液を加えホモジナイズし遠心分離した後, 上澄液を減圧濃縮し次いで酢酸エチルと分配した後, 酢酸エチル層を蒸発乾固し残渣をクロロホルムに溶解しHPLCに供した. カラムは Zorbax ODS, 移動相は, 0.001M塩化カルシウム-メタノール-水 (9:1) 混液, 検出は励起波長326nm, 蛍光波長384nmで行った. 回収率は, 0.01, 0.05及び0.5ppm添加でそれぞれ94.0, 99.0及び97.4%であり検出限界は1ngであった.
  • 田中 章男, 能勢 憲英, 正木 宏幸, 岩崎 久夫, 春田 三佐夫
    1984 年 25 巻 2 号 p. 168-176_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    マウスの脳, 肺, 脾臓, 心臓, 腎臓, 肝臓における亜硝酸塩, 硝酸塩の含有量をECDガスクロマトグラフィーにより測定した. 亜硝酸塩の平均含有量は, 脳; 0.09μg, 肺; 0.12μg, 脾臓; 0.07μg, 心臓; 0.12μg, 腎臓; 0.15μg, 肝臓; 0.24μgであり, 硝酸塩の平均含有量は, 脳; 0.66μg, 肺; 0.62μg, 脾臓; 0.72μg, 心臓; 0.64μg, 腎臓; 1.12μg, 肝臓; 1.12μgであった. 安定同位体15Nを含むNa15NO2及びK15NO3をマウスに経口投与し, 30分後における各臓器の亜硝酸塩, 硝酸塩の含有量を測定すると, 各臓器とも先の通常値より高かった. この実験で500μgのK15NO3投与でNO2-15Nが各臓器で検出された. これらはGC-MSで15Nの存在が確認された.
  • 田中 章男, 能勢 憲英, 正木 宏幸, 岩崎 久夫, 春田 三佐夫
    1984 年 25 巻 2 号 p. 177-184_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    マウス体内の亜硝酸塩の運命をNa15NO2及びK15NO3を使用して行った. 定量にはNO2-15Nとヒドララジンとから生成する [15N]-テトラゾロフタラジンの親イオン (m/e 172) をモニターするGC-MS法を用いた. 本法はNO2-15Nに特異的な方法で, その定量限界はNO2-15Nで0.01μg/mlである. マウスにNO2-15N及びNO3-15Nとして100μg又は500μgを経口投与し, その後, 180分までのNO2-15Nを脳, 肺, 脾臓, 心臓, 腎臓, 肝臓について上記の方法で測定した. その結果, NO2-15Nの場合は, 投与直後から各臓器ともNO2-15Nが検出され, ほとんど直線的に減少した. NO3-15Nの場合は, NO3-15N100μg投与ではNO2-15Nは検出されなかったが, 500μg投与では各臓器とも微量のNO2-15Nが検出された.
  • 田中 章男, 能勢 憲英, 正木 宏幸, 岩崎 久夫, 春田 三佐夫
    1984 年 25 巻 2 号 p. 185-192_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    マウス体内の硝酸塩の運命をNa15NO2及びK15NO3を使用して行った. 定量にはNO3-15Nと2-sec-ブチルフェノールを反応させニトロ化後, N,O-ビス (トリメチルシリル) アセトアミドを用いてシリル化し, 基準イオン (m/e239) をモニターするGC-MS法を用いた. この結果, 本法の定量限界はNO3-15Nで0.08μg/mlで, NO3-15Nに特異的な方法であった. マウスにNO2-15N及びNO3-15Nとして100μg又は500μgを経口投与し, その後, 180分までのNO3-15Nを脳, 肺, 脾臓, 心臓, 腎臓, 肝臓について記の方法で測定した. その結果, NO2-15Nの場合は, 各臓器とも投与30分後で最高値を示し, 以後はゆるやかに減少した. NO3-15Nの場合は,各臓器とも投与45分後で最高値を示し, NO2-15Nの場合と同様にゆるやかに減少した.
  • 金子 勉, 横山 弘美, 高橋 強
    1984 年 25 巻 2 号 p. 193-197_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    生乳及びヨーグルト中の微生物迅速検出法として微生物由来ATP測定による方法が検討された. 本法の生乳中でのATPの最低検出限界は1ng/mlであり, 生乳中で1.3×105cfu/ml以上, ヨーグルト中で4.5×105cfu/ml以上の生菌数が存在すれば1時間以内で検出可能であった. しかし, 菌体内ATP量は微生物の保存条件により変動し, L. bulgaricus 培養液を空気中で5°2週間保存すると1細胞中の平均ATP量は1/294に減少したが, 脱気容器内で保存した際は1/3に減少したに過ぎなかった. 乳中微生物の検出感度を10倍上昇させるため, 乳中にFeCl3・6H2Oを0.05~0.10%加え, 低温下で遠心分離する微生物の濃縮法が確立された.
  • 石田 裕, 関根 展子, 橋田 修志, 藤居 敏明, 木村 茂, 関谷 茂二
    1984 年 25 巻 2 号 p. 198-202_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    豆腐中のGDLの定量をガスクロマトグラフィー (G. C) により行った. 抽出法, 分析条件等, 種々検討し, 水抽出, 酢酸鉛による除タンパク, 石油エーテルによる脱脂, アンモニアを加えてのグルコン酸アンモニウムへの変換, トリメチルシリル化後, 3%SE30を用いてのFID-GCにより測定を行った結果, 市販絹ごし豆腐において, GDL単独使用品については0.33%, 硫酸カルシウム併用品については, 0.09%, 0.02%の値が得られた. また, 添加回収試験における変動係数は2.36%, 平均回収率は98%と良好な値を示した.
  • 石倉 俊治, 小野寺 祐夫, 角屋敷 俊二, 笠原 照久, 中山 基子, 渡辺 省三
    1984 年 25 巻 2 号 p. 203-208_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    米中の残留有機リン農薬は炊飯によって減少するが, その減少量は dimethoate の20%から Ronnel の93.5%と幅広く変動する. 本研究では, これらの減少がどのような現象によって生じるのかを明らかにするため, モデル実験系によって14種の有機リン農薬の加熱分解性及び水蒸気蒸留性を検討した. 実験した有機リン系農薬は, 1) 加熱分解及び水蒸気蒸留を受けにくい化合物2) 熱的に安定であるがやや水蒸気蒸留されやすい化合物3) 熱的に不安定又は蒸留されやすい化合物に分類することができた. これらの結果から, 炊飯による米中有機リン系農薬の挙動を説明することが出来た.
  • 北田 善三, 玉瀬 喜久雄, 溝渕 膺彦, 佐々木 美智子, 谷川 薫, 込山 茂久, 中澤 裕之
    1984 年 25 巻 2 号 p. 209-213_1
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    高速液体クロマトグラフィーによる食品中の酸化防止剤, tert-Butylhydroquinone (TBHQ) の分析法を検討した結果, カラムとして逆相分配系の LiChrosorb RP-8, 移動相として50%アセトニトリル/0.01Mリン酸一カリウム溶液を用いたとき良好な分離状態が得られた. また, 同時に順相カラムによるTBHQの分析法も検討した. TBHQと油脂の分離を目的とした食品の前処理法を検討したところ, エキストレルートカラムにより油脂が除去でき, TBHQの回収率も良好であった.
  • 上野 清一, 小山田 則孝, 久保田 かほる, 石崎 睦雄
    1984 年 25 巻 2 号 p. 214-218
    発行日: 1984/04/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
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