食品衛生学雑誌
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25 巻, 6 号
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  • 野口 玉雄, 橋本 周久
    1984 年 25 巻 6 号 p. 481-487
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
  • 犬飼 進, 菊池 順子, 渡辺 忠雄
    1984 年 25 巻 6 号 p. 488-493_1
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    種々の異なる場所で採取した土壌の抽出液を添加した培地で調製した Bacillus 属芽胞の耐熱性を測定した. その結果, 土壌抽出液を添加した培地で形成した芽胞は耐熱性が強くなった. しかも土壌の採取場所によって耐熱性が異なり, 農地の土壌で強い傾向がみられた. 土壌抽出液中の陽イオンを除去すると, この効果はなくなった. 土壌抽出液を添加した培地中の2価金属イオン量と芽胞の耐熱性との相関を調べると, B. coagulans においてマンガンに相関が認められた.
  • 豊田 正武, 伊藤 誉志男, 原田 基夫
    1984 年 25 巻 6 号 p. 494-498_1
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    66日間さつま揚のフライに使用した菜種油を用い, クロマトグラフィーにより溶血促進物質を検索した. ケイ酸カラムクロマトグラフィーによりエーテル溶出画分の溶血活性が最も高く, 家兎赤血球50%溶血量 (C50) は1.30mgであった. この画分をさらにゲルろ過 (TSK-GEL HW-60) により分離したところ, グリセリドダイマー (GD) 画分と遊離脂肪酸 (FFA) 画分が得られ, 両者のC50はそれぞれ1.70mg及び0.14mgであった. 3~66日間使用したフライ油ではGD含量が1~3%, FFAが20~200mg%に増加すると共にC50が減少することから, フライ油の劣化による溶血活性の上昇は劣化と共に生成されるGD及びFFAの増加がその原因の一部として重要な役割を果しているものと推察された.
  • 山口 敏幸, 花井 潤師, 平田 睦子, 白石 由美子, 青木 襄, 高杉 信男
    1984 年 25 巻 6 号 p. 499-504_1
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    鶏肉及び鶏卵中のアンプロリウム (APL) を, 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) により定量する分析法を検討した. カラムは Hitachi gel 3011を, 移動相はメタノール-水 (8:2) を用い, 励起波長400nm, 蛍光波長460nmで測定した. 試料をメタノール抽出, 濃縮乾固した後, 除タンパク操作を行い, アルカリ性下フェリシアン化カリウムで酸化してHPLCに注入した. 検量線は, 試料溶液25ml中APL 0.25~1.5μgの範囲で良好な直線性を示し, 検出限界は同液中0.1μgであった. また, 酸化によって生成するAPLの2種の蛍光物質は 2-methyl-pyrichromine を対照物質として, 吸収スペクトル及びマススペクトルから 2-propyl-pyrichromine と 2-propyl-7-methyl-pyrichromine と推定された.
  • 四方田 千佳子, 豊田 正武, 伊藤 誉志男, 原田 基夫
    1984 年 25 巻 6 号 p. 505-511_1
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    繊維素グリコール酸ナトリウム (CMC) の分析法を食品衛生検査指針の銅塩沈殿法を基に改良した. 検体をアセトンで脱脂し, プロテアーゼでタンパク質を分解し, ペクチナーゼでペクチンを分解後, 硫酸銅でCMCを選択的に沈殿させた. さらに沈殿を可溶化後, ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにかけ, 低分子妨害物を除いてから, ナフタリンジオール法により比色定量した. 種々の食品にCMCを0.2%添加したところ, 回収率は70%以上と良好で検出限界は0.004%と低かった. 市販食品中のCMC含量を調査したところ, 15検体中4検体にCMCが検出され, そのうち乳飲料で0.2%, 粉末クリームで0.03%検出された.
  • 春日 洋二, 杉谷 哲, 山田 不二造, 荒井 真, 森川 進
    1984 年 25 巻 6 号 p. 512-516_1
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    水産用医薬品のオキソリン酸 (OA) を飼料に混ぜ, これをニジマス及びアユに原末換算で20mg/kg/dayになるよう5日間自由経口投与し, その肝臓及び筋肉内濃度を高速液体クロマトグラフィーで測定し, 以下の結果を得た. 1. OAの残留性と魚体重の関係は, 平均体重が160gの一年魚より0年魚のニジマス (平均体重10g) の方が残留期間が長かった. 2. OAの残留性に及ぼす飼育水温の影響は, 水温が低い群 (8.5~11.5°) より高い群 (17.0~19.6°) の方が残留期間が長かった. 3. 魚種による残留性のちがいは, アユよりニジマスの方が残留期間が長かった. 4. 現在ニジマス及びアユに定められている休薬期間は不十分で, ニジマスは21日, アユは14日程度が望まれる.
  • 天然着色料の品質に関する研究 (第1報)
    神蔵 美枝子, 中里 圭子
    1984 年 25 巻 6 号 p. 517-524_1
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    クチナシ果実中に含まれる色素以外の成分として, 生理活性のある geniposide のTLC, HPLCによる試料の前処理を必要としない直接分離定量法を確立した. TLCはシリカゲル薄層を用い, クロロホルム-メチルアルコール (4:1) で展開, p-アニスアルデヒド試液で発色, 二波長薄層クロマトスキャナによって測定した. 測定波長500nm, 対照波長700nm, 最小検出量300ng. HPLCは Nucleosil 7 C18カラム, 溶離液: 第1液水, 第2液メタノール (O→100%). 測定波長254nm. 最小検出量10ng. 各種溶媒によるクチナシ果実 (1g) から geniposide の溶出量は53~102mg. 市販クチナシ色素中の geniposide 含量は0~35.90%であった. 本法はクチナシ色素中の geniposide の定量法として極めて有効であると考える.
  • 玉瀬 喜久雄, 北田 善三, 溝渕 膺彦, 佐々木 美智子
    1984 年 25 巻 6 号 p. 525-529_1
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    試料から抽出したヒスチジン, ヒスタミンをフルオレスカミンにて蛍光ラベル化し, 高速液体クロマトグラフィーにより, 同時に定量する方法を検討した. カラムには LiChrosorb RP-8, 移動相には酢酸塩緩衝液 (pH6.6) とアセトニトリルの混合溶液 (76:24) に, カチオン性カウンターイオンとして, 臭化テトラ-n-ブチルアンモニウムを添加したものを用いた. これら二物質を鮮魚にヒスチジンとヒスタミンを各々300ppmと3,000ppm添加したときの回収率は, ヒスチジン100.3~106.7%, ヒスタミン99.3~106.7%と良好であった. 本法を用いて市販鮮魚, 干物の検査を行った結果, マグロ, ブリ, サバなどで, 遊離ヒスチジンが高濃度に検出された.
  • 近本 武次, 米谷 武士
    1984 年 25 巻 6 号 p. 530-533_1
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    豆類に含まれるシアン化合物をFID-ガスクロマトグラフィー (GC) により簡便に定量する方法を確立した. 酵素分解により青酸配糖体から遊離したシアン化水素を水蒸気蒸留し, アルカリ性溶液中に捕集した. 蒸留液の一定量をとり減圧濃縮した後, 1Mギ酸を加えて酸性とし, この溶液をFID-GCに供しシアン化水素の定量を行った. 豆類に由来する揮発性有機化合物の妨害を受けることなく, 2μg/g以上のシアン化合物 (シアン化水素として) を検出することが可能であった. 本法による定量値は, 吸光光度法 (ピリジン-ピラゾロン法) による定量値とよく一致した.
  • 菊池 正行, 玉川 勝美, 広島 紀以子, 相原 良之, 三島 靖子, 関 敏彦, 角田 行
    1984 年 25 巻 6 号 p. 534-542
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    きのこ中金属の含有実態を有用性と有害性の両面より把握する目的で, 21種32点の食用きのこについて18金属の分析を行った.
    1. 鉄, カリウム, ナトリウム, マグネシウム, 亜鉛, 銅及びマンガンの必須金属は, 一般の野菜類と同程度の値であった.
    2. カルシウムの含有量は, 一般の野菜類と比較し低く, 供給源として考えた場合, 著しく有用性に乏しいものであった.
    3. 鉛, クロム, ニッケル, コバルト, バナジウム, スズ及びアンチモンの有害金属は, 不検出またはこれに近い値であった.
    4. カドミウムは, ほぼ全試料より検出し, 特にコウタケ( 1.02μg/g) とホウキタケ (0.80μg/) が高い値を示し, 食べる量によっては有害性を示す危険性がある.
    5. アルミニウムは, 一般の野菜類の10倍以上の含有量が測定されたが, 有害性を示すとは考え難い量であった。
    6. セレンは, コウタケのみから高い濃度で検出され (6, 10μg/g), 十分に安全な値とは断言できず, 食べる量によっては有害性を示すことが考えられる.
    7. 各金属の含有傾向を知る目的で, 確率紙を用いた濃度分布の検定を行ったが, マンガン,カリウム及びマグネシウムが正規分布, カドミウムが対数正規分布によい適合を示した.
    8. 金属間の相関性は, 銅とカドミウム; 鉄とアルミニウム; 亜鉛と銅; アルミニウムとカドミウム; 鉄とナトリウム: 亜鉛とカドミウムと, 危険率1%で有意の相関性を得た.
    9. 発生場所と金属含有量の差は, アルミニウム, マグネシウム及びカドミウムが, 枯木上に発生するきのこより地上に発生するきのこの方が濃度が高く, 有意水準5%で有意な差を認めた.
  • 食品中の Mycotoxin に関する研究 (第6報)
    久田 和夫, 山本 勝彦, 坪内 春夫, 坂部 美雄
    1984 年 25 巻 6 号 p. 543-548
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
  • 宇野 正清, 岡田 作, 陰地 義樹, 市村 国俊, 田中 健, 米田 正博, 大前 壽子, 上田 保之, 板野 龍光
    1984 年 25 巻 6 号 p. 549-556
    発行日: 1984/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
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