食品衛生学雑誌

ガンと食生活

佐藤茂秋

1987 年 28 巻 1 号 p. 1-12
発行日: 1987/02/05
公開日: 2009/12/11

DOIhttps://doi.org/10.3358/shokueishi.28.1

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食品中に添加したコンドロイチン硫酸ナトリウムの分析法

矢部芳枝, 二宮隆博, 柏場英明, 辰濃隆, 岡田太郎

1987 年 28 巻 1 号 p. 13-18_1
発行日: 1987/02/05
公開日: 2009/12/11

DOIhttps://doi.org/10.3358/shokueishi.28.13

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食品中のコンドロイチン硫酸ナトリウム (ChS) の分析法について検討した. 食品からの抽出液にアルシアンブルー試液を加えChSとの沈殿を生成させた. この沈殿をモノエタノールアミンに溶解し, 波長615nmで吸光度を測定した. 本比色法の添加回収率は89.3～105.9%, 検出限界は0.01～0.02%であった. また, アルシアンブルーで沈殿を生じた試料については確認試験として, メタノリシスで構成単糖に分解し, トリメチルシリル化を行った試験溶液を用いキャピラリーガスクロマトグラフィーによりChSか否かを判別した. さらに, ガスクロマトグラフィー/質量分析により, ChS由来のD-グルクロン酸を同定した. 本法を市販食品に適用したところ, いずれからもChSは検出されなかった.

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酵母及び細菌菌株単独接種による魚介類の腐敗度の比較

食品の腐敗に関する研究 (第4報)

小畠満子, 外海泰秀, 小林加代子, 伊藤誉志男

1987 年 28 巻 1 号 p. 19-29_1
発行日: 1987/02/05
公開日: 2009/12/11

DOIhttps://doi.org/10.3358/shokueishi.28.19

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魚介類から分離した酵母 C. sake, C. lipolytica, Cr. laurentii, Tr. cutaneum, Tr. pullulans と細菌 Alcaligenes sp., B. subtilis, P. fluorescens, S. epidermidis を滅菌サバ, エビ, イカの各々に単独接種し, 5°, 15°25°で2週間培養した場合の腐敗過程を観察し, pH及び揮発性塩基窒素を測定した. 供試酵母菌株の中では C. lipolytica による腐敗作用が最も強く, 25°培養では2日目から軟化し始め, 7日目にはアンモニア臭とネトが発生した. pHは著しく上昇し, VBNも極めて高い値を示した. 他の4菌種の酵母にも程度の差はあったが, 供試細菌菌株と同様な腐敗現象が認められた. C. lipolytica と P. fluorescens の腐敗力は類似していた.

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腐敗魚介類から分離した細菌のタンパク質及び脂肪分解能

食品の腐敗に関する研究 (第3報)

小畠満子, 外海泰秀, 伊藤誉志男

1987 年 28 巻 1 号 p. 30-35_1
発行日: 1987/02/05
公開日: 2009/12/11

DOIhttps://doi.org/10.3358/shokueishi.28.30

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腐敗魚介類から主要な腐敗細菌を分離し, Alcaligenes sp., B. subtilis, P. fluorescens, S. epidermidis と同定した. これらの細菌の5°, 15°, 25°培養におけるタンパク質及び脂肪分解能を調べ, 前報で得られた酵母の成績と比較した. その結果, 細菌 S. epidermidis と酵母 Tr. cutaneum 2菌種間の, また細菌 P. fluorescens と酵母 C. lipolytica 2 種間の各培養温度におけるタンパク質・脂肪分解能はほぼ類似していた. B. subtilis の脂肪分解能は C. lipolytica のそれより弱く, Tr. cutaneum のそれより強かった. また Alcaligenes sp. はタンパク質・脂肪分解能を示さなかった. 細菌と酵母のプロテアーゼ活性, リパーゼ活性は各菌種によって異なっていることが明らかとなった.

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くん製品中の酸化防止剤分析における共存妨害物質の検出と同定について

山本敦, 斎藤行雄, 松永明信, 牧野正雄

1987 年 28 巻 1 号 p. 36-41_1
発行日: 1987/02/05
公開日: 2009/12/11

DOIhttps://doi.org/10.3358/shokueishi.28.36

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くん製品中の酸化防止剤 (BHA, BHT) をガスクロマトグラフィー (GC) で分析する際, 共存物質により分析の妨害を受けることがある. 今回これらの物質の単離と構造決定を行った. いかくん製品からの抽出物は分取クロマトグラフィーにより, 妨害物質としての3つの化合物を単離することができた. これらはGC/MS, NMRの結果, 2,6-dimethoxyphenol 及びその同族体であることが判明した. これらの化合物はくん製品中に香気成分として含まれるものであり, GCでくん製品中の酸化防止剤を分析する場合には十分注意を要する.

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輸入穀類及びそれらの加工食品中の二臭化エチレン (EDB) の残留実態とその経時的減衰

食品中の残留農薬分析に関する研究 (第47報)

関田寛, 佐々木久美子, 河村葉子, 鈴木隆, 斎藤行生, 武田明治, 内山充

1987 年 28 巻 1 号 p. 42-49_1
発行日: 1987/02/05
公開日: 2009/12/11

DOIhttps://doi.org/10.3358/shokueishi.28.42

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1984～1986年にわたり, 小麦及びとうもろこしなどの輸入穀類及びそれらの加工食品中のEDBの残留実態並びにそれらの経時的減衰を検討した. 輸入小麦穀粒中のEDB残留はアメリカ産のものから最高約200ppb検出されたが, カナダ産及びオーストラリア産のものからはまったく検出されなかった. EDBが検出された小麦穀粒から加工された小麦粉中のEDB残留は激減し, さらにその小麦粉から加工された食パン中のEDBは痕跡程度もしくは不検出であった. 1984年当初に調査した市販のポップコーン用とうもろこし粒から比較的高濃度のEDBが検出されたが, 1985年に調査した同様の試料からは, EDBはまったく検出されなかった.

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キャピラリーガスクロマトグラフィーによるデオキシニバレノール及びニバレノールの微量分析と穀類加工食品への応用

陰地義樹, 宇野正清, 永美大志, 土肥祥子, 森山忠重

1987 年 28 巻 1 号 p. 50-54
発行日: 1987/02/05
公開日: 2009/12/11

DOIhttps://doi.org/10.3358/shokueishi.28.50

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1. 市販加工食品を対象として, キャピラリーGCによるDON, NIVの低レベル分析について検討を行った. 現在採用されている前処理方法のままで, 低濃度の分析が可能になった.
2. 得られたクロマトグラムの状態から分析結果の信頼度についての考察を行い, その結果を測定値とともに表示した.
3. 市販の穀類加工品及び加工食品32検体についてDON, NIVの汚染調査を行った. 陽性率は63%であり, その汚染のレベルは10ppb以上が9例, 10ppb未満が17例であり, NIVによる汚染が特徴的であった. この結果から, DON, NIVによる汚染は低レベルであるが汚染頻度が高いことが予想された.

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