食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
29 巻, 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 太田 隆文, 小島 貴美子, 宮本 靖子, 井上 孝司, 滝谷 昭司
    1988 年29 巻1 号 p. 1-6_1
    発行日: 1988/02/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    食品の亜硝酸処理により生成するN-ニトロソ化合物 (NC) をその前駆体のpKaに基づき3群 ((1)>pKa 10.7; (2) pKa 10.7~4.8; (3)<pKa 4.8) に分類定量し, 併せてニトロソアミドを分別定量する方法を検討した. NCはリン酸酸性下, 酢酸エチルにより最も効率良く抽出された. 抽出液は濃縮後, 脱ニトロソ化試薬に対する反応性の差を利用して全N-ニトロソ化合物 (TNC) と他2群に分別定量し, これらより上記3群に対応するNC量を算出した. ニトロソアミド量は Preussmann らの方法の改変法により定量したNC量より (3) に対応するNC量を差引くことにより算出した. 数種食品について検討した結果, TNC量は食品により著しく異なり, しょう油で最大であった. 各群のNC量及びニトロソアミド量のTNC量に占ある割合も食品により異なり, 以上の方法が食品の亜硝酸処理により生成するNCのキャラクタリゼーションに有用である事が示された.
  • 佐道 道夫, 田中 彰, 土屋 利枝, 山羽 力, 中浦 槇介, 田中 悟
    1988 年29 巻1 号 p. 7-12_1
    発行日: 1988/02/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    オルトフェニルフェノール (OPP) とそのナトリウム塩 (OPP-Na) の雄ラットでの吸収・排泄, 体内分布及び代謝について主に14C化合物を用いて研究した. 両化合物とも経口投与後, 速やかに排泄された. 48時間後の排泄量は尿中に85~90%, 糞中に3~4%であった. 別ラットによる72時間後の胆汁中への排泄量は27%であり, 吸収後のOPPの腸肝循環が想定された. 両化合物とも体内への蓄積は顕著ではなかった. 代謝物は抱合体が主で, 非放射性OPP-Naの2%含有試料による2週間飼育後のラット尿からは非抱合の水酸化体やキノン体も検出された. 14C化合物の1回経口投与による実験ではOPPとOPP-Naの代謝的な差異は認められなかった.
  • 永田 知子, 佐伯 政信
    1988 年29 巻1 号 p. 13-20_1
    発行日: 1988/02/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    鶏組織中に残留する17種の合成抗菌剤のHPLCによる同時分析法を検討した. 試料から温メタノールで抽出し, 抽出液を乾固した後, 緩衝液 (pH5.5) に溶解し, n-ヘキサンで脱脂後, クロロホルムで薬剤を抽出した. クロロホルム層を乾固し, アルミナカラムにかけ, 85%アセトニトリルで溶出した. HPLCは, Nucleosil C18カラムを用い, 1 (14種の薬剤) 移動相, アセトニトリル-酢酸-水 (14:0.5:86), UV270nm及び350nm, II (ジフラゾン,ナイカルバジン) アセトニトリル-酢酸-水 (50:0.5:50), UV350nm, III (デコキネート) メタノール-水(9:1), UV 315nm で測定した. 各薬剤は, 0.2ppm 添加で回収率は, いずれも65.5%以上であった.
  • 河村 葉子, 鎌田 栄一, 小川 幸男, 金子 豊蔵, 内山 貞夫, 斎藤 行生
    1988 年29 巻1 号 p. 21-25_1
    発行日: 1988/02/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    ラット腸管におけるベンゾ (a) ピレン (BP) の吸収に及ぼす共存する種々の食品の影響について検討した. 14C-BPを12種類の食品及び食品成分とともにラットに経口投与し, 血中の放射活性を測定したところ, トリオレインや大豆油はBPの吸収を促進し, その吸収率は50.5%及び39.4%であった. 一方, セルロース, リグニン, パン, 米がゆフレーク, デンプン, ポテトフレーク, ホウレンソウ, かつおぶし, オバルブミンなど固形の食品及び水懸濁液では吸収が抑制され, 吸収率は20.1%から29.5%であった. 固形の食品においては, in vitro におけるBPの遊離量と吸収率に相関がみられた. 固形食品とBPの結合は, BPの腸管吸収における重要な抑制因子であった.
  • 河村 葉子, 梅村 隆志, 若菜 雅美, 金子 豊蔵, 内山 貞夫, 斎藤 行生
    1988 年29 巻1 号 p. 26-31_1
    発行日: 1988/02/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    ベンゾ (a) ピレン (BP) の大豆油溶液及び水懸濁液をラットに経口投与し, 2種類の担体がBPの分布, 排泄及びリンパ管吸収に及ぼす影響について検討した. BPは肝臓及び腎臓に高濃度で存在したが, 水懸濁液ではその局在化がより著しかった. 吸収されたBPの主排泄経路は油溶液では胆管から糞中であったが, 水懸濁液では尿中へ移行する割合が高かった. このように, BP投与時に共存する油及び水の影響は, 消化管吸収時のみではなく分布や排泄にまで及ぶことが明らかとなった. 一方リンパ管からの吸収量は, 油溶液で0.20%, 水懸濁液で0.22%とほぼ等しく, BPの腸管吸収におけるリンパ系の寄与は小さく, 担体による差もみられなかった.
  • 大石 充男, 天川 映子, 荻原 勉, 田口 信夫, 大西 和夫, 西島 基弘
    1988 年29 巻1 号 p. 32-37_1
    発行日: 1988/02/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    食品からニコチン酸 (NA) 及びニコチン酸アミド (NAA) をメタノールで抽出後, Sep-pak アルミナNカートリッジでクリーンアップし, メタノールでNAAを, 0.1M NaHCO3でNAを溶出し, それぞれHPLCで測定を行った. 添加回収率は92%以上で, 定量限界はNAが1mg/100g, NAAが0.5mg/100gであった. 本法により市販ひき肉155検体中すべてからNAAが険出され, 24検体からNAが検出された. また, -18°, 4°, 1°及び25°でひき肉の保存実験を行ったところ, 10°では, NAAが2日目に減少し始あ, 5日目で検出されなくなった. 一方, NAは2日目に検出され始め, その後急速に増加した. NAとNAAの合計値が常にほぼ一定であることから, ひき肉中のNAAが保存中にNAに変化するものと思われた.
  • 能勢 征子, 平田 一郎, 新井 輝義, 太田 建爾, 坂井 千三
    1988 年29 巻1 号 p. 38-46_1
    発行日: 1988/02/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    グラム陰性の感染型食中毒起因菌 (Vibrio cholerae non-01, V. fluvialis, V. mimicus, V. parahemolyticus, Plesiomonas shigelloides, Campylobacter jejuni, Yersinia enterocolitica) の増殖はクエン酸 (0.1~0.2M)・コール酸 (0.1~0.2%) 共存下で阻害された. グラム陰性の食品腐敗細菌 (Aeromonas hydrophila, Alcaligenes faecalis, Citrobacter freundii, Escherichia coli, Proteus vulgaris, Pseudomonas fluorescens, Serratia marcescens) もクエン酸・コール酸共存下で阻害された. 以上の結果から, ヒト腸管内における食中毒起因菌の増殖に対して, 食物成分の一つであるクエン酸と胆汁酸との共存効果について推測した.
  • 成田 弘子, 鈴木 由利子, 浅岡 公江, 大村 正美, 橋本 久美子, 北田 善三, 橋爪 清松, 永納 秀男
    1988 年29 巻1 号 p. 47-51_1
    発行日: 1988/02/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    サラダ油, バター及び煮干しを試料として精油定量器-GC法 (静岡県法) によるBHA, BHTの定量を数機関で検討し, 良好な結果を得た. サラダ油, バターではBHA, BHTともに, 煮干しではBHAのみ回収率が80%以上で精度も良好であった. 煮干しにおけるBHTの回収率を高あるため, 酢酸n-ブチル又はアセトンを試料に直接添加後精油定量装置を用いて水蒸気蒸留する改良法を検討した結果BHTの回収率は約80%に上昇し, 精度も良好であった.
  • 金属元素の一日摂取量に関する研究 (第1報)
    池辺 克彦, 田中 之雄, 田中 凉一
    1988 年29 巻1 号 p. 52-57_1
    発行日: 1988/02/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    大阪府在住の主婦6名を対象に陰膳調査を行い, 各種金属元素の一日摂取量を明らかにした. すなわちHg, Cd, Pd, Cr, Se, Asの一日摂取量は3.23μg/day, 18.5μg/day, 32.01μg/day, 46.78μg/day, 84.58μg/day, 273.2μg/day, でありCu, Mn, Zn, Fe, Mg, Caは1.12mg/day, 3.19mg/day, 7.48mg/day, 7.11mg/day, 216mg/day, 711mg/dayでありP, K, Naは1.26g/day, 2.32g/day, 6.36g/dayであった. またFe, Caの栄養所要量並びにP, K, Naの目標所要量との比較を行った. 更に一部の元素についてはアメリカの推奨栄養所要量との比較も行った.
  • 津村 明宏, 平松 絹子, 大西 ミヤ子, 高橋 鼎
    1988 年29 巻1 号 p. 58-61_1
    発行日: 1988/02/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    乾しいたけ中の亜硫酸量を改良ランキン比色法により実態調査を行った. また測定に及ぼす妨害物の検査もあわせて行った. 20検体の乾しいたけを測定したところ, 亜硫酸含有量は検出限度以下~19.8ppmであった. 測定に及ぼす物質として乾しいたけの香気成分であるレンチオニンがあり, レンチオニンが測定中に硫化水素を発生し, 妨害しているものと考えられた. また, 乾しいたけの場合通気時間を長くすれば亜硫酸が増加する傾向があった.
feedback
Top