茶の変異原性抑制作用を, 主にウーロン茶を用い試験した. 試験法として
Salmonella typhimurium TA98, TA100菌株による Ames 変法及びチャイニーズ・ハムスター肺由来 (CHL) 細胞による染色体異常誘発試験法を用いた. その結果, 台湾産及び中国産ウーロン茶, 台湾産包種茶, 緑茶として煎茶, 番茶に benzo [
a] pyrene に対する変異原性抑制作用が認められた. ウーロン茶と緑茶を比較した場合, ウーロン茶の抑制効果は緑茶より大きかった. また台湾産ウーロン茶は, Ames 変法において自動車排気ガス抽出液, 焼き塩ざけ抽出液, 1, 6-dinitropyrene, Trp-P-2 (3-amino-1-methyl-5
H-pyrido-[4, 3-
b] indole) 及び IQ (2-amino-3-methylimidazo [4, 5-
f] quinoline) の変異原性に対しても抑制作用が認められた.
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