イカとホタテガイを用い, クロラムフェニコール添加及び無添加の肉を調製し, 10°貯蔵中のポリアミン, 全生菌数などの変化を調べた. 無添加肉では貯蔵中のアグマチン (Agm), プトレシン (Put), カダベリン (Cad) の増加が顕著であった. これらポリアミンの消長は鮮度ないしは腐敗の指標として適していると思われる. 添加肉では全生菌数の増加が極めて緩慢で, ポリアミンの生成はわずかであった. これらの結果から, ポリアミンは細菌の脱炭酸酵素によって生成され, 筋肉の酵素は関与しないことが分かった. 全生菌数がイカでは10
3/g, ホタテガイでは10
3/gないし10
4/gのオーダーで痕跡又は少量のポリアミンを産生した.
Alteromonas puterfaciens はPut, Cad, Agm, トリプタミンを産生した.
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