輸送経路が異なるプロリン, グルコース, 酢酸塩の
E. coli JE1011 の菌体内への取り込みを, パラオキシ安息香酸エステル (パラベン) は, 処理温度が高いほど顕著に阻害した. またパラベンはホスファチジルコリン, コレステロール, ステアリルアミン (7:1:2) からなるリポソームの内包グルコースをアルキル鎖長に応じて漏出させ, 高濃度では膜の崩壊を引き起こした. またパラベンは低濃度でリン脂質の流動性の増大を示す変化を起すことが
31P NMRによって観察された. それぞれの実験におけるパラベンのリン脂質に対するモル比は, 取り込み実験で0.08~0.5:1,リポソーム実験で0.5~1.5:1,
31P NMRで0.12~0.28:1と見積られた. 以上の結果, パラベンは膜を乱して非特異的に膜機能を阻害し, 高濃度では膜崩壊へ導くことが示唆された.
抄録全体を表示