食品衛生学雑誌
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37 巻, 4 号
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  • 後藤 公吉, 増田 高志, 村山 尚子, 今井 忠平, 小沼 博隆, 品川 邦汎
    1996 年37 巻4 号 p. 165-172_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    卵洗浄水, 鶏糞便, 卵黄, 全液卵及びゼラチンと一緒に, 卵殻表面に S. Enteritidis (S. E.) を汚染させた鶏卵について, 次亜塩素酸ナトリウム, 有機酸 (フマル酸, 酢酸) 及び第3リン酸ナトリウムによるS. E. 殺菌効果を検討した. S. E. 汚染卵を5~15%第3リン酸ナトリウム溶液に浸漬後, 7~14日間保存した場合, 直接培養試験で80~100%がS. E. 陰性, 増菌培養試験により65~87%が陰性を示した. 更に, S. E. 汚染卵は, 第3リン酸ナトリウム溶液 (1~2%) に浸漬させた後, 蒸留水のスプレー洗浄による効果を検討した.
  • 佐藤 常雄, 溝井 理子, 木村 凡, 藤井 建夫
    1996 年37 巻4 号 p. 173-178_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    イカ塩辛白作り (1試料) 及び赤作り (2試料, A, B) を試作し, その熟成中のヒスタミン (Hm) 量, Hm生成菌数及びHm分解菌数の消長を調べた. その結果, イカ塩辛熟成中のHm蓄積量は白作りで0.2~5.4mg/100g, 赤作りで0~1.0mg/100gと両者とも微量であった. また, Hm生成菌は赤作りAの熟成7日目にのみ確認されたが, その数も少なく3.0×101/gであった. Hm分解菌については, 白作り及び赤作りAともに熟成初期に確認されたが, その数は102/g程度とHm生成菌と同様に少なかった. Hm生成菌として Acinetobacter をイカ塩辛より分離したが, この細菌は今までにHm生成の報告のないものであった. またこの属の細菌は, イカ塩辛中に存在するHm分解菌としても数多く検出された.
  • 吉田 元信, 谷川 美喜枝, 前田 久夫, 伊福 靖
    1996 年37 巻4 号 p. 179-186_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    果汁混入微生物の迅速検出法として, 酵素免疫測定法の適用を試みた. Candida を含む7種の酵母に対するポリクローナル抗体と12種の酵母との反応性を見たところ, いずれも異種酵母と交差反応し, 特に C. intermedia ポリクローナル抗体は12種中11種の酵母と反応した. C. intermedia ポリクローナル抗体を用いた酵素免疫測定法では懸濁酵母を104~107/100μlまで定量的に検出できたが, C. intermedia モノクローナル抗体では定量的な結果は得られなかった. しかし, いずれの抗体も103/100μl以上懸濁酵母が存在していれば検出可能であった. 酵素免疫測定法はその検出感度及び異種酵母との幅広い厘応性から迅速検出法としての適用が可能である.
  • 茶谷 祐行, 近本 武次, 棟久 美佐子, 足立 透, 小松 正幹
    1996 年37 巻4 号 p. 187-194_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    輸入かんきつ類に収穫後使用される防かび剤等6種農薬 (DP, OPP, TBZ, イマザリル, ベノミル及び2,4-D) の系統的分析法を開発した. 試料中の農薬をアセトンで抽出し, 溶媒を濃縮後, 酢酸エチルを加え, 2,4-Dとその他の農薬をそれぞれ水層 (pH 9) と有機層に分画した. TBZ, イマザリル及びベノミルは有機層から0.1N塩酸で抽出した後, 酢酸エチルで逆抽出しSep-pakフロリジルで精製後, UV又は蛍光検出器付きHPLCで測定した. DP及びOPPは残った有機層を濃縮後, 蛍光検出器付きHPLCで測定した. 2,4-Dは水層からエチルエーテルで逆抽出した後メチル化し, Sep-pak フロリジルで精製後GC/MS (SIM法) で測定した. 本法によるこれらの農薬の添加回収率は, 80.5~97.3%であった.
  • 穐山 浩, 陳 大義, 宮原 誠, 豊田 正武, 斎藤 行生
    1996 年37 巻4 号 p. 195-201_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    ナッツ類とトウモロコシにおけるアフラトキシンB1, B2, G1, G2の迅速, 高感度な, 簡易分析法を作成した. その方法は, 試料からアセトニトリルー水 (9:1, v/v) で抽出し, 多機能固相抽出カラムにより精製し, 蛍光検出HPLC法により分析するものである. 確立された方法により有機塩素系の溶媒を使用しないで分析が可能となった. ナッツ類, トウモロコシヘアフラトキシンB1, B2, G1, G2を各10ppb添加した際の平均回収率は, 各々92.3%, 93.0%, 93.9%, 90.3%であった. ピーナッツにおけるアフラトキシンB1の検出限界は0.01ng/gであった.
  • 笠原 義正, 久間木 國男, 片桐 進
    1996 年37 巻4 号 p. 202-209_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    ある食中毒事例の中毒原因として, トリカブト属植物の混入が疑われたので, トリカブトの毒として中毒原因になるメサコニチン, ヒパコニチン, アコニチン, ジェサコニチンを分析対象にHPLC, LC/MSを用いて同定・定量を行った. その結果, 中毒原因食中にメサコニチン0.415μg/g, アコニチン0.153μg/gが含有されており, ヒパコニチンの存在も推定された. このことから中毒原因食中へのトリカブト属植物の混入が明確になった. また, 中毒原因食とメサコニチンのマウス毒性試験からアコニチン類の含量を推定することができた. 更に, 山形市に自生するオクトリカブトの根についてもアコニチン類の含量を測定してみたところ, 中毒原因食と同様にアコニチンよりもメサコニチンの含量が多いことが分かった.
  • 米谷 民雄, 久保田 浩樹, 岩崎 京子, 山田 隆
    1996 年37 巻4 号 p. 210-214_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    いわゆる日持向上剤として市販されている天然添加物中の重金属を分析したところ, Pbは全品目で3μg/g以下であったが, ペパー抽出物 (1) ではCuが10μg/g以上, ペクチン分解物 (2) ではFeが200μg/g以上含まれていた. Cu又はFeが多量検出された品目にっき, 重金属試験への影響を調べたところ, PbとCuが最高値を示した1では, 比較液より濃くないが黒い呈色が認められた. Cu100μgの呈色がPb40μgに相当したため, この呈色には, Cuの方が大きく寄与していた. HPLC-ICP法により, 2におけるFeの存在形態を調べた結果, 主成分と結合して存在する可能性も考えられた.天然添加物には多種多量の金属が含まれてくる可能性があり, 有害金属の規格として, Pb単独, 重金属, Asの規格が必要と考えられた.
  • 茶谷 祐行, 近本 武次, 棟久 美佐子, 足立 透, 小松 正幹
    1996 年37 巻4 号 p. 215-221_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    輸入かんきつ類に収穫後使用される可能性が高い防かび剤など6種類の農薬 (DP, OPP, TBZ, イマザリル, ベノミル及び2,4-D) と共に有機リン系, ピレスロイド系及びカーバメイト系などの42種農薬を同時に分析できる測定法を開発した. 試料中の農薬はアセトンで抽出し, 溶媒を除いてから酢酸エチルを加え, 液-液分配により酸性物質を除去した. 次いで塩基性物質と中性物質を分画した後, 中性物質を Sep-pak フロリジルで精製して, 42種類の農薬をNPD-GCで測定した. 本法によるこれら農薬の添加回収率は, 59.2~100.0%とほぼ良好な結果が得られた.
  • 藤田 和弘, 伊藤 嘉奈子, 高山 正彦, 丹野 憲二, 村山 三徳, 斎藤 行生
    1996 年37 巻4 号 p. 222-225_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    プロポリス中のテトラサイクリン系抗生物質の分析法について検討した. 0.001M EDTA-2Na含有5%クエン酸溶液で抽出し, ヘキサン及びジエチルエーテルで洗浄した後, Sep-pak Plus PS2 で精製し, 更にプロポリス由来の抗菌性成分を除去するためにポリアミド樹脂により精製を行った. 定量は円筒平板法による微生物学的方法を用い, 同定はマイクロバイオオートグラフィーにより実施した. 平均回収率は97.6% (OTC), 92.7% (TC), 86.3% (CTC) であった. また, 検出限界は0.1μg/g (OTC, TC), 0.02μg/g (CTC) であった.
  • 上野 英二, 中島 秀隆, 高倉 謙造, 岡崎 清朗, 永井 宏明, 岡 尚男, 猪飼 誉友, 早川 順子, 石川 直久
    1996 年37 巻4 号 p. 226-230_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    国内で製造された漬物から指定外色素のオレンジII (O-II) を検出した. O-IIには, オレンジI (O-I) 及びオレンジRN (O-RN) と呼ばれる異性体が存在し, その化学的性質が酷似していることから, 確実な同定法として, 一般的な方法であるTLCに加えて, TLC/FABMS, PDA-HPLCを適用した. 漬物中の不明色素について, TLCのRf値からO-Iが否定され, TLC/FABMSのFABマススペクトルからO-IIあるいはO-RNの明確な分子イオン種を検出したが, 異性体である両者を区別することはできなかった. そこで, PDA-HPLCの保持時間及び紫外可視部吸収スペクトルを得て総合的にO-IIと同定した. なお, 後日当該漬物は, 聞き取り調査からもO-IIが混入した輸入原材料を使用していたことが判明した.
  • 高橋 邦彦, 星野 庸二
    1996 年37 巻4 号 p. 231-233_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    農産物中のフェノール系除草剤ジノセブの誘導体化を必要としない分析法を検討した. 塩酸酸性下で豆類, 穀類はアセトニトリル抽出後そのままアセトニトリル-ヘキサン分配し, 野菜, 果実類はヘキサン-アセトン (1:1) で抽出し水洗した. 抽出液はシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いてクリーンアップし, DB-1キャピラリーカラムによりNPD-GCで分析した. 8種の農産物に0.05ppm添加したときの回収率は79.2~87.8%, 検出限界は0.005ppmであった.
  • 石田 裕
    1996 年37 巻4 号 p. 234-239_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    市販練り歯磨き中の保存料含有量及び歯磨きによる保存料の体内摂取量についての測定を行った. 安息香酸 (BA) は一般用練り歯磨きでは8試料中5試料に810~4,450mg/kgが, 小児用では4試料中2試料に800及び850mg/kgが, p-オキシ安息香酸 (PHBA) エステルはPHBAとして一般用では8試料中6試料に70~1,370mg/kg, 小児用では4試料すべてに170~780mg/kgが, 薬用では6試料中2試料に350及び450mg/kgが検出された. また一般用練り歯磨き (BA含量4,450mg/kg, PHBA-エチル含量1,550mg/kgのもの) を用いて保存料の摂取量を測定した結果, 女子学生の1回の歯磨きにおける摂取量はBAは平均1.06mg, PHBA-エチルは平均0.48mgで1日の平均歯磨き回数2.1 (調査結果より) として, 1日当たりの摂取量は前者は食品由来の1日摂取量と同等, 後者はそれを上回っていた.
  • 安井 照代, 戸田 千登世, 橋爪 清松, 永納 秀男, 石原 英子
    1996 年37 巻4 号 p. 240-245_1
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    機能性が評価されているオリゴ糖素材のイソマルトオリゴ糖, ラクトシルフルクトシド, ガラクトオリゴ糖, グルコシルスクロース, マルトオリゴ糖及び「オリゴ糖入り」標示のある市販食品中の糖類を示差屈折検出HPLCを用いて定量した. その結果, 特定保健用食品では標示量どおりに機能性オリゴ糖を含有していたが, 一般食品ではオリゴ糖添加標示はあるものの, 含有量が明記されていないものが多く, その場合, 機能性オリゴ糖の含有量は微量のものもあった. 添加標示の際は, 含有量も明記するなどの対応が望ましいと思われる.
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