UHT処理した牛乳の市乳ビン充填試料および無菌ビン充填試料について, 酸度試験, アルコール試験, 加熱凝固試験に加えて, 生菌数 (37°培養), 好冷菌数 (6~8°培養) を求め, さらにTTC-Nacconol試験を実施して冷温保存中におけるUHT処理牛乳中の菌数の変化, 好冷菌数とTTC-Nacconol試験の判定との関係およびUHT処理牛乳の保存性等について検討した. 保存期間は5~8°の冷蔵庫で60日間とした.
無菌ビン充填試料は全保存期間を通じて異常を認めず, 飲用に供することができた.
市乳ビン充填試料は, 冷温保存10日目で10点中3点に好冷菌を認め, 風味も異常であった. 20日目では10点中2点に好冷菌の増殖を認めず, 4点は飲用に供することができた. 30日以後になると好冷菌の出現を認めることが多かったが, ときには全然異常を認めない試料もあった.
UHT処理後, 冷蔵庫保存中の市乳ビン充填試料に含まれる好冷菌の存在を, TTC-Nacconol試験で推定するには23~25°で48時間保存したのち判定した方がよい.
好冷菌が増殖していても, 酸度が0.180%以下であれば, アルコール試験, 加熱凝固試験は (-) であった. 保存中好冷菌の増殖した試料は脂肪酸化臭を示すことが多く, その外に収れん味, 苦味, まれには変敗臭を認めた.
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