食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
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46 巻, 4 号
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報文
  • 植松 洋子, 荻本 真美, 樺島 順一郎, 鈴木 公美, 金子 令子, 船山 惠市, 羽石 奈穂子, 安野 哲子, 荻野 周三
    2005 年46 巻4 号 p. 133-138
    発行日: 2005/08/25
    公開日: 2009/01/21
    ジャーナル フリー
    レトルト食品用包装材からモデルレトルト食品(水,食用油および魚油漬け,いずれも121℃,30分間,レトルト殺菌)中への溶出について,HPLC(蛍光検出)による主要な溶出物の分析,蒸発残留物,過マンガン酸カリウム消費量および全有機炭素測定を行い,食品衛生法に規定された条件およびその他の食品疑似溶媒による溶出と比較した.モデル食品および溶出試験において,フィルムの接着剤成分と考えられるビスフェノールAジグリシジルエーテル(BADGE)および関連化合物が検出され,レトルト食用油中へのこれらの成分の溶出は食品衛生法規定の溶出条件(n-ヘプタン,25℃,60分間)よりかなり多かった.またレトルト水中への溶出物も食品疑似溶媒として水を用いた溶出(水,95℃,30分間)より多いことが分かった.
ノート
  • 渡邊 裕子, 甲斐 茂美, 三谷 智雄, 横山 洋司, 岸 美智子
    2005 年46 巻4 号 p. 139-147
    発行日: 2005/08/25
    公開日: 2009/01/21
    ジャーナル フリー
    卵・乳原材料の使用量および加工工程の明らかな食肉加工品および冷凍食品を用い,アレルギー物質の検出について検討を行った.卵原材料のELISA検出では,オボムコイドキットが良好な結果となった.卵白アルブミンキット,卵キットでは16食品のうち6食品が偽陰性となったが,抽出溶液にタンパク質変性剤を添加することにより改善された.冷凍食品で卵原材料の製造ラインにおけるコンタミネーションの例が確認された.乳原材料では,食品アレルギー表示制度検査法に示された2種のキットを用いたELISA法で,良好な判定結果が得られた.ウエスタンブロット法では,卵・乳使用食品のアレルギー物質をいずれの食品においても確認することができた.
  • 天倉 吉章, 堤 智昭, 飯田 隆雄, 中川 礼子, 堀 就英, 飛石 和大, 内部 博泰, 中村 宗知, 柳 俊彦, 河野 洋一, 豊田 ...
    2005 年46 巻4 号 p. 148-152
    発行日: 2005/08/25
    公開日: 2009/01/21
    ジャーナル フリー
    市販ベビーフード中のダイオキシンレベルを評価するために,2001~2002年に入手した102品目(102試料) のベビーフード中のダイオキシン類〔ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDDs),ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDFs)およびコプラナーポリ塩化ビフェニル(Co-PCBs)〕の分析を行った.その結果,各試料の毒性等量(TEQ)は湿重量当たり<0.001~0.135 pg-TEQ/gで,102試料中,26試料が0.010 pg-TEQ/g以上であった.最高濃度は,おかず類“いわし,野菜”(0.135 pg-TEQ/g),次いで“いわし,大根” (0.080 pg-TEQ/g)であった.傾向として,魚類や乳製品のような動物性食品を含むものにダイオキシン検出が認められたが,それらは低い汚染レベルであった.
  • 柿本 芳久, 苗床 義隆, 岩嵜 吉哉, 中村 茂, 龍口 久子
    2005 年46 巻4 号 p. 153-160
    発行日: 2005/08/25
    公開日: 2009/01/21
    ジャーナル フリー
    著者らが既に報告したGC/MSおよびHPLCによる多成分一斉分析法の適用農薬数拡大とLC/MSの導入を検討した.GC/MSで42農薬中32農薬に対して,LC/MSでは71農薬中38農薬に対して定量可能であった.また,エチルチオメトンなど12農薬は一部の試料で回収率が不安定であったが,スクリーニング分析であれば適用可能であると思われた.この結果から既報と合わせて,本分析法で定量可能な農薬は161農薬,スクリーニング分析であれば177農薬が分析可能であると思われた.検出下限値は,0.001~0.015 μg/g (GC/MS),<0.001~0.010 μg/g (LC/MS)であった.検量線の相関係数は,0.976~1.000 (GC/MS),0.968~1.000 (LC/MS)であり,ほとんどの農薬で良好な直線性を示した.農薬が検出された試料およびFAPASの技能試験用試料を用いて,本法と公定法を比較したところ,ほとんどの農薬で分析値がほぼ一致し,十分な真度で分析可能であった.
  • 川崎 洋子, 久保田 浩樹, 四方田 千佳子, 棚元 憲一
    2005 年46 巻4 号 p. 161-164
    発行日: 2005/08/25
    公開日: 2009/01/21
    ジャーナル フリー
    かずのこ加工品中の残留亜塩素酸ナトリウムの分析法を検討した.かずのこ加工品より,亜塩素酸ナトリウムを9 mmol/L炭酸ナトリウム溶液で抽出し,遠心分離,限外ろ過,銀カラムによる脱塩素イオンなどの前処理のあと,電気伝導度検出器付イオンクロマトグラフィーで測定した.5 mg/kg添加によるかずのこ(加工原料)からの回収率は88±3.7% (n=5,CV値4.2%)であった.かずのこ加工品での回収率も85~75%であり,検出限界5 mg/kgで良好な分析法が確立された.
調査・資料
  • 村田 美穂子, 石永 正隆
    2005 年46 巻4 号 p. 165-168
    発行日: 2005/08/25
    公開日: 2009/01/21
    ジャーナル フリー
    市販飲料として,野菜ジュース類63本,茶飲料12本およびミネラルウォーター15本の硝酸塩および亜硝酸塩の含有量調査を行った.硝酸塩の含有量は100 g当たり硝酸根として平均値で野菜ジュース類10.73±14.57 mg(平均値±標準偏差,以下同様),茶飲料0.61±1.12 mgおよびミネラルウォーターは0.25±0.33 mgであった.亜硝酸塩の含有量は100 g当たり亜硝酸根として平均値で野菜ジュース類0.03±0.05 mg,茶飲料0.02±0.01 mgおよびミネラルウォーターは0.001±0.001 mgであった.市販ジュース類の中には,硝酸塩を多く含有するものがあるため,習慣的に利用する場合は注意する必要があると考える.
  • 仲谷 正, 板野 一臣, 藤田 忠雄
    2005 年46 巻4 号 p. 169-175
    発行日: 2005/08/25
    公開日: 2009/01/21
    ジャーナル フリー
    マーガリン,ショートニングの原料として用いられている魚油[未精製油(n=5)・精製硬化油(n=2)]および市販魚(n=6)中のPCDDs/DFs およびCoPCBsの測定を行った。未精製魚油,精製硬化油および市販魚のPCDDs/DFs-TEQ値の濃度範囲はそれぞれ0.1~13.5 pg TEQ/g fat,0.5~1.6 pg TEQ/g fatおよび1.4~31.2 pg TEQ/g fatであり,各種試料間で互いに類似した濃度レベルを示す試料が見られた。一方,CoPCBs-TEQ値の濃度範囲はそれぞれ4.9~19.6 pg TEQ/g fat,0.2~1.4 pg TEQ/g fat および2.7~165.8 pg TEQ/g fatであり,精製硬化魚油のCoPCBs-TEQ値が最も低かった。これは精製硬化魚油中の低塩素化同族体濃度が他試料に比べ低いことに由来し,その原因として,精製過程中での低塩素化同族体の除去が推察された。
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