食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
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48 巻 , 1 号
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報文
  • 千葉 隆司, 和宇慶 朝昭, 貞升 健志, 矢野 一好, 諸角 聖
    2007 年 48 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2007/02/25
    公開日: 2008/04/28
    ジャーナル フリー
    市販食品由来の酵母20株について,rDNAの2領域を対象にしたユニバーサルプライマーを用いたDNA塩基配列解析による同定を試みるとともに,API 20C AUXを用いた表現性状試験による同定結果と比較した.この結果,26S領域では食品から分離した酵母20株すべてが種レベルまで同定された.ITS1領域では,16株が種レベルまで同定された.また,表現性状試験およびDNA塩基配列解析による同定結果はすべての株が属レベルで一致した.さらに,食品苦情2事例において表現性状試験のみでは同定が困難であった酵母は,DNA塩基配列解析によって同定が可能となった.
  • 堤 智昭, 天倉 吉章, 佐々木 久美子, 米谷 民雄
    2007 年 48 巻 1 号 p. 8-12
    発行日: 2007/02/25
    公開日: 2008/04/28
    ジャーナル フリー
    スルメイカおよびサンマの可食部位別(筋肉部および内臓部,各n =3)におけるダイオキシン類の分析を行った.スルメイカ内臓部における毒性等量(TEQ)濃度は湿重量当たり1.0∼14 pg-TEQ/gであり,同一検体の筋肉部の濃度(0.020∼0.22 pg-TEQ/g)と比較した場合,50倍以上高濃度であった.また,サンマ内臓部の濃度は0.35∼0.63 pg-TEQ/gであり,同一検体の筋肉部の濃度(0.33∼0.37 pg-TEQ/g)と比較した場合,1.1∼1.7倍高い程度であった.スルメイカ内臓部に含まれるダイオキシン類は60∼990 pg-TEQ/固体であり,可食部全体のTEQ量の約95%を占めた.一方,サンマ内臓部に含まれるダイオキシン類は4.4∼12 pg-TEQ/固体であり,可食部全体の25%以下であった.両検体とも,筋肉部と内臓部におけるダイオキシン類の異性体組成は類似していた.スルメイカ内臓部は高濃度のダイオキシン類に汚染されている場合があり,内臓部の摂取はダイオキシン類摂取量を大きく増加させる可能性がある.
  • Mohamad SAMSUR, 高谷 智裕, 山口 泰永, 相良 剛史, 野口 玉雄, 荒川 修
    2007 年 48 巻 1 号 p. 13-18
    発行日: 2007/02/25
    公開日: 2008/04/28
    ジャーナル フリー
    アサリに麻痺性貝毒産生渦鞭毛藻 Gymnodinium catenatum (Gc) を給餌し,同貝における毒の蓄積,変換,排泄について検討した.実験開始時にGc 培養細胞(4×106 cells) を一度だけ大量投与したところ,アサリは12時間後までにほとんどを摂取し,投与量の16% に相当する毒を蓄積したが,いったん蓄積した毒はその後急速に減少した.毒組成については,給餌したGc とは異なり,C1に対するC2の割合の逆転やデカルバモイル体およびカルバメート体の出現が認められた.アサリならびに飼育水槽中の残さ(Gc の残存細胞と糞)に含まれる毒量の総和は次第に減少し,168時間後には投与した毒量の1% 程度となった.
  • 葛西 慶明, 木村 凡, 田島 洋介, 藤井 建夫
    2007 年 48 巻 1 号 p. 19-26
    発行日: 2007/02/25
    公開日: 2008/04/28
    ジャーナル フリー
    ボツリヌスA型菌およびB型菌の毒素遺伝子をターゲットとしたデュープレックス定量PCR法を開発した.特異性はA型菌6株,B型菌7株とC型菌,D型菌,E型菌,F型菌,G型菌を含む14属42種を用いて確認した.検出感度は,A型菌では102 CFU/mL, B型菌では103 CFU/mLであった.また,雑多な菌が多量存在しているマッシュルーム含GAM液体培地の系では,A型菌は102∼106 CFU/mLの範囲で,B型菌は102∼107 CFU/mLの範囲で検出・定量することができた.本法では,マウス法による本菌の検出以前の段階で,本菌を検出・定量できることが示された.以上のことより,本法はボツリヌスA型菌およびB型菌の検出・定量に有用であると示された.
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