食品衛生学雑誌
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5 巻, 4 号
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  • 相磯 和嘉
    1964 年5 巻4 号 p. 273-280
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    筆者は食品防腐剤の毒性と安全性を論ずるにあたって若干積極的な姿勢をとってきた. 防腐剤の開発の研究を長年やってきた筆者にとっては防腐剤の問題はやや渦中の人でありすぎる. 安全性のことは少しはなれ場所でというより強く放して論ずべきであることは知っている. あぶないあぶないと言うことはやさしい. 防腐剤撲滅論, 無用論をぶっている分には気苦労はない. ただ批評家的にやってみても現実の問題を解決するのに役立つところは少ないと思われる. 筆者といえども, 防腐剤の安全性を消費者の立場で衛生学者として深くみつめる目はもっているつもりである. 筆者の研究所にも昨年防腐剤研究部ができて毒性の問題に真剣に取組んでいるのでさらに勉強をつんで再び本誌で論究する機会をもちたい.
  • 秋葉 朝一郎, 岩原 繁雄
    1964 年5 巻4 号 p. 281-286
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
  • 西本 孝男, 上田 雅彦
    1964 年5 巻4 号 p. 287-293
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    1) 食品添加物のうち合成保存料としてのソルビン酸, デヒドロ酢酸, 安息香酸, メチルナフトキノン, パラオキシ安息香酸アルキルエステルなどは5% Diethylene glycol succinate polyester+1%リン酸等のリン酸添加カラムと水素炎イオン化型検出器を用い, エステル化等の前処理なしにμg単位での分析が可能であった.
    2) リン酸を添加したDGS, NGS, PEG, Tween 80等使用したカラムのうちでは耐熱性, 分離などの点でDGS, NGSがすぐれていた.
    3) リン酸添加ポリエステル等の充填剤の使用にあたっては, 定温分析においても, またとくに昇温分析する場合には“Ghost effect”に注意を払うべきである.
    4) 酸化防止剤としてのBHA, BHT, α-トコフェロールアセテートはそのままで, 没食子酸アルキルエステル, プロトカテキュ酸エチルエステル, NDGA, エリソルビン酸などはTMS誘導体としたのち1.5%SE-30, 0.7% QF-1, 1% NGS等通常の低液相カラムを用いてよくGC分析できた.
    5) OH基のTrimethyl silylationは他のTrifluoroacetylation等の方法に比べ処理が単純でエーテル化の効率もよく, かつ誘導体は安定で揮発性が大きいので, 今後大いに利用されると思われるが, 水素炎イオン化型検出器を用いる場合には試料中のシリコンによる検出感度の低下などの問題があるので充分な配慮が望ましい.
  • トロポロンナトリウムの急性毒性実験
    山形 敞一, 内海 正晴, 佐藤 俊一, 若狭 治毅, 奥田 治
    1964 年5 巻4 号 p. 294-298
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/07/27
    ジャーナル フリー
    われわれはトロポロンナトリウムの急性毒性について, LD50測定, 組織検査等を行ない, その成績について報告した.
  • トロポロンナトリウムの亜急性毒性実験
    山形 敞一, 佐藤 俊一, 但木 博, 若狭 治毅, 奥田 治
    1964 年5 巻4 号 p. 299-308
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/07/27
    ジャーナル フリー
    dd系マウスおよびWistar系ラットにトロポロンナトリウムを6か月間投与し, 生化学的ならびに組織学的にその経過を観察し, つぎの結果を得た.
    1. dd系マウスに対する最大耐量は48mg/kgか, またはそれ以上と推定される.
    2. dd系マウスに対する最小中毒量は26~48mg/kgの間にある.
    3. dd系マウスに対する障害臓器は肝および腎である.
    4. Wistar系ラットに対する最大耐量は36mg/kgか, またはそれ以上と推定される.
    5. Wistar系ラットに対する最小中毒量は18~36mg/kgの間にある.
    6. Wistar系ラットに対する障害臓器は肝および腎であるが, その程度は軽度である.
    7. 魚貝類の鮮度保持にトロポロンナトリウムを用いる場合は人体に対し全く安全であると考えられるが, カマボコ類に対しては必ずしも安全性がないものと考えられる.
  • ナフトールスルポン酸異性体の分離について
    寺島 敏雄
    1964 年5 巻4 号 p. 309-312
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/11/30
    ジャーナル フリー
    Selected 8 kinds of naphthol-sulfonic acids were classified into following 4 groups in accordance with those chemical structures.
    Group 1. H-acid (8-hydroxy-naphthylamine-3, 6-disulfonic acid) and Chromotropic acid (1, 8-naphthalenediol-3, 6-disulfonic acid)
    Group 2. R-acid (2-naphthol-3, 6-disulfonic-acid) and G-acid (2-naphthol-6, 8-disulfonic acid)
    Group 3. Schaeffer acid (2-naphthol-6-sulfonic acid) and Crocein acid (2-naphthol 8-sulfonic acid)
    Group 4. NW acid (1-naphthol-4-sulfonic acid) and oxy-L-acid (1-naphthol-5-sulfonic acid)
    High-voltage paper electrophoresis was carried out for the separation of naphthol-sulfonic acids mentioned above.
    Sørensen buffer (10% propylene glycol sol.) was used as an electrolyte, the potential gradient was 50V/cm and separation time 30 minutes.
    It was revealed that it was necessary to use the most suitable pH buffer for the separation of isomers of each group.
    These pH buffers were as follows:
    Group 1. Phosphate buffer (pH 6)
    Group 2. Borate buffer (pH 10)
    Group 3. Citrate or Phosphate buffer (pH 5-7)
    Group 4. Borate buffer (pH 10)
  • 市販R酸, G酸, シエファー酸の分析について
    寺島 敏雄, 藤田 幸江
    1964 年5 巻4 号 p. 313-317
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    1) 2-ナフトール-3, 6, 8-トリスルホン酸, R酸, G酸, シエファー酸の混合試料の分離に高圧ロ紙電気泳動法を実施し, 分離した各成分を比螢光定量することにより, 簡易にして正確な分別定量法を確立した.
    2) 本法を用いて市販試料につき調査し, それぞれの含量および含有する副生物の定量を行なった.
    本法は従来困難視されたナフトールスルホン酸混合物の同時的微量定量法であって, 一回の所要時間およそ30分, しかも多数の試料を連続的に処理しうるなど, きわめて有用な定量法であると確信する.
  • ニトロフラゾーンの定量法の一テクニック
    菅野 三郎, 落合 昭吾, 中岡 正吉
    1964 年5 巻4 号 p. 318-329
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    The assay method of “The Japanese Standards of Food Additives, 1st. Ed., 1960”, is as follows:
    Dissolve about 0.5g of nitrofurazone, dried at 105° for 1 hour and accurately weighed, in aldehyde-free alcohol to produce a 1000ml solution, To 20ml of the solution add sufficient water to make the colume to 100ml. To 5ml of the solution add 4ml of aldehyde-free alcohol, and dilute to 100ml with water. Determine the absorbance A of this solution in a 1cm cell, at a wave length of 375mμ. Calculate the purity of nitrofurazone by the following formula. Correct the result by the control test.
    Content=A/0.398×500/Weight of sample (mg) ×100 (%)
    However, the data obtained by this method are not always precise.
    In this report, the new method is described, in which another compound of high purity listed in the official book is adopted as the control standard substance.
    In this case, p-nitrophenylhydrazine is suitable for this purpose. The purity of nitrofurazone is calculated by the following formula.
    Content (%) =Absorbance in ca. 5ppm nitrofurazone in 1% glycine aqueous solution/Absorbance in ca. 5ppm p-nitrophenylhydrazine in 1% glycine aqueous solution×0.901×Weight (mg) of p-nitrophenylhydrazine/Weight (mg) of the Sample
    By this method, the discrepancy of absorbances due to difference in kinds of instruments or cells is able to be compensated, and the results of determination are almost constant.
  • 天野 立爾, 川田 公平, 川城 巌
    1964 年5 巻4 号 p. 330-332
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    The wave length of maximum absorption (λmax.) of sorbic acid and its molar absorbancy index (∈) change depending upon pH of solutions. However, they were fixed and constant below pH 2.5 and since it was easy to keep pH below 2, absorbancy was read at a pH range of 0.5 to 2.
    According to this method, the two calibration curves formed straight lines between 0.5μg/ml and 3.0μg/ml. E264-E275 seemed, however, to provide better accuracy and precision for calibration and determination than the other because while the backgrounds at 264mμ and 275mμ, due to impurities from prunes, were too large to be neglected, there was little difference between them.
  • 天野 立爾, 川田 公平, 川城 巌
    1964 年5 巻4 号 p. 333-336
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    ジブチルヒドロキシトルエン (BHT) を薄層クロマトグラフィーにより定量した. すなわちBHTの四塩化炭素溶液をSilica Gel Gの薄層につけヘキサン・四塩化炭素 (3: 1) の溶媒で展開し, リンモリブデン酸溶液で発色したスポットの面積をノギスで測定して定量した. クロマトグラム上のスポット面積の平方根はBHTの濃度の対数に比例した.
    この方法を油脂中のBHTの定量に応用するため, 過熱水蒸気蒸留によって油脂から分離して定量した結果, 100~300ppmのBHT (使用基準量は200ppm以下) を98±10%の誤差で定量することができた.
  • 菰田 太郎, 白石 慶子
    1964 年5 巻4 号 p. 336-340
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    市販クン液18種について, 有害性成分であるフェノール類, メタノール, 重金属, ヒ素および有機酸について試験を行なった. フェノール類はフェノールとして, 国産品16種の場合は0.008~0.675%, 米国製品2種の場合は2.42, 15.88%と高い含量を示した. ホルムアルデヒドは0.6~450mg%, メタノールは0.007~1.600%の範囲であった. 亜鉛は17種の試料のうち15種に認められ, 鉛およびヒ素等に比べてその含量も高く, 最高値50ppm, 平均値14ppmを示した. 鉛は試料の半数に含まれ, 最高値14ppm平均値2ppm. ヒ素は18種の試料のうち14種に含まれ, 最高値4ppm, 平均値1ppmを示した. 有機酸は酢酸として0.1~6.3%であった. なお, 3, 4-ベンツピレン等の発がん性物質については目下試験中である.
    以上の試験結果により, 現在市販されているクン液にはフェノール類, メタノール, ホルムアルデヒド, ヒ素, 重金属類等が含まれているので, クン液について成分規格および使用基準の法的規制をすることが望ましい.
  • 豊田 勤治
    1964 年5 巻4 号 p. 341-346
    発行日: 1964/08/05
    公開日: 2010/07/27
    ジャーナル フリー
    農薬の残留許容量の制定の必要性は食生活をより快適にする上に緊急の要務であるが, 制定のための十分な基本的な基礎資料を整備することが先決であり, これらの資料に基づいて検討した上でなければならない.
    なお1961年ローマにおいてFAO/WHO合同委員会で農薬の安全性に関連し残留農薬の許容量を定めるにはどのようなことを考慮すべきか, その根本原則について討議された報告等を参考にすべきである. さらに諸外国等の調査資料をできるだけ入手するよう努力し, 各国の実情を知り, わが国独自の立場でわが国の農業政策とあいまって決めなくてはならないものと考える.
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