穀類加工品中の食中毒細菌の生残について検討した.
Salmonella Enteritidis と
Staphylococcus aureus は穀類フレーク中で3週間以上生残した.
S. Enteritidis は穀類フレーク中で7または14日保存後に10
2 CFU/g以下に減少したが,生残した菌は牛乳中で急速に増殖し25時間後には10
9 CFU/gに至った.また,カテキン溶液に浸漬後の穀物フレークでは,
S. Enteritidis および
S. aureus の菌数の減少が認められた.さらに,カテキンの穀類調理品への添加によって
S. Enteritidis,
S. aureus および
Bacillus cereus の生残または増殖が抑制された.以上のように,本研究では
S. Enteritidis,
S. aureus および
B. cereus は穀類加工中で長期に生残が可能であり,カテキンがそれら食中毒細菌の生残と増殖を抑制することが明らかになった.
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