食品衛生学雑誌
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52 巻, 4 号
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総説
報文
  • 佐久間 久子, 鎌田 洋一, 小西 良子, 川上 浩
    2011 年52 巻4 号 p. 220-225
    発行日: 2011/08/25
    公開日: 2011/08/29
    ジャーナル フリー
    チーズとバター中のアフラトキシンM1をアセトニトリル-メタノール-水混液を用いて抽出し,イムノアフィニティカラムでクリーンアップした後,HPLC-蛍光検出器で定量する方法を開発した.本法は従来のクロロホルムで抽出し,フロリジルカラムを用いたクリーンアップ方法に比べ,分析時間が短く,HPLCにおける妨害ピークはほとんど認められなかった.本法の定量限界はチーズで0.12 μg/kg,バターで0.l4 μg/kgであり,フロリジル法のそれらと比べ低かった.本法の併行精度および室内精度は13%以下であり,分析法として妥当性が認められた.輸入チーズ60検体,輸入バター30検体についてアフラトキシンM1汚染実態を,本法を用いて行ったところすべての検体において,検出限界以下であった.
  • 小林 麻紀, 大塚 健治, 田村 康宏, 富澤 早苗, 上條 恭子, 岩越 景子, 佐藤 千鶴子, 永山 敏廣, 高野 伊知郎
    2011 年52 巻4 号 p. 226-236
    発行日: 2011/08/25
    公開日: 2011/08/29
    ジャーナル フリー
    農薬混入による健康被害事例に対応するため,簡易で迅速な分析法について検討を行った.試料に無水硫酸ナトリウムを加え,酢酸エチルで抽出し,ケイソウ土,C18,グラファイトカーボン(GCB)およびPSAの各カラムで精製を行い,GC-MSおよびGC-FPDで測定を行った.主に毒物あるいは劇物に指定されている農薬から選択した57農薬を測定農薬とし,10種類の加工食品(インスタントラーメン,ハクサイキムチ,コンビーフ,ウナギ蒲焼き,乾燥エビ,冷凍ギョウザ,レトルトカレー,ワイン,チーズおよびバター)を対象に添加回収試験を行った.油脂や食品成分の影響により,測定が困難なものもあったが,添加回収率はおおむね70~120%であり,中毒量の農薬が存在するか否かを簡易迅速に判定することが十分可能であった.
  • 齊藤 静夏, 根本 了, 松田 りえ子
    2011 年52 巻4 号 p. 237-243
    発行日: 2011/08/25
    公開日: 2011/08/29
    ジャーナル フリー
    農産物中のピンドン分析法として,アセトンで抽出し,ヘキサンで転溶後(穀類,豆類および種実類の場合はアセトニトリル/ヘキサン分配で脱脂する),グラファイトカーボンミニカラムおよびシリカゲルミニカラムを連結したカラムで精製し(穀類,豆類,種実類および茶の場合はPSAミニカラムで追加精製する),LC-MS/MSで定量および確認する方法を開発した.開発した方法を,玄米,大豆,ばれいしょ,ほうれんそう,キャベツ,りんご,オレンジ,トマト,きゅうりおよび茶の10種類の農産物に適用した結果,真度81~93%,併行精度2~7%の良好な結果が得られた.本法を用いた試料中のピンドンの定量限界(S/N≥10)は,いずれの農産物でも0.001 mg/kgであった.
  • 齊藤 静夏, 坂井 隆敏, 根本 了, 松田 りえ子
    2011 年52 巻4 号 p. 244-250
    発行日: 2011/08/25
    公開日: 2011/08/29
    ジャーナル フリー
    畜水産物およびはちみつ中の4-ヒドロキシクマリン系殺鼠剤 (ワルファリン,クマテトラリル,ブロマジオロン,ブロディファコウム)の高感度な分析法を開発した.4-ヒドロキシクマリン系殺鼠剤を畜水産物およびはちみつから酢酸酸性下アセトンで抽出し,酢酸エチルおよびヘキサンの混液で転溶後,アセトニトリル/ヘキサン分配およびPSAミニカラムで精製してLC-MS/MSで測定を行った.牛の筋肉,牛の肝臓,牛の脂肪,豚の筋肉,さけ,うなぎ,しじみ,鶏卵,牛乳およびはちみつの10食品を用いて,添加濃度0.0005または0.001 mg/kgで5併行の添加回収試験を行った結果,真度79~108%,併行精度2~8%の良好な結果が得られた.本法を用いた試料中の定量限界は,いずれの食品においても,ブロディファコウムは0.0005 mg/kg,ワルファリン,クマテトラリルおよびブロマジオロンは0.001 mg/kgであった.
ノート
調査・資料
  • 多田 敦子, 石附 京子, 小山 朗夫, 深井 俊夫, 秋山 卓美, 山崎 壮, 河村 葉子
    2011 年52 巻4 号 p. 258-264
    発行日: 2011/08/25
    公開日: 2011/08/29
    ジャーナル フリー
    既存添加物クワ抽出物は,天然由来の製造用剤として,平成8年に既存添加物名簿に収載された食品添加物である.既存添加物製品の基原植物の確認は,品質や安全性確保の上から極めて重要であるが,クワ抽出物の基原はクワ科クワ(Morus bombycis Koidz.)の根茎の皮と記載されているものの,実際の製品がどのクワ品種の成分組成に一致または類似するのか確認されていなかった.本研究では,数種の国内クワ栽培品種の標準植物の根皮乾燥物から抽出物を調製して成分組成を調べ,既存添加物クワ抽出物として提供された製品および生薬ソウハクヒ製品の成分組成と比較することにより基原植物の検討を行った.その結果,既存添加物クワ抽出物製品の基原は,定義の記載とは異なり,国内でマグワM. alba とされている栽培品種またはその交雑種と推定された.また,M. alba が基原と定義されている中国産クワを原料とする生薬ソウハクヒ製品とは成分組成が異なった.LC/MSでのピーク面積を説明変数として行った主成分分析の結果でも同様の結果が得られた. なお,本研究実施以後,クワ抽出物は,平成23年に既存添加物名簿から消除される品目の1つと確定された.
妥当性評価
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