食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
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53 巻, 4 号
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報文
  • 穐山 浩, 峯岸 恭孝, 牧山 太樹, 真野 潤一, 坂田 こずえ, 中村 公亮, 野口 秋雄, 高畠 令王奈, 布藤 聡, 近藤 一成, ...
    2012 年53 巻4 号 p. 157-165
    発行日: 2012/08/25
    公開日: 2012/11/07
    ジャーナル フリー
    粒単位検出システムを用いて2009年度米国産不分別遺伝子組換えトウモロコシ5検体へ適用を検討し遺伝子組換えトウモロコシの混入率を算出した.遺伝子組換えトウモロコシと判断されたトウモロコシ粒に関しては,2種類のMultiplex PCR法および部分的にリアルタイムPCRアレイ法を用いた系統分析を行った.5検体の平均混入率および標準偏差は,81.9%±2.8%であった.単一系統遺伝子組換えトウモロコシ粒の平均混入率は46.9%で,スタック種の平均混入率は,35.0%であった.単一系統ではMON88017系統とNK603系統が主流に検出され,スタック種ではMON810系統とMON88017系統の掛け合わせ品種が主流であることが判明した.
  • 真野 潤一, 古井 聡, 高島 かおり, 小岩 智宏, 布藤 聡, 峯岸 恭孝, 穐山 浩, 手島 玲子, 倉嶋 たけ代, 高畠 令王奈, ...
    2012 年53 巻4 号 p. 166-171
    発行日: 2012/08/25
    公開日: 2012/11/07
    ジャーナル フリー
    遺伝子組換えトウモロコシMIR604系統は食品原料として広く流通しており,当該系統に対する定量検知法が食品表示の検証のために必要とされている.本論文は,リアルタイムPCRを用いたMIR604系統新規定量検知法について報告するものである.まず,MIR604系統およびトウモロコシ内在性のスターチシンターゼIIb遺伝子に対するリアルタイムPCRを設計した.つづいて,MIR604系統特異的DNAおよび内在性DNAのコピー数比から重量比によるGMトウモロコシ混入率を算出するために必要となる内標比を決定した.最後に,分析法の妥当性を確認するため,MIR604系統を0,0.5,1.0,5.0,10.0%含むブラインド試料を調製し,国際的にハーモナイズされたガイドラインに従って試験室間共同試験を実施した.開発した分析法の室間再現精度は,ブラインド試料のすべての混入レベルにおいて25%を下回り,分析法の定量検知下限はISO 24276に基づいて0.5%と評価された.以上の結果から,開発した分析法が実際の定量検査に適していることが確認された.
  • 宮崎 仁志, 加藤 友香里, 谷口 賢, 寺田 久屋
    2012 年53 巻4 号 p. 172-176
    発行日: 2012/08/25
    公開日: 2012/11/07
    ジャーナル フリー
    食品に混入した動物毛の種を識別するための簡便,迅速かつ低コストの方法を検討した.ヒトおよび愛玩動物等(ネコ,イヌ,ウサギ,ラット,マウス)または家畜(ブタ,ウシ,ウマ,ヤギ,ヒツジ,ニワトリ)を識別する対象とした.解析する手法としてPCR-APLP法を採用した.ミトコンドリアDNAの16S rRNA遺伝子からND1遺伝子にかけての領域を標的とし,動物によって増幅産物長が異なるようにプライマーを設計した.ヒトおよび愛玩動物等または家畜の識別用に2本のPCRチューブを用意し,それぞれに共通のフォワードプライマーと種特異的リバースプライマー6種類を含むように反応液を調製した.増幅産物長の確認をアガロースゲル電気泳動により行った.検討した方法を動物毛52試料に適用したところ,すべての試料から想定された長さの増幅産物が得られた.
ノート
  • 南谷 臣昭, 永井 宏幸, 中村 昌司, 大塚 公人, 坂井 至通
    2012 年53 巻4 号 p. 177-182
    発行日: 2012/08/25
    公開日: 2012/11/07
    ジャーナル フリー
    ゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーにより,U-8容器を使用して牛肉の放射性セシウム分析を行う際の,検出限界と測定精度を評価した.2,000秒測定の134Csと137Csの検出限界の和は,およそ20 Bq/kgとなり,暫定規制値レベルの放射性セシウムを含む牛肉(491 Bq/kg)の測定値の99%信頼区間は,447~535 Bq/kgとなった.牛肉は筋肉層と脂肪層が複雑に入り組んだ不均一な試料であるため,サンプリング箇所によって測定値が変動する.本研究で,筋肉層と脂肪層の放射性セシウム濃度には明らかな差があり,同じ首の部位の測定結果にも変動が見られる(SD=16.9 Bq/kg)ことが明らかとなった.
  • 福井 直樹, 高取 聡, 北川 陽子, 起橋 雅浩, 小阪田 正和, 中辻 直人, 中山 裕紀子, 柿本 葉, 尾花 裕孝
    2012 年53 巻4 号 p. 183-193
    発行日: 2012/08/25
    公開日: 2012/11/07
    ジャーナル フリー
    LC-MS/MSを用いた迅速で簡便な飲料中の残留農薬一斉分析法の実用化に向けて検討を行った.試料にアセトニトリルを混合し,塩析・脱水処理を経て固相カラム(グラファイトカーボン/PSA)で精製しLC-MS/MSで定量した.35種類の飲料で検討した結果,アルコール度数の高い飲料以外は適用可能であった.アルコール飲料の回収率は低下した.この原因は,塩析・脱水後の有機相へのエタノール混入による液量増加と推測された.そこで,ぶどう果汁に任意の量のエタノールを添加して作製した模擬アルコール飲料を用いて検証し,本法が適用可能なエタノール濃度を10%未満とした.アルコール度数の高い飲料は水で希釈を行い適用できた.本法により1試料当たり前処理から定量まで約2時間で可能で,スクリーニング分析法として活用できる
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