食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
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56 巻 , 2 号
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調査・資料
  • 吉田 緑, 梅村 隆志, 小島 弘幸, 井上 薫, 高橋 美和, 浦丸 直人, 北村 繁幸, 安部 賀央里, 頭金 正博, 小澤 正吾, 吉 ...
    原稿種別: 調査・資料
    2015 年 56 巻 2 号 p. 42-48
    発行日: 2015/04/25
    公開日: 2015/04/28
    ジャーナル フリー
    化学物質で一般的に誘発される肝肥大が生体の適応反応か,毒性(悪影響)かを判断するための科学的な考え方を提示した.外的因子に対して肝細胞の恒常性が維持されている範囲内の肝肥大(肝細胞肥大および肝重量増加)は,適応性変化であり毒性影響ではない.同時に生体の恒常性保持機能の限界を越し,破綻を来した場合の肝細胞肥大は毒性と判断すべきである.具体的には以下の変化を伴う肝肥大は毒性影響の可能性を考える起点になる:(1)肝細胞の壊死と関連する指標や炎症性変化,(2)胆道系の変化,(3)脂質代謝系の変化,(4)色素沈着,(5)タイプや部位の異なる肝細胞肥大の誘発.
  • 植草 義徳, 鍋師 裕美, 中村 里香, 堤 智昭, 蜂須賀 暁子, 松田 りえ子, 手島 玲子
    原稿種別: 調査・資料
    2015 年 56 巻 2 号 p. 49-56
    発行日: 2015/04/25
    公開日: 2015/04/28
    ジャーナル フリー
    平成23年3月に発生した東日本大震災により,東京電力福島第一原子力発電所において事故が発生し,周辺地域で生産された食品が放射性物質により汚染される事態となった.本研究では,現行の基準値施行後において,各地方自治体を中心に実施されている食品の出荷前における放射性セシウム検査体制の実効性について検証することを目的とし,放射性物質による汚染が予想される地域産食品の流通段階での買上げ調査を実施した.NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータを用いたスクリーニング検査およびゲルマニウム半導体検出器ガンマ線スペクトロメータを用いた確定検査により,流通食品1,735試料(平成24年度)および1,674試料(平成25年度)について放射性セシウム濃度を調査した.その結果,放射性セシウムの基準値(100 Bq/kg)を超過した試料数は,平成24年度は3試料,平成25年度は4試料(両年度ともに基準値超過率は0.2%)であり,各地方自治体における出荷前食品のモニタリングが効果的に機能していることが確認された.
  • 村上 亮, 六鹿 元雄, 阿部 孝, 阿部 裕, 大坂 郁恵, 大野 春香, 大野 浩之, 大野 雄一郎, 尾崎 麻子, 柿原 芳輝, 河崎 ...
    原稿種別: 調査・資料
    2015 年 56 巻 2 号 p. 57-67
    発行日: 2015/04/25
    公開日: 2015/04/28
    ジャーナル フリー
    ポリエチレンテレフタレート製器具・容器包装のアンチモン(Sb)およびゲルマニウム(Ge)溶出試験における各測定法の性能を評価するため,試験室間共同試験を行った.当試験には18機関が参加し,濃度非明示の3検体(各2測定)について電気加熱方式原子吸光光度法(GF-AAS),誘導結合プラズマ発光強度測定法(ICP-OES)および誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)によりSbおよびGeの定量を行った.その結果,GF-AASおよびICP-OESでは,真度が98~107%,併行精度(RSDr)が1.7~7.5%,室間再現精度(RSDr)が2.0~18.8%であり,これらの性能は規格試験法として十分であった.また,ICP-MSでは,真度が99~106%,RSDrが0.7~2.2%,RSDrが2.2~10.5%であり,代替法として適用可能であった.しかし,一部の試験機関ではSbの定量値が添加量よりも高かった.その一因として,検量線溶液中のSbがガラス器具に吸着したためと考えられた.そのため,Sbの試験を行う場合には,検量線溶液の濃度について細心の注意を払う必要があると考えられた.
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