ソルビン酸またはソルビン酸カリウムを食品に添加するに際し, 溶解度, 揮散性に由来する問題に対して基礎的検討を行なった.
まず, ソルビン酸またはソルビン酸カリウムはプロピレングリコール, アルコール (ソルビン酸カリウムは難溶) などの溶媒には易溶であることを考慮してつけ物液のごとき高食塩, 低pH液への溶解法を調べ, ソルビン酸ではアルコール, ソルビン酸カリウムではプロピレングリコールの濃厚予製液を使用して, これを徐々に攪拌添加することにより可溶化できることを確かめ, つけ物への応用に際して実用的価値のあることを認めた. 予製液中溶媒濃度は高い方が溶解度は大きくなる. さらにソルビン酸の水に対する溶解補助剤についての基礎検討の結果, 安息香酸ナトリウムはとくに有効で溶解度を約2倍に高めることを知った.
つぎにソルビン酸およびソルビン酸カリウムは加工工程中に揮散する性質があるが, 揮散速度は液のpHが低く, 塩濃度が高いほどすみやかであった. ソルビン酸カリウムの場合は中性塩であるから揮散速度が低いが, 揮散するのはソルビン酸のみで, カリウムが残り, したがってpHが漸増する.
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