食品衛生学雑誌
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7 巻 , 6 号
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  • 河端 俊治, 植松 智之, 古庄 一夫
    1966 年 7 巻 6 号 p. 473-480_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    アクロライド系抗生物質の一種であるタイロシンの食品中における微生物学的定量法について検討し, この結果に基づく一つの定量術式を提唱した. 方法は Sarcina lutea (ATCC 9341) を被検菌とし, pH 8.5に修正したストレプトマイシン検定用培地を用い, 食品からの抽出にはpH 8のリン酸塩緩衝液を用いる.
    本法によりシリンダーを用いる場合, タイロシンとして0.16μg/ml以上, 食品中のタイロシンに対しては, 抽出比を5とすれば約1μg/ml以上の定量が行なえる. なおペーパーディスクを用いれば, 感度はシリンダー法の約1/4である.
  • 渡辺 昭宣, 伊藤 蓮太郎, 友野 加智子
    1966 年 7 巻 6 号 p. 481-492_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    われわれは, coli form を検査する従来の標準法と平行して, E. coli を高率にかつじん速に検出することのできる EC Test について, 培地中に接種した菌について, とくに大腸菌群中の E. coli と, 他の coli form の量的関係と, EC Test の信頼性について種々検討した.
    1) その結果 E. coli 検出のための EC Test は90%以上の信頼性がある.
    2) しかし, 詳細に検討すると, 検体中に E. coli と他の coli form が混在する場合, その比率のいかんによっては, E. coli の検出率に若干の相違が認められ, 不規則な結果を示す.
    3) EC Test は original 法より, 検体を直接 EC medium に接種する方法 (直接法) の方が, 一般的には好結果を得ることができるが, これも検体中の菌量の多寡, 比率のいかんにより不規則な結果を示す.
  • 菅野 三郎, 詫摩 真澄, 渡辺 重信, 村井 絢子
    1966 年 7 巻 6 号 p. 493-496_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    ニトロフラン誘導体であるフリルフラマイドのニトロ基は, 水酸化ナトリウムと加温することにより亜硝酸イオンを遊離するという新反応を見いだし, そのニトロ基の遊離率を4-ニトロピリジン-N-オキサイドのニトロ基の遊離率と対比しつつ追跡した.
    亜硝酸イオンの遊離率はいずれの化合物においても高率であり, furylfuramide においては95.8%, 4-nitropyridine-N-oxide においては98.6%であった.
  • 原 昌道, 大塚 謙一
    1966 年 7 巻 6 号 p. 497-502_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    酒類および溶液中のジエチルピロカーボネート (DEPC) の定量方法としてペンタン・エーテル (1:3) でDEPCを抽出し, これをイソブチルアミンと反応させたのち, 塩酸で残余のアミンを滴定する方法を検討した. またDEPCの分解速度は水中では pH によってほとんど影響されない. しかし試料中にアミノ酸タンニン酸, 脂肪酸, アンモニウムイオンが多量含まれると分解速度はpHに強く影響され, 弱酸性以上 (pH 6.0) のpHではDEPCがこれらの物質と容易に反応するため分解は速くなった. なお, アルコール濃度が高くなると分解速度はおそくなったが, 清酒, ブドウ酒中ではDEPC添加24時間後にはDEPCはほとんど認められなかった.
  • 小谷 新太郎, 千葉 裕典, 千葉 昭二, 内田 和子, 田中 平夫
    1966 年 7 巻 6 号 p. 503-507_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    非イオン, 陰イオン, 陽イオンおよび両性界面活性剤の発育阻止効果について E. coli, Staphylococcus aureus, B. subtilis を用いて検討を行なった. 非イオンは, 阻止効果が認められず, 陰イオンは E. coli 以外の2種に対して1920倍まで効果があった. 陽イオンは B. subtilisStaphylococcus に対し30, 720倍でも効果があった. 両性では B. subtilis には960倍, Staphylococcus には480倍で効果があったが E. coli には60倍以下であった. 非イオン10%, 陽イオン10%, 両性1%の混合は, 石炭酸係数170で両性を15%に増しても係数に変りはなかった.
  • 福田 照夫, 宮河 君江, 呂 清美
    1966 年 7 巻 6 号 p. 508-513_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    アスコルビン酸およびそのナトリウム塩のビタミン剤としてまた水溶性抗酸化剤としての効果の持続化の試みとして, 食品添加物のこれら水溶液の安定性に及ぼす影響を検討したところ, アルギン酸ナトリウムがその濃度32mg%付近に優秀な安定能を示したので, この安定能に及ぼす他の食品添加物および食品成分共存の影響を検討した. クエン酸の共存はきわめてよい結果を与えたが, 他の成分の共存は悪影響を及ぼすものが多かった.
  • 荻野 喜文, 入江 友子, 藤井 清次
    1966 年 7 巻 6 号 p. 514-518_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    著者らは, 前報において抗酸化剤が紫外線および日光により分解されることを新たに見いだし, その分解生成物を薄層クロマトグラフィーにより分離した. この結果, BHAはすみやかに光線によって分解されることがわかったので, 店頭販売食品およびそれらの保存中にもこのような現象が起こっていることが予想される. そこでこれらの基礎的実験として食品用着色包装紙が紫外線によるBHAの分解をどの程度防止するかについて検討した. すなわち, BHA溶液内で直接紫外線を照射した場合, 種々着色透明セロファン紙を通して紫外線を照射した場合および着色料溶液中の3つの条件下におけるBHAの分解消長の薄層クロマトグラフィーによる分解生成物の推定, および紫外部吸収スペクトル (測定波長292mμ) によりBHAの定量を行なった. この結果, 食品用包装紙は無色のものより着色したもの, さらには堅ロウ度の高いものが紫外線を遮断するなどの知見を得た.
  • 浅野 悠輔, 大槻 育子
    1966 年 7 巻 6 号 p. 519-522_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    1/2希釈脱脂乳に0.4%濃度にCMCを添加することにより, カゼイン態窒素の2/3がカルシウムおよび無機リンを伴って沈殿した. コロイド性リン酸塩は減少し, 可溶性無機リンは増加したが, カルシウムイオンは逆に減少し, CMCと結合したものと思われた. CMCと沈殿タンパク質の間には相互作用はなく, 30mM シュウ酸カリウムによりカルシウムを除いた脱脂乳ではCMCを加えても沈殿は起こらなかった.
  • 今村 正男, 新谷 勳, 兼松 弘, 寺尾 尚夫
    1966 年 7 巻 6 号 p. 523-531_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    マーガリンの着色料であるイエローAB, イエローOB,β-カロチン, アンナトーについて, Fe, Cuはじめ10種の金属を添加した試料を30°に保存し, 2週ごとに20週まで色相,β-カロチン, P. O. V., A. V. を測定した.
    1) ラウリン油を主体とする試料にFeを加えると, アンナトーはほとんど退色し, 液体油の多いものはとくに退色がはげしかった.
    2) FeはCuよりさらに退色傾向が著しかった.
    3) 実験に供した金属の退色順位はCu, Mn, Fe, Co, Al, Cr, Ni, Zn, Pb, Snの順であった.
    4) 残色率とPOVには関連があり, POV上昇の著しい金属は退色も早かった. しかしA. V. とはとくに関連性はみられなかった.
  • 清田 亮夫, 高尾 朔, 外村 佳子, 安川 章
    1966 年 7 巻 6 号 p. 532-537_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    われわれはさきに Lact. bulgaricus による発酵乳の製造において, 乳酸球菌間の共生を応用する方法を示した. 今回はこの方法をさらに簡易化することを検討した.
    1. Lact. bulgaricus によるカードの調製においては供試菌株から保存培地 (Leichimanii) に移植したのち, 脱脂粉乳溶液に接種し, 37°, 24時間培養したものを mother starter とするのが適当と認められた.
    2. Lact. bulgaricus による発酵乳の製造において使用するカードの調製方法は24時間と48時間培養のカードを1:1で併用した場合が最も有効であった.
  • 藤原 光雄, 松村 郁治, 野々村 豊子, 山本 行隆, 糸川 崇之
    1966 年 7 巻 6 号 p. 538-542_1
    発行日: 1966/12/05
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    合成保存料の簡易かつ定量的回収の目的に減圧蒸留法の適用を試み, まずサリチル酸を対象として定量条件を確立したのち, 本法を他の保存料に準用して回収実験を行なった。その結果はつぎのとおりである.
    (1) サリチル酸の場合, 最適条件 (蒸留水20ml, 硫酸マグネシウム50gおよび10%クエン酸溶液10mlの添加, ならびに減圧度60mmHg, 浴温70°および蒸留反復6回) において回収率は98.5%以上であった.
    (2) デヒドロ酢酸, ソルビン酸および安息香酸は, それそれ適当な条件において98.7%以上の回収率を示した.
    (3) パラオキシ安息香酸ブチルエステルのみは, 本法による定量的回収が困難であり, その回収率は最高61.0%であった.
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