外耳道異物は受診後速やかに摘出され治療が終了することが多く,長期間放置されることは稀である.今回,受傷から3年経過し耳痛と耳漏が出現したことにより発見され治療した稀な外耳道異物症例を経験した.
症例は4歳女児.右耳痛と耳漏を主訴に外来を受診し右外耳道に黒色の異物が認められた.3年前に箸が右外耳道に刺入し救急外来を受診したが異物は確認されなかったとのことであった.全身麻酔下に手術を行い,異物直上の皮膚に切開を加え周囲組織と剥離したのちに異物を摘出した.鼓膜穿孔は認めず抗菌薬軟膏付きガーゼを1枚挿入し手術終了とした.術後13日目にガーゼを抜去し術後2ヶ月目には創部の良好な上皮化を認めた.
外耳道異物症例を診察する際には異物の破損や体内への遺残について確認することが重要である.さらに,異物を摘出する際には処置によって生じる合併症を予測し説明したうえで処置を開始する必要がある.
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