計測自動制御学会 部門大会/部門学術講演会資料
第34回 計測自動制御学会北海道支部学術講演会
選択された号の論文の42件中1~42を表示しています
  • 阿里木漢 克依蘭, 稲葉 博
    p. 1
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
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    This paper is dealt with a global robust stabilization problem for multi-input multi-output MIMO nonlinear systems with high-order terms and disturbances or unknown parameters but without strict triangular conditions. It is shown that under suitable assumptions on such a system it is possible to construct a globally robustly stabilizing controller by successively using the “adding one power integrator lemma” recently developed by Lin and Qian [Systems and Control Letters, vol. 39 (2000), pp. 339-351].
  • 網野 忍, 疋田 弘光, 花島 直彦, 山下 光久
    p. 2
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
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    本報では, 不確かさを含むシステムに対するフィードバック係数切り換え型の連続時間スラィディングモード制御を実装する上で生じる問題点について考察している. つまり, 実際にはサンプリング周期ごとにしかフィードバック係数を切り換えられないので, これにより, どのような拘束が生じ, また, より良い制御をどのように与えるべきかについて検討している.
  • 蝦名 大樹, 高氏 秀則, 土谷 武士
    p. 3
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
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    近年, ロボット群を自律化し, より広範な作業へ適用することが期待されている. しかし, ロボットの台数やロボットの行動範囲が大きくなるにつれ, 通信機構を維持することが非常に難しくなる. そこで環境における局所的な情報に着目し, それらを管理, 検出, 共有する手段としてIntelligent Data Carrier(IDC)を利用する. 本研究では, 群ロボットの枝路選択に焦点を当てる. 群ロボットを考慮した枝路選択では, ある時刻でのロボット同士の干渉や通行止めといったことを考慮することにより交通状態を円滑にすることが可能である. 本稿では環境内でランドマークとして用いたIDCに情報を読み書きすることにより, ロボット群が自律的に誘導情報を環境内に構築し, 繰り返し搬送作業において柔軟に適応していく手法を構築することを目指す.
  • 榮坂 俊雄
    p. 4
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    多変数系の伝達関数行列表現はいくつか提案されている. 既約分解表現はもっともコンパクトな表現の一つである. 一方, 既約有理関数要素による行列表現は最も原始的だがスカラー系の集合として直観的である. またこれを基に, 最小公倍分母を共通分母とする多項式行列表現がある. 本稿では特性多項式を共通分母とする多項式行列表現(特性伝達関数行列)について, その共通分母·分子行列の各要素多項式の係数自由度について明らかにする. 制御器を特性伝達関数行列の一般形で表現し, 制御対象と合成すると, 制御系の自由度が多項式の係数で表される. これによりパラメータ最適化に基づく設計が可能となる.
  • 江丸 貴紀, 及川 一美, 土谷 武士
    p. 5
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では, 我々の提案しているESDSについて, 入力信号に対する追従性能を理論的に検討する. ESDSは, インパルス性雑音が混入したデータに対し, 信号成分を保存しつつインパルス性雑音を除去することができる. 我々は, これまで実用面を重視し, 超音波センサへの適用と評価, 混信の回避など行ってきた. しかし, ESDSは非線形システムであるため, その挙動を解析的に理解することは非常に困難である. そこで, 入力信号としてステップ関数, 一次関数, 二次関数を仮定することによりこれらの入力信号に対する追従性能を明らかにする。その結果, 入力信号に対する追従性能がサンプリングタイム, パラメータに依存する形で明らかになった.
  • 堀田 周作, 桑田 正樹, 山本 俊弘, 渡辺 一弘, 久保田 譲
    p. 6
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    大型構造物や自然環境などの保全を行うための歪み検知ユニットを、本研究室で開発したヘテロコア型光ファイバを用いて試作した。ヘテロコア型光ファイバは光ファイバの任意位置にコア径の異なるファイバを挿入融着することにより成り立っている。ヘテロコア構造を採用することにより、従来の光ファイバを用いた歪み検知の方法より光ファイバにかかる負荷を軽減できる。本歪み検知ユニットは光ネットワークセンシングで使用することを前提にしており、簡便な構造、メンテナンスの容易さといった特徴を備えている。それにより、光ネットワークセンシングの一センサユニットとして有用であるといえる。
  • 石田 慎吾, 花島 直彦, 疋田 弘光, 山下 光久
    p. 7
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では, マニピュレータのエンドエフェクタ接近動作において, 設定した区間における移動所要時間をパラメータとして, 心的な負担度の検討を行った. 同時に, 耳栓を用いることで遮音を行い, 作動音の有無が心的負担にもたらす差異について, 心拍変動解析, 主観評価により解析を行うものとする. また, エンドエフェクタの速度パターンおよび作動音の要因が変化することにより被験者の抱く印象にどのような差異をもたらすか, 評定尺度法を用い解析を行った.
  • 石原 厚, 伊与田 健敏, 崔 龍雲, 渡辺 一弘, 久保田 譲
    p. 8
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    電源と有線でつながっている電気工具を使用してある種の作業を行う工程において、作業手順の確認、作業者の作業フロー管理を確実に行わなくてはならない場合、従来作業者自身の自己申告と自己管理に任されていることが多い。この場合の人的ミスを監視して作業の確実性をさらに高めるためには、情報機器を導入して一括管理をする必要がある。そのために最も必要である工具の局地的位置情報を得るために、直接波の超音波による3次元測位を行う。本論文では、直接波の超音波による3次元測位から視覚的な電動工具の位置確認までの基礎研究を報告する。
  • 梶塚 正道, 西川 昌宏, 江上 正
    p. 9
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    多層構造のニューラルネットワークでの誤差逆伝播学習は逐次的に与えられるデータからオンラインでモデリングを行うものでロボットマニピュレータの制御などにおいて, 運動方程式などの数学モデルを必要としない点からその有効性が認められている[2]. 同様の観点からファジィモデルを用いた逐次学習法が提案されており, 高速に収束することが報告されている[3]. このシステムは, 1次の菅野システムのファジィシステム·パラメータを最適化するためにハイブリッド学習ルールを利用する[4]. 本稿では, このハイブリッド学習ルールにn次元ファジィ推論法[5]を用いた, 誤差逆伝播法による逐次型モデリングを提案する. この階層モデルを数式モデルとしてみたとき, 多重線形関数や2次関数を部分表現式として全体表現式を構成するGMDHに等しく, その意味でオンラインのGMDHであるといえる.
  • 川原 怜樹, 張 海, 佐藤 一彦
    p. 10
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本研究ではホイールローダのすくい取り自動化に着目し、ファジィ推論による軌道生成とフィードフォワード制御による動作制御を提案した。制御方略として、バケットのすくい取り動作をバケット前進区間、バケット傾動区間及びバケット上昇区間に分割し、それぞれの区間での制御目標を設定した。バケット前進区間とバケット傾動区間での軌道生成はファジィ推論を用いて行ない、外乱による目標軌道からの偏差をフィードフォワード制御を用いて補償する。以上の軌道生成と動作制御を一定時間間隔ごとに行なうことによって、すくい取り動作を堆積物表面形状の変化に柔軟に追従させることができる。本提案の有効性は数値シミュレーションによって確認することができた。
  • 小島 央, 三輪 昌史, 金子 礼三
    p. 11
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    従来の空撮は顧客が専門のパイロットを雇い、実機を用いて行うことが普通であったが、近年の映像装置の小型·軽量化、無線通信装置の信頼性の向上などの技術的な進歩に伴い、リモートコントロール機(以下RC機)で代用するケースが増加してきた。RC機は、(1)安価、(2)時間的な制約を受けにくい、(3)人命の危険を伴わない、(4)実機よりも低空を飛行可能、などの優れた点を持っているが、その操縦は容易ではなく、操縦者には高度な操縦技術が要求される。その主な原因は自律安定性の悪さである。本研究は、RC機もつ不安定性の問題をコンピュータ制御によって解決し、操縦者に簡単で安全な操縦環境を提供するためのシステムの開発を目的とする。
  • 小島 瞳, 王 碩玉, 土谷 武士
    p. 12
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    従来の制御システムは高精度·高速·高効率など機械側が考察対象とされてきたが、近来では設計の条件に人の感性を取り入れることが求められている。本研究ではそのようなシステムの中でも、人がその時々の気分に応じて求めるイメージに相応しい音楽を形成する聴覚形快適システムの設計法を考える。具体的には距離型ファジィ推論法を用いて、人が望むイメージの入力に応じて音色を変化し、音楽を出力するシステムである。本報告では求められる穏やかさの程度にあった楽器の検索とパラメータ変更、さらに個人差に対応するための学習を行った。
  • 久保島 隆, 堀 勝博, 土谷 武士
    p. 13
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    自律移動ロボットが作業空間内であるタスクを行う場合には外部環境を認識することが不可欠である. 本研究では人工的なランドマークを用いずに自律移動ロボットの環境認識, ナビゲーションを実現することが目的である. そこでロボットから周囲の障害物までの距離をランドマークとして, 自己生成·自己組織化ニューラルネットワークを用い, 作業空間を大まかに領域分割した位相マップを作成する手法を用いる. だがこの手法には大きな問題がある. それがPerceptualAliasingである. これは異なる場所においてセンサ値が類似している場合, ロボットは同一の場所であると認識してしまう問題である. そこで本稿ではPerceptualAliasingを解決する手法を検討する.
  • Mannan Md. Abdul, Toshiaki Murata, Junji Tamura, Takeshi Tsuchiya
    p. 14
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    The rotor current and rotor flux are interfere each other where core loss is exists. Therefore, the rotor currents and rotor fluxes must be calculated or estimated from the input and output information. This paper describes an approach to estimation of rotor current and flux from measured terminal variables from the viewpoint of non-linear observer. This is based on non-linear observer theory for bilinear system. The state equations of an induction motor behave as a bilinear system in terms of product of state variable and control input. Simulation results are presented to verify the validity of the proposed observer theory.
  • Ali Mohd. Hasan, Toshiaki Murata, Junji Tamura
    p. 15
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    Usually, the membership functions and control rules of fuzzy logic controller are determined by trial and error which is cumbersome and time consuming. Therefore, to surmount such a drawback, this paper makes use of the Genetic Algorithm (GA) technique for optimal tuning of the parameters of the Fuzzy Logic Controller (FLC) used for the switching of the thyristor controlled braking resistor to improve power system transient stability. Following a major disturbance in electric power systems, variable rotor speed of the synchronous generator is measured, and then the current through the braking resistor is controlled by the firing-angle of the thyristor switch which is controlled by the fuzzy logic. Thus, the braking resistor controls the accelerating power in generators and makes the system transiently stable. Through the simulation results, the effectiveness of the proposed technique is confirmed.
  • 森原 新, 王 碩玉, 土谷 武士
    p. 16
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本研究の目的はゴムストリング型連想記憶アルゴリズムを用いた情報検索システムの構築である. ゴムストリング型連想記憶アルゴリズムは以下の3つの特徴を持つ. (1)アルゴリズム自身が非常に簡単なものであるので, 計算量が少なくてすむ. (2)プロトタイプパターンを表すベクトルの直交性を必要としないため, 記憶パターンの個数に制限がない. (3)連想の安定性が理論的に保証されている. 本システムでは, ゴムストリング型連想記憶アルゴリズムとファジィ集合を用いることにより「今が旬の果物を調べたい. 」といった曖昧な検索条件で, 人に尋ねるような感覚での情報検索の実現を目指す.
  • 向井 隆
    p. 17
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    穀物は人類の生存に必用であり冷蔵することによって長期保存ができる。昔から氷室で食糧を保存していたが種々の理由で現在は利用されなくなった。省エネルギーでの食糧保存方法については「雪冷房」や「ヒートパイプ」の活用の事例がある。私は自宅の地下倉庫(21. 6m*7. 2m*4. 0m)を利用して冬季に冷気を取り込み倉庫本体と収納品の気温を冷却することにより夏期も最高温度が12. 5度の低温を保つ事ができた。自然冷気を活用することによりその動力費(電気代)はひと冬でおおよそ2000円位で済みこれからの省エネルギー冷蔵、特に大規模な国家食糧備蓄基地への適用に最適と思い報告します。
  • -実機による検証-
    村田 年昭, 鷹 広昭, 田村 淳二, 土谷 武士
    p. 18
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    永久磁石形同期電動機(PMSモータ)は、励磁損がなく省エネルギー化には最適であり、また高効率で制御性も良いなどの利点があり直流電動機に代わりサーボモータとして様々な分野に用いられている。用途が広がるにつれて、より高い性能が求められ、マイクロプロセッサによる制御が要求されており、ベクトル制御アルゴリズムによる高性能化が期待される。本論文は、PMSモータのベクトル制御系構成法について、制御理論を応用した制御アルゴリズムによるPWMインバータ駆動について検討している。永久磁石形同期電動機·直流発電機·エンコーダより構成される実機の鎖交磁束数、慣性モーメント、摩擦係数、クーロン摩擦係数の定数をDSPを利用して測定する。電圧制御入力の状態方程式を基に多入力-多出力系の全状態フィードバックアルゴリズムにより実機を駆動し、実験結果より制御系構成法の有用性を検証している。
  • 村山 昇, 小口 俊樹, 川田 誠一
    p. 19
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    情報通信技術の発展に伴い, 制御対象と制御器をそれぞれネットワークに接続することで遠隔制御を行うネットワーク制御系が盛んに研究されている. ネットワークを介した遠隔制御を行うために専用線による独自の通信システムを構築するよりも, インターネットのような既存のネットワークを用いる方が開発効率やコストの面において有利である. しかし, インターネットによる通信は不規則に変動する伝送遅延時間を持ち, その性質はネットワークの状態により大きく変動するため, このことを考慮した遠隔制御手法が必要である. 本研究では, 非線形システムをインターネットを介して遠隔制御する際にどのような問題が発生するかを検討し, その結果を考慮した遠隔制御手法を提案することを目的とする.
  • 明円 恒平, 疋田 弘光, 花島 直彦, 山下 光久
    p. 20
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    不確定要素を含む離散時間系スライディングモード制御において、状態が留まることができる超平面近傍の領域を示す。この領域は不確定要素の上界値と超平面の式によって決まる。次に、過大な入力を必要とせず、チャタリングを起こすことなく、状態をその領域に拘束できる制御則を提案する。さらに、パラメータ変動下での安定条件を示し、提案した手法が1型サーボ系へ容易に適用できることを述べる。最後にシミュレーションにより提案した手法の有効性を示す。
  • 中嶋 隆敏, 土谷 武士
    p. 21
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本テーマは, マッサージに対する人の感性的な希望を入力とし, その希望を満たすマッサージのパターンを推論·出力するシステムの構築を目的とする. そのため, 実際に市販のマッサージ器を用いたアンケートを行い, マッサージに対する人の感性情報という物を解析した. 因子分析によって感性情報を構成する3つの大きなファクターを発見し, それを軸とした感性空間を構築し, その中で推論, フィードバックを行い個人差にも対応できるようなシステムを提案する. 現在, 感性空間から実際のマッサージのあんまのパターンに変換させる為, 感性空間と物理空間との間にどのような関係があるめかアンケートを通して解析を行っている所である.
  • 中島 徹, 石動 善久, 島 公脩
    p. 22
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では、外乱と未知パラメータを含んだ相対次数がnの場合の一入カ一出力の非線形系に対して、出力フィードバックを用いたロバストトラッキング適応制御の設計法を提案する。未知パラメータが既知としての状態の推定にはフィルタを用いる。外乱に対するロバスト性を考慮した適応制御にはバックステッピングを行っているが、本論文では参考文献[2]を参考にオーバーパラメトリゼーションを用いない適応制御を行っている。
  • 根岸 典央, 江丸 貴紀, 土谷 武士
    p. 23
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本研究の目的は、我々が提案している非線型フィルタESDSを静止画像に重畳したインパルス性雑音の除去に応用することである。ESDSはこれまで移動ロボットの測距センサによって得られる距離信号に対して適用されてきた。そして信号成分のエッジを保存しながらインパルス性雑音の除去を行なうことが確認されている。ESDSは扱う信号系列の信号値の傾向(トレンド)から平滑値の推定を行なう。従って画像のステップエッジ部分においてメディアンフィルタのように全く誤った画素を出力として選択することが無い。そこで本研究ではこの特徴を生かし、ESDSをインパルス性雑音検出器に用いた画像復元システムを構築し、画像の復元を行なった。そしてこのフィルタが雑音の発生率の低い画像を対象とした画像復元において、特に画像の線状の部分の復元に有効である事をシミュレーションにより確認した。
  • 大平 豊, 近 哲也, 渡辺 一弘, 久保田 譲
    p. 24
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    現在用いられているモニタリング法には監視カメラを用いた映像や、簡易的に表示された電光掲示板、レーダーなどの平面で表示されたものがある。これらの問題点には情報量が多い、必要外の情報まで表示してしまう、直感的に把握しづらい、複数箇所での監視に物理的な拡張が必要になるといったものが挙げられる。本研究ではこれを解決するために仮想現実空間を用いてモニタリング、リモートコントロールを行っている。これは仮想現実空間をWebページとして作成することによりネットワークを介した利用が可能となっている。仮想現実空間の作成にはVRML2. 0(97)を、センサーからの情報の反映と仮想現実空間からアクチュエータへの命令の伝達にJava言語を用いて行っている。
  • 大場 直樹, 佐藤 一彦, 板倉 賢一
    p. 25
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    シールド掘進工事において地質が工区内で複雑に変化する場合に、シールド掘進機を計画線に沿って制御するためには、掘削切羽面の地質をリアルタイムで同定するシステムの構築が必要である。本研究ではシールド掘進において掘削切羽面で発生するAE信号が地質によって異なる音響的特徴を持つことに着目し、ファジィ·クラスタリングによる地質の分類を試みた。10地質から各10データ、計100データが10個のクラスターに分類されることを想定して、fuzzy K-平均法により分類した結果0-10kHzのAE信号の正規化したパワースペクトルをfuzzy K-平均法で分類することにより、多サイト間の分類でも各地質ごとにほぼ正しく分類できることがわかった。
  • 大篭 紀人, 小口 俊樹, 川田 誠一
    p. 26
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    むだ時間は, パイプ中の流体移送やベルトコンベアによる物体輸送など様々な場面に存在し, 制御系設計を困難とする原因の1つとなる. 有限次元システムに対して体系化された制御系設計論をむだ時間系に拡張する試みが既にいくつかなされている. その一方で, システムの入出力関係から安定性について議論をする際に重要な役割を果たす受動性や受動性に対するKYP補題に基づいた制御系設計法は状態むだ時間非線形システムに対して提案されていない. 本研究では, 有限次元システムに対して導出されたKYP補題を状態むだ時間非線形システムへ拡張し, 状態むだ時間非線形システムに対する受動性の性質を検証する. また, 状態むだ時間非線形システムに対する受動化手法を提案する.
  • 大塚 尚久, リシャット アブドルスル
    p. 27
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では, BhattacharyyaとOtsukaらによって研究された一般化不変部分空間の概念について考察し, 得られた結果をGhoshによって研究された同時不変部分空間べ応用する.
  • 佐藤 英樹, 円谷 佳寛, 江上 正
    p. 28
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では著者らが試作した実験用パラレルメカニズム型XY搬送テーブルについて論じている。この試作機は高精度、高剛性および高速動作が可能であり、ベクトル分解経路制御法による経路制御実験を行った。実験結果を通じて、その有効性に関しての検討を行うものである。
  • 清水 磨之, 江上 正, 西川 昌宏, 阿部 一雄
    p. 29
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    ステッピングモータはプリンタをはじめとするOA機器で広く使用されている。しかし、ステッピングモータはある速度域で共振現象を起こすことが知られている。ステッピングモータのモデルはLawrensonらによって1970年代に提案されているが、振動現象を正確に表すものではなかった。本論文では既存するLawrensonらによるモデルを基にし、振動現象をも正確に表現できるモデルの作成を試みる。このモデルはLawrensonのモデルでは考慮されていなかった各相電流の振幅やオフセットについて考慮したものである。得られた振動モデルを実機と比較検証することにより、モデルの妥当性を検討し防振制御に応用する。
  • 杉山 隆太, 江上 正, 西川 昌宏
    p. 30
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    ロボットマニピュレータが環境との接触動作を伴うような場合, 単に経路, 位置決め制御のみでは対応できない。そのため, マニピュレータに任意の「柔らかさ」を持たせることにより, 環境との接触動作を安定に行おうとする1つの手法として, 「コンプライアンス制御」が提案されている。しかし, 通常の力制御では力覚センサを用いるためコストがかかり, センサの先に取り付けられる手先効果器などの自重のため位置や姿勢によって影響を受け, 正確な外力を測定することができない。そこで, 本研究では運動方程式から外力の値を推定し, 3リンクダイレクトドライブロボット(3DDロボット)の手先の姿勢によらず外力を求めることができる適応同定を用いたセンサレスコンプライアンス制御について検討を行う。
  • 田川 幸宏
    p. 31
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    横山氏らが光ディスクドブに用いた外乱オブザーバは、入力信号として制御対象の入出力信号を用いるため、通常は、2自由度制御系の構成に際して利用される。しかし、著者は、最近、制御量の代わりに制御誤差信号を用いることにより、1自由度制御系の構成に際しても、また、外乱オブザーバが効果的に利用できることを明らかにした。本研究はこの一般化である。本稿では、まず、横山氏らが用いた外乱オブザーバを次の3つの観点、即ち、(1)外乱モデルの一般化、(2)次数の低減、(3)再生外乱の微分値の利用、の観点から拡張し、次に、これを1自由度制御系の設計に用いることにより、(a)全系の極配置、(b)外乱抑制、(c)制御系の型(1型、2型など)の実現、(d)波形整形、(e)制御器の低次元化、等が同時に達成されることを示す。
  • 高橋 伸和, 石動 善久, 島 公脩
    p. 32
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    車両の乗り心地を向上させるための振動制御としてセミアクティブサスペンションがある。セミアクティブサスペンションの実用化として、低コストの減衰可変ダンパの研究が盛んに行われている。磁気粘性流体(MR流体: Magnetorheological Fluid)を用いたダンパは1. 5Vの乾電池でも作動するという長所を持つ。そこで本研究では、1自由度モデルにMRダンパを適用し、車体の上下変位を零にするような入力をバックステッピング法を用いて導出する。また、制御するために必要な相対変位および相対速度の情報は直接測定することが困難なことから、車体上下加速度、路面上下加速度が検出可能としてオブザーバを構成しそれらの状態を推定する。さらに計算機シミュレーションにより、その有効性を明らかにする。
  • 武信 誠一, 山根 章生, 崔 龍雲, 伊与田 健敏, 渡辺 一弘, 久保田 譲
    p. 33
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    現在, 自律移動ロボットなどに用いられている超音波センサの主な使用方法として超音波パルスの送受信機を1対として搭載する. パルスを送信すると同時に受信を開始し, 反射波の伝播時間から物体との距離を検出するというものである. これらを同時に使用すると, 干渉波の影響により誤動作の原因となる. そのため周囲の障害物を同時に検知することは不可能であり, 時々刻々と変化する環境に対応することは非常に難しい. また, 雑音下における使用も誤動作を起こしてしまう. その問題を解決する一手法として本稿では, 擬似乱数符号を用いて位相変調を行ったスペクトル拡散音波を用いて測距を行うことで干渉波·雑音に対する耐性と高い距離精度を求めることが可能であると考え, その基礎実験として拡散音波を利用して送受信機と障害物の距離を測定し, その有用性を検討した結果を報告する.
  • 田村 将和, 山下 光久, 疋田 弘光, 花島 直彦
    p. 34
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    トレーラトラックに代表される牽引車両は, 輸送内容に応じてトレーラを選択でき, トレーラの切り離しにより荷物の積み替え時間の影響を受けないという利点がある. 4輪自動車の制御則を利用した牽引車両の運転制御器は, トレーラとトラクタの組み合わせの変更に柔軟に対応でき, 目標軌道追従型の制御器として良好な制御結果を示した(1). 我々は, 限られた走行領域内での運転制御も行えるようにするため, この制御器を拡張する手法を提案する. 本稿ではその手法について述べ, シミュレーションにより有効性を示す.
  • 寺林 賢司, 江丸 貴紀, 及川 一美, 土谷 武士
    p. 35
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では, 自律移動ロボットへ手軽に環境地図を与えることを目的とし, 普段日常的に利用している手書き地図に注目し, 紙面に書いた手書き地図を入力とするトポロジカルマップ教示インターフェースの作成について述べる. 手書き地図は一般の人にとって身近なものであり, 教示時にユーザヘの負担を最大限軽くすることが期待できる. さらに, 探索により環境地図を獲得する手法に対して, 作業環境に応じてすばやく教示することができると考える. また, グラフ構造認識における細線化の問題を示し, これに対する解決策を述べる. そして, この解決策をJava言語によって実装し, その有効性を確認した.
  • 栩川 和治, 島 公脩, 石動 善久
    p. 36
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    システムの拘束式に一階の微分値を含むノンホロノミックシステムに、非線形最適レギュレータを構成する際、Hamilton-Jacobi偏微分方程式の粘性解が必要になる。参考文献[5]においては、三輪移動体に対して有限差分近似法を用いて粘性解を高速に計算する手法が提案されている。本論文では、より複雑な連結車両を取り上げ、最適入力の候補を有限差分近似により解析的に計算し、それを用いた評価により粘性解を計算する手法について示す。
  • 上野 和晃, 崔 龍雲, 伊与田 健敏, 渡辺 一弘, 久保田 譲
    p. 37
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    カラー液晶ディスプレイの目視による検査は, 検査者によって評価基準に曖昧さがある. そこで本研究では, 複数台のカメラと専用処理装置を用いたLCD欠陥検査装置の開発を目指す. この構成は, LCDの大型化, 装置の高コスト化に対して, 有利であると考えられる. 本文では, LCD画面を複数に分割して撮像した部分画像から, 自動的に欠陥画素の位置を特定するまでの処理手順と実験結果について述べる.
  • 若槻 琢也, 高原 健爾, 野崎 久司, 伊藤 洋, 秋山 龍一, 川口 秀樹, 伊藤 雄三, 若松 秀俊
    p. 38
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    高齢者が気軽に外出するためのパーソナルカートを開発し, 操作者とカートとの間隔を一定に保ちながら走行する制御系を設計した。走行条件によってカートの特性は変化するので, 特性変動まで含めた数学モデルを構築することは容易ではない。また, 人が操作するためにはカートの動作にはある程度の余裕が必要であると考えられるので, 制御系はファジィ理論に基づいて設計した。具体的には, 目標速度を決定するために, カートと操作者との相対的な位置, 相対速度, 相対加速度を入力とする走行用ファジィ制御器および, 相対位置, 走行用ファジィ制御器からの出力であるカートの目標速度の変化分および前時刻の目標速度を入力とする停止動作用ファジィ制御器を設計した。制御系を実装し, 実験を行ったところ操作者のペースに合わせた走行を実現できた。
  • 横井 直倫, 佐々木 良, 相津 佳永, 三品 博達
    p. 39
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、動的スペックルの観察に低コヒーレンス干渉法を適用することで、試料からの散乱反射光のうち直進光成分(試料照射光の波面、偏光を保持する反射光)で形成されるスペックルのみを選択検出する方法を新たに提案する。これにより、強い光散乱を有する懸濁液等内部の移動物体を光源のコヒーレンス長(10∼20μm)相当の奥行分解能で選択検出できると考えられる。また、そのときの動的スペックル強度の時間変動率が移動物体の速度を反映するため、強度の時間差分を調べることで相対速度のマッピングも可能と考えられる。今回は、本方法の基本的な可能性を実験的に考察した。
  • 米谷 大吾, 張 海, 佐藤 一彦, 共 放鳴
    p. 40
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    下水道の管渠工事など、小口径管路の掘削を遠隔操作や自動化するには、管路先端の位置や方位に関する情報が不可欠である。地表では位置標定にGPSの利用も進みつつあるが、管路ではGPSに頼ることができない。そこで本研究では推進工法での管路先端位置を検出できるシステムを検討した。検出部に用いたセンサは振動ジャイロ1成分と傾斜計2成分である。姿勢の表現には航空機や船舶などに用いられているRoll、Pitch、Yaw用いる。検出部は管路内をレールに沿って往復することでデータを出力し、管路の位置を算定する。センサ出力から位置と方位を算出するに当たっては、一般回転行列による方法を用いた。
  • 吉岡 秀敏, 花島 直彦, 疋田 弘光, 山下 光久
    p. 41
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    柔軟構造物に有効な制御手法の1つであるコロケーテッドフィードバック制御は, システムの力学的性質を利用し高いロバスト性を実現することが可能である. しかし, その制御法の安定性は連続時間系において考えられたものであるため, 零次ホールダによる離散化で実装しようとした場合にフィードバックゲインの大きさによっては不安定になり得る. そこでその問題について考え, 安定にする手法として区間定数ホールダ, ゲイン調整フィルタの2つを1リンク柔軟ビームの回転位置制御に適用し, シミュレーションにより比較する.
  • 朱 蓉艶, 山根 裕造
    p. 42
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/05/15
    会議録・要旨集 フリー
    車輪型移動ロボットのなかで, 自動車型などの運転は横滑りがない拘束条件をもつシステムは非ホロノミック系となることが知られている。非ホロノミック系のには入力の数より系の一般化座標の数が多くても制御を行える可能性があるという性質がある。本研究では, 遺伝的アルゴリズムによる非ホロノミック系の車輪型ロボットの車庫衝突防止入れ問題を扱う。ここで, 車庫入れ作業の衝突防止の概念として, 「追従時では閉ループの安定性と追従安全条件を満足する」のように安全性を捉えている。制御方式としてつぎの2段階制御方式を考える。車庫入れ問題を想定して, 車は車庫に入れるとき, そのまま車の方向を変えなくて, 通れない場合, 車の向きや位置を修正することになる。制御器として2自由度コントローラを指定し, このコントローラをインタラクター多項式の係数を用いて表す。インタラクター多項式の係数を最適に決定するため, 遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm: GA)を導入する。GAによる規範モデル追従制御のコントローラゲインの設計法を提案する。これを2輪独立駆動式の車両車庫入れを適用し, 衝突防止シミュレーションを行う。
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