日本シルク学会誌
Online ISSN : 1881-1698
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1 巻
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論文
  • 塩崎 英樹, 塚田 益裕
    1992 年 1 巻 p. 1-3
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2013/02/16
    ジャーナル フリー
     無水0―スルホ安息香酸による絹のスルホベンゾイル化を試みた結果、ジメチルホルムアミド溶媒中、温度65―80℃の処理で極めて容易に10%以上のスルホベンゾイル基を絹に付加することができた。スルホベンゾイル化絹はカチオン染料染色性と吸湿性が増加し、特に12%以上の高付加量では酸性染料に対してほぼ完全な防染性を示した。防しわ性の向上は高付加量でのみ認められた。
  • 高林 千幸, 伊坪 友子, 宮﨑 栄子
    1992 年 1 巻 p. 4-10
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2013/02/16
    ジャーナル フリー
     既に開発したハイブリッドシルク(シルランⓇ、20d)はパンストとして商品化され、肌触り、光沢、及び吸湿・保温性等の面で高い評価が得られている。しかし、ナイロンパンストに比較して厚手で透明感がないなどの評価があり、薄手のパンストの開発が望まれてきた。そこで、あけぼの繭を粒選した後の小粒繭を有効に利用し、従来のハイブリッドシルク “シルランⓇ” よりも更に細い17dのハイブリッドシルク “シルファン(仮称)” を開発し、その品質評価を行うとともに、これを素材としたパンストの性能評価を行った。その結果、シルファンはシルランに比べ品質が向上し、それによるパンストは特に薄さや透明感、通気性、肌触りの面で高い評価が得られた。
  • 重松 正矩
    1992 年 1 巻 p. 11-16
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2013/02/16
    ジャーナル フリー
  • 那須 杜子明, 青木 昭, 西城 正子, 蓜島 富士江
    1992 年 1 巻 p. 17-21
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2013/02/16
    ジャーナル フリー
     繭糸繊度に特徴のある蚕品種繭の衣料素材としての適性を見出すために、「あけぼの」生糸と「さきがけ」生糸を用いてフラットクレープを製織し、生地の風合いをKES―FB計測システムで評価した。
     力学的特性値は、対照区に比べて、「あけぼの」のB、LT、WT、RT、EMTは小さかったが、「さきがけ」はB、LT、RTが大きく、WT、EMTは小さい。「あけぼの」生地は軟らかであるが、変形に対する回復性はあまり良いとはいえない。「さきがけ」生地は剛いけれど、回復性が良いと評価された。
     風合い値は、いずれもふくらみは小さいが、腰、張り、しなやかさは婦人外衣用薄地としての標準的な値を示し、特に「さきがけ」生地の腰、張りは大きな値となった。
     「あけぼの」、「さきがけ」によるクレープは、婦人外衣用薄地としての用途を十分満足させることが確かめられ、特に「さきがけ」は新素材として期待できることが判った。
     洋装用の衣料素材として、繭糸繊度に特徴のある蚕品種繭の適合性を見出すために、生糸特性を明らかにし(間ら、1991)、製織したフラットクレープの性状についても検討した(那須ら、1990)。
     引続き、KES-FB計測システムにより、ブラウス地としてのフラットクレープの風合いについて検討したので報告する。
  • 徐 春江, 三浦 幹彦, 菊池 雄一郎, 森川 英明
    1992 年 1 巻 p. 22-28
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2013/02/16
    ジャーナル フリー
     解じょ糸長の分布は通常非対称な分布形を示すにもかかわらずこれまで平均値以外にあまり関心がもたれなかった。そこで、本研究では解じょ糸長の信頼寿命に注目し考察を加えた。最初に、指数分布と正規分布の混合分布を解じょ糸長分布のモデルとして考え、EMアルゴリズムを利用した最尤法により分布のパラメータを推定した。次に、解じょ糸長の信頼寿命に対する最尤推定値を求める方法を示し、その分散の評価式を明らかにした。これらの式を実際の解じょ糸長データに適用しその有効性を確認することができた。
第40回製糸絹研究発表要旨
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