総合危機管理
Online ISSN : 2432-8731
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原著論文
  • 福山 貴昭, 高橋 知也, 安藤 孝敏
    2021 年 5 巻 p. 1-9
    発行日: 2021/03/11
    公開日: 2021/03/15
    ジャーナル フリー
    本研究は被災経験地において、営利目的で動物を取り扱う第一種動物取扱業者の防災への取組み状況を明らかにすることを目的とした。質問紙調査が宮城県に登録されている第一種動物取扱業334 事業所の動物取扱責任者を対象に実施された。回収数は404、有効回答数は356 であった。防災実施状況と事業継続計画(BCP)の認知度および策定状況を把握した。東日本大震災前後の防災実施状況に関連する要因を検討するために、二項ロジスティック回帰分析を行った。また、防災意識と災害にかかわるリスク認識の関連を検討するために、スピアマン順位相関係数を算出した。その結果、防災実施状況は大震災前に19.7%、大震災後に43.3%、事業継続計画の認知度6.9%、策定率5.9%であった。大震災前の防災実施に有意な影響が認められたのは「年代」の要因であった。防災意識の自己評価と、事業防災整備状況に中程度の相関性が確認された。今後は取扱業の防災実施や事業継続計画策定に被災経験の有無が与える影響を詳細に把握し、防災実施能力を高めるための効果的な施策を展開する必要がある。
  • 冨樫 千秋, 石津 みゑ子, 藤本 一雄, 大塚 朱美, 鈴木 康宏
    2021 年 5 巻 p. 9-17
    発行日: 2021/03/11
    公開日: 2021/03/15
    ジャーナル フリー
    目的:看護管理者を対象とした被災経験の有無による病院災害対応計画の促進を阻む要因を明らかにすることを目的とする。方法: 全国の一般病床200 床以上の病院1342 施設に勤務する看護管理者を対象とした。「参集基準・呼出体制について家族の理解を得ておく必要性の周知」から「災害復旧や長期的な対応を検討するために机上シミュレーション等を実施すること」の5 項目について、それらの実施の有無を選択してもらい、実施を阻害する要因を自由記載で回答してもらった。結果:1342 施設の看護部長に質問紙を送付して回答を得られたのは273 施設の看護部長からであり、回収率は、20.3%であった。阻害要因に関する共起ネットワーク図を求めたところ、「参集基準・呼出体制について家族の理解を得ておく必要性の周知」の阻害要因ついて、「被災有」と強い関連にある語句は「家族」であった。「被災無」と強い関連のある語句は「災害」であった。「登院した職員の行動手順の周知」の阻害要因について、「被災無」と強い関連のある語句は「訓練」と「マニュアル」であった。「災害復旧や長期的な対応を検討するために机上シミュレーション等を実施すること」の阻害要因について、「被災無」と強い関連のある語句は「災害」であった。結論:病院災害対応計画の促進を阻む要因は、被災の有無によって違うこともあり、阻害要因を考慮して計画を促進する必要性が示唆された。
  • 海老根 雅人, 飯田 涼太, 五十嵐 仁, 黒木 尚長
    2021 年 5 巻 p. 19-27
    発行日: 2021/03/11
    公開日: 2021/03/15
    ジャーナル フリー
    近年、小型無人航空機(以下ドローン)は非常に速い速度で進歩し、ドローンの操縦において、その技術習得に比較的多くの時間がかかるにも拘わらず幅広い分野で用いられている要因は、地上のシステムに与える影響が小さい点、ドローンが各々自立して動くことにより臨機応変なネットワーク形成が可能である点、高所において人が作業を行うよりも安全性が高い点、そして有人ヘリコプターや大型航空機に比べてコストを低く抑えることが可能である点などが挙げられる。上記の利点を生かし、災害現場の状況把握や高速道路維持作業、地下鉄トンネル内状況把握等の試験運用が行われており、そのためのドローン操縦者の育成も同時に始められているが、ドローン操縦教育の際に発生する事故等の報告及び対策は述べられていない。本研究では、ドローン利用経験のある調査対象者に行った自由記述式アンケート結果からドローンの操縦教育におけるリスク及びリスクマネジメントの視点を明らかにし、そのリスクマネジメントのあり方を検討した結果、WHOが提唱する深刻な危機を予防するために3 つの予防、「事前」、「実施中」、「事後」におけるリスクが明らかとなり、「教育を受ける側に求められるリスクマネジメント」と「教育を行う側に求められるリスクマネジメント」の二つの側面があることが明らかとなった。
  • 下田 栄次, 坂上 昇, 五十嵐 仁, 戸田 和之
    2021 年 5 巻 p. 27-35
    発行日: 2021/03/11
    公開日: 2021/03/27
    ジャーナル フリー
    神奈川県横浜市戸塚区(以下、戸塚区)より配布されている戸塚区防災マップを基に、災害時における要配慮者(以下、要配慮者)とされる高齢者、乳幼児、子供、妊婦、身体障害児・者、発達障害児・者、精神障害者、難病患者、透析患者や介護認定を受けている要支援者および要介護者等の人数と、医療機関および災害拠点病院、避難所、福祉避難所施設の配置を可視化させ、戸塚区における災害時の地域課題を抽出することを目的とした。戸塚区にある福祉避難所38 ヶ所を対象とし、要配慮者対策に関する質問紙調査(以下、アンケート)およびインタビュー調査(以下、インタビュー)を実施した。アンケートを38 施設に送付し、20 施設より回答が得られ(回収率52.6%)、うち5 施設でインタビューを実施した。アンケートおよびインタビューの結果から、防災訓練の実施状況は良好であったが、火災に特化した防火訓練が多く、地震災害や風水害に対応した総合防災訓練を実施している施設が少ないことが明らかになった。また、福祉避難所としての整備状況も不十分であること、近隣住民や該当する要配慮者に向けた福祉避難所までの避難経路やアクセシビリティを検討する体制も未整備であることが明らかになった。
  • 原稿種別: Postscript
    2021 年 5 巻 p. 31-42
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/03/15
    ジャーナル フリー
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