Skin Cancer
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19 巻, 3 号
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  • 佐谷 秀行
    2004 年 19 巻 3 号 p. 281-286
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    増殖能を持つ細胞は細胞周期の過程において遺伝子や染色体に異常が生じると, 一時的にその進行を停止し, 異常を修正する能力があり, 組織中に異常細胞が出現することを防いでいると考えられている。この機構をチェックポイントと呼ぶが, そのチェックポイント機構そのものに異常が生じると遺伝子や染色体の損傷が蓄積し, 細胞の悪性化の原因になると考えられている。しかし, 抗癌剤や放射線による治療は, 癌細胞がこのようなチェックポイントに障害があることを逆に利用したものであることが最近の解析によって分かってきた。治療によってDNAや染色体に損傷が加わると正常細胞では細胞周期は停止するが, 癌細胞ではチェックポイント障害があるため損傷を持ったまま進行し, 細胞死が誘導される。しかし, 重度のゲノム変化を持つ腫瘍ではこの細胞死機構すら破綻し, 治療に抵抗性を示すと考えられる。
  • 高田 実
    2004 年 19 巻 3 号 p. 287-292
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    皮膚黒色腫を悪性黒子型, 表在拡大型, 肢端黒子型, 結節型の4型に分類することの妥当性にはこれまで議論があった。しかし, 最近の研究により, 肢端黒色腫や悪性黒子型黒色腫は表在拡大型黒色腫とは異なる染色体異常のパターンを示すことや, BRAF遺伝子変異の頻度が有意に低いことが明らかにされ, 黒色腫の分子発癌経路はその病型により異なることが強く示唆されている。また, 良性の色素性母斑やSpitz母斑は染色体異常をほとんど示さず, 黒色腫との間には明確な差異があることも明らかとなり, 母斑と黒色腫の鑑別の補助診断法としてCGH法やMLPA法を用いた腫瘍細胞の遺伝子異常の網羅的な解析が有用である可能性が指摘されている。一方, センチネルリンパ節における転移の検出にメラノサイト分化抗原の転写産物を高感度で検出するRT-PCR法が導入され, 患者の予後の推定に重要な情報を提供している。
  • 石原 剛, 加口 敦士, 松下 茂人, 白石 慎哉, 冨口 静二, 山下 康行, 影下 登志郎
    2004 年 19 巻 3 号 p. 293-297
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    皮膚悪性腫瘍の所属リンパ節として, 肘窩部や膝窩部のリンパ節に対する評価は十分にされていない。同リンパ節がセンチネルリンパ節かどうかの評価をシンチグラフィーとCTとを組み合わせて評価した。
    動的リンパシンチグラフィーは, 肘窩部や膝窩部のリンパ節の評価に有用だった。実際に, 動的リンパシンチグラフィーによって肘窩部や膝窩部のリンパ節をセンチネルリンパ節として確認できた。また, 静的リンパシンチグラフィーとCTを画像処理して組み合わせることにより, センチネルリンパ節の部位および深さを生検前に確認できた。同法により前腕屈側の深肘リンパ節を同定できた。
  • 井藤 彰, 小林 猛, 本多 裕之
    2004 年 19 巻 3 号 p. 298-305
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    温熱療法は有望な癌治療法であるが, 正常組織を傷害せず, 腫瘍組織だけを加温する技術は開発されていない。機能性磁性ナノ粒子は, 交番磁場中で発熱することから, 腫瘍組織だけを加温する発熱体として応用できる。我々は抗体結合型と正電荷脂質包埋型の二種類のマグネタイトを開発した。今までに, 我々の温熱治療システムにおいて, 腫瘍免疫が賦活されることを報告してきた。本稿では, 温熱療法における熱ショックタンパク質 (HSP) 70の発現によって, 腫瘍免疫が活性化されることを示す。このメカニズムに基づくと, 我々の温熱療法システムは腫瘍局所でのワクチン化としてみなすことができる。この温熱療法とサイトカイン, HSP70, 樹状細胞等の免疫療法との組み合わせ療法で, マウスにおいて高い治療効果を示した。これらの結果は, 温熱療法と免疫療法を組み合わせることで, 新しい治療法へ応用できることを示唆している。
  • 影下 登志郎
    2004 年 19 巻 3 号 p. 306-312
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    進行期メラノーマに対する免疫療法・遺伝子治療は現在メラノーマ関連ペプチドやサイトカイン遺伝子を用いたワクチン療法および遺伝子療法が主に行われている。つまり, メラノーマに対する細胞傷害性T細胞 (CTL) を誘導してメラノーマ細胞に傷害を与える戦略である。
    欧米を中心に種々のプロトコールによる臨床試験が行われているが, この数年本邦でも小規模ながら臨床試験が実施されるようになった。これらの臨床試験の結果, 安全性の面では大きな問題はなく,メラノーマ細胞に対する特異的CTLの誘導も確認されている。しかし, 臨床効果の面からは期待したほどの成果はあがってない。
    本稿では免疫療法・遺伝子治療の現状から問題点を整理して, その対応策について概説したい。
  • 菊池 昌弘
    2004 年 19 巻 3 号 p. 313-321
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    悪性リンパ腫については2001年に新WHO分類が提示され, 標準的分類となりつつあるが, 皮膚に関してはEORTC (ヨーロッパがん研究機構) の分類が有力である。WHO分類とEORTC分類は大枠としての対応はとれているが, いくつかの点で差異がみられる。WHO分類では皮膚原発リンパ腫について濾胞性リンパ腫を皮膚原発性濾胞中心細胞性リンパ腫とし, 菌状息肉腫, 原発性CD30陽性T細胞性リンパ増殖性疾患, 皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫が皮膚の特異的な疾患としてあげられているが, EORTC分類では臨床病理像を重視しB細胞性大細胞リンパ腫としての下腿原発型の特異性, 菌状息肉腫とセザリー症候群を区分する。しかし節外性NK/T細胞リンパ腫, 鼻型についてはこれを独立させず皮膚T細胞性リンパ腫の中に含め, 成人T細胞リンパ白血病/リンパ腫に関しては特に区別されていない。これらの点を踏まえてWHO分類を軸として実用的分類を提示する。
  • 加茂 理英, 古川 雅祥, 菅原 弘二, 石井 正光
    2004 年 19 巻 3 号 p. 322-325
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    58歳女性。約25年前より頭部に皮疹が存在し, 徐々に増大してきた。数年前より粘液性浸出液を伴うようになった。病理組織学的には, 小型の好塩基性細胞より構成され, 散在性に管腔形成のみられるエクリン汗孔腫様の部分と大型で胞体の明るい異型細胞の増殖を認める部分とがあった。免疫組織化学的にはエクリン汗孔腫様胞巣内の汗管内皮と異型細胞においてPAS染色, 単層上皮型ケラチン (K7, 8, 18, 19) , EMAで陽性, CEAで陰性であった。以上より, エクリン汗孔腫から発生したエクリン汗孔癌と診断した。
  • 斎藤万寿吉 , 伊藤 友章, 加藤 雪彦, 大井 綱郎, 坪井 良治
    2004 年 19 巻 3 号 p. 326-330
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    1986年から2002年までに東京医科大学病院皮膚科で経験した悪性黒色腫57例について統計的検討を行った。男性26名, 女性31名。発生部位は下肢, 特に足底に多く認めた。病型は結節型23例, 末端黒子型18例, 表在拡大型7例, 悪性黒子型5例であったが, 病型による生存率に統計的有意差は認めなかった。TMN分類ではstage 0:12例, stage I:7例, stage II:20例, stage III:8例, stage IV:3例であり, stage IVは有意に生存率の低下を認めた。化学療法別生存率についても検討を行ったが, 有意差は認めなかった。
  • 堤田 新, 山本 有平, 杉原 平樹, 鈴木 裕一
    2004 年 19 巻 3 号 p. 331-335
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    癌化学療法では同じ腫瘍, 同じ組織型でも抗癌剤の効果が違うことは臨床上よく経験する。そのため化学療法前に癌の薬剤感受性を知ることは的確な治療を行う上で重要であると考えられる。当科では2002年よりcollagen gel droplet-embedded culture drug sensitivity test (CD-DST法) を用いた抗癌剤感受性試験に基づき化学療法を行っている。対象症例9例の内訳は扁平上皮癌 (有棘細胞癌) 3例, アポクリン腺癌1例, 脂腺癌1例, 悪性黒色腫2例, 未分化肉腫1例, 平滑筋肉腫1例であった。扁平上皮癌において単剤ではadriarnycin, etoposideの感受性が高かった。単剤では低感受性の場合でも多剤でcisplatinをbaseにしたcombinationが高感受性を示した。アポクリン腺癌は1例のみだが感受性のある薬剤はなかったため, 補助療法として試験薬剤以外の薬剤を投与した。脂腺癌はほぼすべての薬剤に高感受性を示した。悪性黒色腫は感受性のある薬剤はなかった。軟部肉腫では1例はadriamycinが高感受性で, もう1例は感受性のある薬剤がなかった。今後, 皮膚悪性腫瘍や軟部肉腫に対する抗癌剤感受性試験の有効性が認められれば, テーラーメード治療のみならず, 症例の積み重ねにより標準的な化学療法をも確立できる可能性をもち, さらには薬剤耐性の克服にもつながるものと思われる。感受性の結果が必ずしも臨床効果とは一致しないケースもあったが, これまで言われてきた再発巣での耐性化を数値で明瞭化できる症例もあった。また感受性のある薬剤がなかった症例では, 他の薬剤を使用することで無用な副作用を回避できている可能性も考えられたが,再発しやすい傾向にあった。
  • 田中 英一郎, 高塚 純子, 竹之内 辰也
    2004 年 19 巻 3 号 p. 336-339
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    放射線を扱う医療従事者に生じた有棘細胞癌の1例を経験した。87歳男。砒素暴露歴なし。元内科医師。現役時代X線を用いた検査の際, 無防備に両手を放射線に暴露していた。初診の10年前より両手指に角化性病変と潰瘍を形成し, その後右中指の潰瘍が急速に隆起して腫瘤を形成。慢性放射線皮膚炎から発生した有棘細胞癌と診断し, 局麻下にPIP関節離断術を施行した。角化を伴う異型性の強い腫瘍細胞の骨まで達する浸潤性増殖が認められた。6カ月後に左中指に再び腫瘍が発生したため, 前回と同様に切断を行った。現在, 残存する角化性丘疹に対してブレオマイシン, 5-FUの外用を行い経過観察中である。
    過去に使用されたX線は低エネルギーのため皮膚吸収率が高く, 加えて医療従事者の放射線障害への関心度は極めて低かったため, 高齢の医療従事者に対しては, 慢性放射線皮膚炎およびそこから続発する悪性腫瘍に対して十分な注意が必要であると考えた。
  • 小林 聡子, 中川 浩一, 鶴田 大輔, 吉田 慶子, 石井 正光, 前川 直輝
    2004 年 19 巻 3 号 p. 340-343
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    56歳女性。初診の約8ヵ月前に, 下腹部に小結節が生じ, 次第に拡大した。当科初診時, 下腹部に基部が直径約3cmで, 高さが10cmの有茎性の腫瘤を認めた。中間部に切れ込みを有し, 末端部が腫大していた。下床では周辺への浸潤性増殖も認められた。隆起部表面は, 赤褐色を呈しており, 周辺の浸潤増殖部には色素沈着が観察された。病理組織学的には紡錘形の線維芽細胞様細胞がstoriform patternを呈して増殖していた。免疫組織化学染色にて腫瘍細胞はCD34が陽性であった。治療として, 肉眼的腫瘍辺縁から3cm離して皮切を加え, 一部は筋膜も含めて, 一塊として切除した。切除から1年を経過し, 再発を認めない。自験事は特徴的な隆起性病変ではなく, 特異な有茎性の臨床像を示した。同様の症例を検索したが, 多くが高齢者で, 比較的伸展に富む部位に発生していた。有茎性の臨床像を呈した理由の一つかと考えた。
  • 光楽 文生, 林 宏一, 宇原 久, 斎田 俊明, 小林 聡, 藤永 康成, 斉木 実
    2004 年 19 巻 3 号 p. 344-348
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    悪性黒色腫の多発性肝転移に対し肝動注化学療法を行い, 転移巣の著明な縮小が得られた症例を報告した。56歳, 男。1年前に右拇指に外傷を負った後が難治となり, 近医で処置を続けていた。人間ドックで多発性肝腫瘍を指摘され, 精査の結果, 右拇指を原発とする悪性黒色腫および多発性肝転移と診断された。患指は切断し, 肝転移巣は肝動注 (CDDP動注2クール, リザーバーからのDTIC, ACNU, CDDP動注4クール, リザーバー閉塞後のCDDP・ACNU one-shot動注+DTIC静注2クール) により94%の縮小を認めた。治療開始後18ヵ月を経過したが, 良好なQOLが保たれている。皮膚原発悪性黒色腫で本治療法の適応となる症例は限られるが, 肝臓以外の主要臓器に遠隔転移を認めない場合は, 検討すべき治療法と思われる。
  • 和田 秀文, 廣門 未知子, 小野田 雅仁, 蒲原 毅, 上原 絵里子, 高橋 一夫, 長谷 哲男, 池澤 善郎, 原田 高志, 岡崎 薫, ...
    2004 年 19 巻 3 号 p. 349-354
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    59歳, 女性。右母趾爪部原発の悪性黒色腫。2000年7月12日, 右母趾切断術・右鼠径部sentinel node biopsyを施行。術後, DAV-IFNβを3クール施行。術後診断pT3N0M0stageII。IFNβ局注でフォローするも術後11ヵ月後より右鼠径部リンパ節腫脹と5-S-CD高値出現。リンパ節生検にてリンパ節転移と診断。全身検索で遠隔転移なし。2001年8月15日, 鼠径リンパ節郭清後, 温熱灌流療法を施行。患肢を42℃弱の一定温度で保ち, 患肢大腿動静脈問で体外循環装置を用いた閉鎖回路を造設, 温熱灌流を用いて患肢全体に灌流した後, 筋肉温が40℃に達した時点で, CDBCA450mgとIFNβ900万単位を動脈側から30分かけ点滴。さらに30分灌流した後, 30分のクーリングを行い終了した。術中副作用もなく, 術後経過は良好である。
  • 常田 美佐子, 日野 孝之, 豊田 雅彦, 諸橋 正昭
    2004 年 19 巻 3 号 p. 355-358
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    82歳, 男性。尋常性乾癬にて当科ならびに近医にて, シクロスポリン内服やステロイド外用剤などの加療を受けていた。2001年6月下旬頃より, 右鼠径部に皮下腫瘤が出現し急速に増大した。皮膚生検にて, 真皮内に異型リンパ球の増殖を認め, 免疫組織学的に, CD30, EMA陽性。CD15, ALK, EBNA陰性であった。全身検索にて他に転移巣を示唆する所見はなく, 皮膚原発性未分化大細胞リンパ腫と診断した。放射線療法およびIFN-γ局注にて一時腫瘤消退するも, 3ヵ月後, 左上腕に腫瘤が新生。胸膜転移し死亡した。初回入院時slL-2Rは高値を示し, 予後不良群と考えた。
  • 竹之内 辰也, 勝海 薫
    2004 年 19 巻 3 号 p. 359-363
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    背景: 有棘細胞癌 (SCC) の治療において所属リンパ節の取り扱いが予後に与える影響は大きい。センチネルリンパ節生検はSCCにも適用されるが全例に行うのは現実的ではなく, ハイリスク症例の選別が必要となる。
    目的: SCCにおけるリンパ節転移のリスク因子の同定
    対象・方法: SCC118例を対象とし, 初回治療時もしくは経過中のリンパ節転移の有無を目的変数とした多重ロジスティックモデルを構築。説明変数として年齢, 性別, 発生部位, 腫瘍径, tumor thickness, level分類, 浸潤様式 (胃癌取り扱い規約に準ずる) の計7因子を共変量とした。
    結果: リンパ節転移の有意な相対リスクを示したのは, 手・足原発 (頭頸部に対するオッズ比8.3) と浸潤様式INFγ (α・βに対するオッズ比5.9) の2因子であった。
    結論: 手・足原発もしくは浸潤様式INFγを示すSCCは, リンパ節転移のハイリスク症例として取り扱うべきである。
  • 杉浦 啓二, 早川 律子
    2004 年 19 巻 3 号 p. 364-366
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    65歳女性。SLEおよび抗リン脂質抗体症候群 (APS) のため, プレドニゾロンを18年前から内服している。約14年前から右腰部に黄白色腫瘤が出現。腫瘤が大きくなり中心に痛みを伴う潰瘍が出現し, 外用にて完治しないため, 2001年8月当科初診。当科受診時, 境界不明瞭な鷲卵大の腫瘤を認めた。皮膚生検施行し, ケラトアカントーマの診断のもとに, 後日腫瘍切除および植皮術を行った。手術病理標本より脂漏性角化症と診断した。本例のように, 潰瘍を伴う巨大でかつ非色素性の脂漏性角化症は稀な症例であり, その進行および潰瘍形成に内服ステロイドおよびAPSの関与を考えた。
  • 二神 綾子, 青木 見佳子, 川名 誠司
    2004 年 19 巻 3 号 p. 367-371
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    皮膚B細胞性偽リンパ腫は, リンパ球腫などを含む反応性のリンパ増殖症の総称であるが, 臨床像, 病理組織像において, 皮膚B細胞性リンパ腫との共通点が多い。両者の鑑別は現在では免疫組織学的検索や遺伝子解析により可能と考えられている。今回, 我々は局所再発を繰り返す, 難治性の皮膚B細胞性偽リンパ腫の1例を経験したので報告する。
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