メラノーマにおいて腋窩センチネルリンパ節(以下SLN)転移陽性例に対する郭清範囲については詳細な検討はなされていない。今回,当科における単施設後ろ向き研究を行った。
SLNは全例腋窩のみでレベルⅠに同定された。腋窩郭清範囲はレベルⅠのみが4例,レベルⅠとⅡ(小胸筋温存)が18例であった。郭清側の腋窩リンパ節再発率は4.5%であり,レベルⅢの明らかなリンパ節再発はなかった。また,レベルⅡのリンパ節転移の可能性は9%でありレベルⅠのみの郭清はややリスクが高いと思われた。
今回の検討で,メラノーマにおけるSLN転移陽性例に対する腋窩郭清範囲はレベルⅠとⅡが適当と考えられたが,単施設少数例の検討であり,今後多施設共同研究にて多数例での検証が必要と考える。
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