Skin Cancer
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30 巻 , 1 号
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第30回日本皮膚悪性腫瘍学会
一般演題
  • 須磨 朱里, 安藤 純実, 八幡 陽子
    2015 年 30 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル 認証あり
    67歳,男性。1ヵ月半前より右耳後部に丘疹が出現し,増大してきたため当科を受診した。右耳後部に2cm大の扁平隆起する局面を認め,内部には粟粒大黄白色の構造物が集簇して透見され,中央部は陥凹し痂皮を付けていた。部分生検では,毛包と連続して真皮上層から中層にわたり境界明瞭な多房性の囊腫が水平方向に連なって配列しており,細胞の異型性は乏しかったことからmilia en plaqueと診断した。生検から1週間後,下方に5mm大の紅色結節が新生した。1ヵ月後には1cm大に増大してきたため全切除を施行した。連続した毛包漏斗部が不規則に拡張・増生し胞巣を形成し,胞巣は島状に外方へ突出・増殖し,腫瘍細胞は大小不同で極性が乱れ,一部で核分裂像もみられたことからinfundibulocystic Squamous cell carcinomaと診断した。下方に新生した病変は異型性もありSCCと診断したが,初期病変は生検後に消退し,再発を認めなかったという臨床経過からケラトアカントーマとの異同についても考察した。
  • 遠藤 雄一郎, 藤田 真文, 藤澤 章弘, 谷岡 未樹, 椛島 健治, 宮地 良樹
    2015 年 30 巻 1 号 p. 6-9
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル 認証あり
    Pazopanibとsorafenibは,複数のチロシンキナーゼ阻害効果を持つ経口の分子標的薬剤である。しかし,血管肉腫への有効性の検討はなされていなかった。本研究の目的は,当院で血管肉腫に対して分子標的薬剤で治療した症例からその有効性を検討することとした。対象は,男性4例,女性5例で平均年齢は71.2±12.4歳,原発巣は,1人が胸部,8人が頭部であった。Sorafenibは2例,pazopanibは7例であった。治療成績は,complete remission2例(22%),partial response4例(44%),stable disease3例(33%)であった。無増悪生存期間は11.9±7.2週であった。分子標的薬剤は血管肉腫に対して良好な抗腫瘍効果を発揮するが,5年生存率の改善といった予後への効果の検証は今後の課題である。
第28回日本皮膚悪性腫瘍学会
一般演題
  • 林 周次郎, 神永 朋子, 小池 真美, 倉持 益枝, 小澤 佑美, 小田 佐智子, 濱崎 洋一郎, 籏持 淳
    2015 年 30 巻 1 号 p. 10-15
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル 認証あり
    15年前に日本に移住したペルー出身の70歳女性。2010年10月,38度台の発熱と四肢の結節性紅斑,口唇のアフタを認め,当院を受診した。プレドニゾロン内服により加療した。同年12月頃より両下腿から足にかけて紫斑,血疱が出現した。皮疹は徐々に増加し,結節を伴っていた。HIV抗体は陰性。結節部の病理組織所見は異型性を伴う紡錘形細胞の増殖を示し,human herpesvirus-8(HHV-8)が陽性であった。皮膚生検組織からのPCR法でHHV-8の特異的なバンドの増幅を認めた。炭酸ガスレーザーによる結節部の焼灼と,弾性ストッキングによる下腿の圧迫に加え,リポソーム化ドキソルビシン塩酸塩(Doxil)による化学療法を計6クール行い皮疹は軽快した。DoxilによるHIV抗体陰性カポジ肉腫の治療について,考察を加え報告する。
27回日本皮膚悪性腫瘍学会
一般演題
  • 林 礼人, 鳥越 知明, 松田 倫史, 松村 崇, 堀口 雅敏, 水野 博司, 荒川 敦, 鈴木 健司
    2015 年 30 巻 1 号 p. 16-21
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル 認証あり
    今回我々は,縦隔内転移を生じた未分化多形型肉腫(undifferentiated pleomorphic sarcoma:UPS),いわゆる悪性線維性組織球腫(MFH)の1例を経験した。症例は57歳,男性。52歳時に右大腿外側部に約13cm大の軟部肉腫を生じ,拡大切除術を施行した。しかし,術後1年半で右肺上葉に転移を生じ,右上葉部分切除術およびMAIDでの化学療法を施行するも,約半年後に転移巣の再発を認め,再び上葉部分切除術を施行。ICEでの化学療法を追加するも8ヵ月後に再発巣を認め,右肺上葉切除と縦隔リンパ節郭清術に加え術後放射線療法を施行。しかし,術後約1年で縦隔リンパ節への転移を認め,郭清術とともにカフェインでの化学療法を行うも,7ヵ月後に縦隔リンパ節腫脹から上大静脈症候群を生じ,3ヵ月後には心筋前壁への転移を認めた。様々な治療を行うも再発を繰り返し,最終的に縦隔内の心筋にまで転移を生じたが,軟部肉腫の縦隔内転移は稀であり,その経過や機序について文献的考察を加え報告を行う。
  • 吉方 佑美恵, 簗場 広一, 小林 光, 平川 彩子, 二木 賢, 伊東 慶吾, 上出 良一
    2015 年 30 巻 1 号 p. 22-25
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル 認証あり
    69歳,女性。約10年前から右臀部に紅色結節がみられるも,自覚症状を伴わないため放置していた。約2年前から急激に増大したため,当科を受診した。初診時,右臀部に55mm×50mm大の角化を伴わない暗紫紅色腫瘍がみられた。腫瘤の近傍に約1cm大の紅色結節を伴っていた。身体学的所見として,右鼠径部のリンパ節の腫脹,右下腿の浮腫を認めた。病理組織学的には,表皮と連続性に比較的小型の異型を伴う類円形細胞の脂肪織への浸潤がみられたことから脈管浸潤を伴った悪性エクリン汗孔腫と診断した。全身検索にて,傍大動脈領域,両側腸骨動脈領域,右鼠径部に多数のリンパ節転移が認められ,また,癌性リンパ管症を伴っていた。
第23回日本皮膚悪性腫瘍学会
一般演題
投稿論文
  • 小俣 渡, 堤田 新, 並川 健二郎, 高橋 聡, 江口 弘伸, 田中 亮多, 大芦 孝平, 山﨑 直也
    2015 年 30 巻 1 号 p. 30-34
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル 認証あり
    66歳,女性。2012年12月に鼻腔悪性黒色腫の左顎下リンパ節転移,多発骨転移,肝転移の診断で当院初診となった。初診時performance status(PS)が2と不良であったが骨転移に対する放射線治療後にカルボプラチン(CBDCA)およびパクリタキル(PTX)の併用化学療法を3コース施行し得た。RECISTによる3コース終了時の総合効果はPRであった。2013年8月に病状が悪化し,2013年12月に癌性髄膜炎を併発し死去した。当施設において粘膜悪性黒色腫に対しCBDCAおよびPTXによる併用化学療法を行い奏効した症例は本症例で2例目である。
  • 佐藤 さゆり, 寺本 由紀子, 中村 泰大, 山本 明史
    2015 年 30 巻 1 号 p. 35-39
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル 認証あり
    症例は74歳,女性。主訴は背部の皮下腫瘤。1995年に他院にて皮下腫瘤を切除し,高分化型脂肪肉腫の診断とされた。その後現在までに15年間で5回の再発を繰り返している。病理組織学的には大小不同の成熟した脂肪細胞と線維成分の増殖を認め,間質に異型脂肪芽細胞が存在。高分化型脂肪肉腫は皮膚科領域での報告は稀であり,再発例についての報告は少ない。今回,自験例について報告し,高分化型脂肪肉腫の再発例について若干の文献的考察を行ったので報告する。
  • 猪上 奈奈, 岩田 昌史, 遠藤 雄一郎, 藤澤 章弘, 椛島 健治, 宮地 良樹
    2015 年 30 巻 1 号 p. 40-43
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル 認証あり
    35歳,女性。生下時より全身性に水疱がみられ,劣性,その他の汎発型栄養障害型表皮水疱症(RDEB-GO)と遺伝子診断されていた。35歳8ヵ月時,右背部の皮膚潰瘍に8×5cm大の結節が生じた。皮膚生検で低分化型の有棘細胞癌(SCC)と診断した。右腋窩センチネルリンパ節生検が陽性であり悪性腫瘍切除術,右腋窩リンパ節郭清術を施行した(pT2N2M0,Stage IV,UICC 2009)。術後3ヵ月で右背部局所再発,両腋窩リンパ節転移が再燃し姑息切除と術後放射線治療施行したが局所制御の効果乏しく全身状態が悪化,術後11ヵ月目に死亡した。RDEB患者は皮膚のSCCを合併することが多く,RDEB-GOの35歳までに約2割の患者が発症し,7%の患者の死因となる。RDEB患者ではSCCの進行が早く,早期の発見と集学的治療が必要と考えた。
  • 成田 幸代, 久冨木 庸子, 天野 正宏
    2015 年 30 巻 1 号 p. 44-48
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル 認証あり
    54歳,男性。初診の8ヵ月前にIgG-κ型多発性骨髄腫を発症し,当院内科で化学療法中であった。初診10日程前から頭部や体幹部に腫瘤が出現し,当科を紹介受診した。背部の紫紅色調腫瘤から生検したところ,真皮上層から皮下脂肪織浅層にかけてびまん性に異型な形質細胞の浸潤を認め,多発性骨髄腫の皮膚転移と診断した。全身化学療法に加え,皮膚浸潤に対し放射線療法を行い一部縮小したものの,すぐに追発し,多臓器浸潤を生じて,皮膚転移出現から約3ヵ月後に永眠した。
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