Skin Cancer
Online ISSN : 1884-3549
Print ISSN : 0915-3535
ISSN-L : 0915-3535
30 巻, 2 号
選択された号の論文の47件中1~47を表示しています
第31回日本皮膚悪性腫瘍学会
シンポジウム1 悪性黒色腫の臨床および基礎的研究の進歩の秘訣
シンポジウム2 症例から学ぶT細胞・NK細胞リンパ腫
シンポジウム3 皮膚悪性腫瘍に対する外科治療の現状とこれから
シンポジウム5  緩和医療2015:皮膚腫瘍の避けて通れない特異な症状・そのQOLを高めるために
シンポジウム6 情熱と愛をもって皮膚悪性腫瘍を診療する
CPCメラノーマ
一般演題
  • 三井田 博, 田中 典生, 高橋 完明, 若木 邦彦
    2015 年 30 巻 2 号 p. 102-107
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/11/10
    ジャーナル 認証あり
    81歳,女性。当科初診の7年前に近医産婦人科で子宮筋腫と卵巣囊腫の診断で膣上部切断術と片側卵巣切除術を施行されている。臍部下方で上記手術創の上方に皮下腫瘤を認めたため,同院を受診後,当科へ紹介された。5.5×4.4 cm大で,石様硬の常色皮下腫瘤であった。切除標本の病理組織で,軽度の核異型を有する卵円形から短紡錘形の細胞から構成された胞巣を多数認め,胞巣内には多数の小血管を伴っていた。免疫組織化学的染色所見ではビメンチン,CD10,エストロゲンレセプター,プロゲステロンレセプター陽性であった。以上の所見から低悪性度子宮内膜間質肉腫(ESS)と診断した。前医の子宮摘出標本の病理を調査したところ,皮下腫瘤と同様の細胞で構成される胞巣が確認されたため子宮原発ESSの再発と考えた。腹部腫瘤を見た場合,婦人科疾患の既往のある患者では特に,ESSの可能性を鑑別疾患の一つに考えておく必要があると思われた。
  • 大橋 洋之, 松岡 摩耶, 大石 佳奈, 岡野 達郎, 武藤 真悠子, 久保 悠, 齋藤 千尋, 門野 岳史, 川上 民裕, 相馬 良直, ...
    2015 年 30 巻 2 号 p. 108-112
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/11/10
    ジャーナル 認証あり
    46歳,男性。幼少期より左大腿に黒色結節があった。1~2ヵ月前に,周辺に黒色結節が新生し,当科受診。左大腿に10×5mmの黒色結節がみられた。全切除生検を行い,悪性黒色腫と診断。追加切除,左鼠径リンパ節郭清術を施行。病期はpT3aN2aM0,stage IIIAであった。術後早期より局所再発を繰り返し追加切除していたが約6年後には切除不能となった。約7年後,左大腿部前面の紅色結節より大量の動脈性出血あり救急受診。同日は結紮縫合にて止血し,翌日に深大腿・内側/外側大腿回旋動脈より経カテーテル動脈塞栓術を施行した。さらに入院後よりMohsペーストを併用したところ,腫瘍は徐々に黒褐色に変化し止血効果が得られた。悪性黒色腫の皮膚転移からの出血に対する経カテーテル動脈塞栓術は,有効であると考えられる。
第30回日本皮膚悪性腫瘍学会
  • 村田 洋三
    2015 年 30 巻 2 号 p. 113-119
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/11/10
    ジャーナル 認証あり
    理論的に腫瘍サイズは,腫瘍細胞の数で表され,腫瘍細胞の数は細胞分裂回数で表すことができる。細胞分裂回数を腫瘍直径の関数として数学的に表現し,これを簡便な表に示し実用に供した。転移性腫瘍サイズを経時的に測定した場合,この表を利用して転移の理論的な発生時期を逆算できることを示した。この方法が,通常は理解しにくい症例の経過の解析に有用なことを3症例で例示した。また,フォローアップの時期設定の理論的根拠としても利用可能なことを示した。これまでの観察期間の1/10の期間に次回のフォローアップが必要なことになる。
投稿論文
第31回日本皮膚悪性腫瘍学会 皮膚リンパ腫関連演題 抄録集
feedback
Top