28歳,女性の右耳介外耳道入口に生じたAngiolymphoid hyperplasia with eosinophiliaを経験した。約2年前に,軽度のそう痒を伴う紅褐色局面として発症し,妊娠中に増大した。初回の部分生検では木村病も疑ったが,血液検査所見で好酸球数・IgEは正常値を示し,全摘出術後の病理組織にて真皮内の血管の増生・拡張,血管内皮細胞の腫大と内腔への突出像がみられたことより本症と診断した。外科的切除に加えてステロイド局注とトシル酸スプラタスト内服を併用したが腫瘍の完全消褪は得られなかったため,残存部に,炭酸ガスレーザー焼灼術を施行した。本症の治療に炭酸ガスレーザー療法が有効であった。