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北村 弥
1979 年 21 巻 3 号 p.
147-148
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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本間 真
1979 年 21 巻 3 号 p.
149-150
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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本間 真
1979 年 21 巻 3 号 p.
151-152
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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第1報赤ブドー酒様血管母斑について
北村 弥
1979 年 21 巻 3 号 p.
153-165
発行日: 1979年
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
皮膚血管腫の個々の病型の本態を明らかにし, 病型相互間の異同を指摘し, 出来うれば将来の新らしい分類を試みる目的でもって, 電子顕微鏡学的に皮膚血管腫の研究をおこなった.
本編では赤ブドー酒様血管母斑16例 (扁平型12例, 隆起型4例) を観察し, 次の結論を得た. 本症は単なる毛細血管の拡張だけでなく, 母斑血管内皮細胞が腫瘍細胞的性格を有し, 血管の形成過程での異常が病因であろうと推定した.
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岸本 武, 大熊 守也, 手塚 正
1979 年 21 巻 3 号 p.
166-172
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
下口唇に生じた口唇粘液嚢腫の2例を報告した. 2例共乳頭層より真皮中層にかけて著しい浮腫がみとめられ, 大小種々の大きさの空隙を形成していた. 症例1では唾液腺分泌部の近傍で導管が破綻し, 導管壁細胞の増殖と組織球の集塊がみとめられた. 浮腫状真皮組織塊中, および浮腫状真皮中の泡沫細胞中にコロイド鉄染色陽性, ジアスターゼ消化PAS染色, アルシャンブルー染色陽性, ムチカルミン染色陽性の物質がみとめられた. この物質の組織学的性質は唾液腺分泌細胞細胞質および導管内細網状物質のそれと全く同一であった. 組織学的および組織化学的成績から口唇粘液嚢腫は唾液腺の分泌物の真皮内への流出によって生じるものと考えた.
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岡田 奈津子, 久保 俊子, 喜多野 征夫, 川津 智是
1979 年 21 巻 3 号 p.
173-177
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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長谷川 義博, 安原 稔
1979 年 21 巻 3 号 p.
178-186
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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北村 弥
1979 年 21 巻 3 号 p.
187-190
発行日: 1979年
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
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須貝 哲郎
1979 年 21 巻 3 号 p.
191-192
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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石井 崇子, 島影 達也, 松中 成浩
1979 年 21 巻 3 号 p.
193-194
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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1979 年 21 巻 3 号 p.
195
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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中部パッチテスト研究班
1979 年 21 巻 3 号 p.
196-204
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
中部パッチテスト研究班に参加した16施設の協同研究により, Al-testとDermicelによるパッチテスト, Finn-chamberとScanpor, およびKI-chamberとScanporによるチャンバー法の3種のepicutaneous testの比較検討を行った。対象は各施設に来院した患者361例である。3方法の刺激性判定には蒸留水, 黄色ワセリンおよび白色ワセリンを用い, アレルギー反応率ないし強さの比較にはCr
+6, Co
++およびNi
++の3種アレルゲンを用いた。アレルゲンはすべてICDRG基準のものを使用し, 施行方法もICDRG基準に則り, 判定は本邦基準によった。刺激性に関しては3方法とも有意差なく, 優れた材料といえる。アレルギー反応の陽性率に関しても, 有意差を認めえなかったが, Finn-chamberがやや高い傾向を示し, KI-chamberはCr
+6に対してのみ高い陽性率を呈した。どの方法が優れているかの決定にはなお長期の蓄積データーを要するであろう。なお, 絆創膏では, Dermicel, Scanporとも低い刺激性を示した。
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中部パッチテスト研究班
1979 年 21 巻 3 号 p.
205-214
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
中部パッチ・テスト研究班では, 昭和52年の共通テーマとしてPAN, O-203, R-205, R-206, R-219, R-221, R-225の6種のタール色素について検討した。PANは黒皮症において高い陽性率を示した。PANのパッチ・テスト至適濃度は0.1%/白色ワセリンと判定した。O-203, R-205, R-206は現在のところ比較的安全性の高い色素と判定した。R-219には感作性があるのではないかと推定されたが, R-225には感作性がなく, R-225 commercial materialの陽性反応は夾雑するPANによるものであると判明した。対象とした6種のタール色素のパッチ・テストは1%/自色ワセリンで施行するのが適当と考えた。
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中部パッチテスト研究班
1979 年 21 巻 3 号 p.
215-221
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
中部パッチテスト研究班は410例の顔面皮膚疾患, 接触性皮膚炎患者, 正常人にベンジル・アルコールの10%, 5%, 1%ワゼリン, ベンジル・サリチレートの5%, 2%, 1%ワゼリンの同一抗原でパッチテストを施行した。
1) ベンジル・アルコールは陽性例が少ないので, 香料アレルゲンとして問題はない。
2) ベンジル・サリチレートは2%濃度で2.3%の陽性例を認めたが, 光パッテストは陰性であった。
3) 正常人ではベンジル・アルコール, サリチレートともに陽性例はなかった。
4) パッチテスト至適濃度はベンジル・アルコールが5%, ベンジル・サリチレートは2%と考えた。
5) ベンジル・サリチレートの陽性率が黒皮症で高かった。
6) ベンジル・サリチレートD7判定の陽性例は黒皮症が多かった。
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高橋 洋子, 須貝 哲郎
1979 年 21 巻 3 号 p.
222-228
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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羽田 俊六
1979 年 21 巻 3 号 p.
229
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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浦上 芳達
1979 年 21 巻 3 号 p.
230-234
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
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累積刺激性皮膚炎の発生機序に沿うべく, 刺激試験の検査方法を改良し, 刺激物の検出を容易にすると共に, 刺激の強さを比較検討する方法について述べる。
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松永 佳世子, 上田 宏, 小林 美恵, 早川 律子
1979 年 21 巻 3 号 p.
235-240
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
化粧品原料基準内で最低限必要とする成分で製剤したシャンプー, リンスを市販2種の製品を対照に皮膚疾患患者100例にパッチテスト, 30例に使用テストした。結果: 1) 市販の製品に比し洗浄力, リンスカ, 使用感に差がなく, 刺激の少ない成績であった。2) パッチテストを5%水溶液, 本邦基準 (+) 以上を陽性と判定した場合, 使用テストでfalse negativeは認めなかった。3) 皮膚疾患患者において, シャンプーは47.6%, リンスは87.4%が使用可能と考えられた。4) 頭皮に皮疹を呈するアトピー性皮膚炎において, 改良型シャンプー, リンスともに市販1種とは差がないが, 他の1種とは5%危険率有意差検定で, 刺激の低い結果となった。
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早川 律子, 小林 美恵, 安田 学, 竹内 康浩, 森川 藤凰, 中村 淳
1979 年 21 巻 3 号 p.
241-244
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
職場で使用する潤滑油, 防錆剤の反復接触による一次刺激の累積の結果発症したと考えられる中毒性黒色皮膚炎の1例を報告した。患者は44才の女性で, 顔面と胸に瘋痒を伴うスレート色の網状の色素沈着を, 上肢に毛嚢一致性の色素沈着を認めた。この色素沈着は潤滑油ホートドロー217を使用し始めて約10ヶ月後に顕著となってきた。
パッチ・テストでは防錆油は48時間後, 72時間後ともに本邦基準で (++) の反応を示した。この反応は約50%含まれているケロセンによるものと推定した。潤滑油は48時間後では (-), 72時間後 (紫外線照射後24時間) では (+) の反応を示した。正確な光パッチ・テストは施行出来なかった。この反応は潤滑油の主成分である粗悪な流動パラフィンの刺激によるものではないかと推定した。
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水野 雅子, 小林 美恵, 早川 律子, 田中 隆義
1979 年 21 巻 3 号 p.
245-250
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
尋常性乾癬の患者でODTに際しサランラップによる皮膚炎と考えられる症状を呈した症例を経験した。この患者に使用されたサランラップに加えて数種のラップのパッチテストを施行し, サランラップ (++), クレラップ (++), ダイエラップ (+) の結果を得た。サランラップについて原材料と添加剤それぞれにつきパッチテストを施行し原因物質を追求したが, いずれも陰性であった。添加剤の結果についてはfalse negativeの可能性を考慮し, 今後再検討に際しての問題点とした。名古屋大学分院皮膚科化粧品外来を訪ずれた28名の患者にサランラップ, クレラップ, ワンラップ, クリーンラップにつきパッチテストを施行したところ (++) 以上の陽性反応を示した者はなかった。
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伊藤 静逸, 林 さよ子, 石原 勝, 岡本 暉公彦
1979 年 21 巻 3 号 p.
251-255
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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早川 律子, 小林 美恵, 蓮沼 喬太郎, 黒川 正宏
1979 年 21 巻 3 号 p.
256-258
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
チャンバーテストで水溶性基剤のアレルゲンを貼付する場合の不便さを解決するために, 瀕紙を機械的にアルミのチャンバーに打ち込んだ浜紙つきKIチャンバーを考案し, 臨床的に応用出来得るか否かを検討した。
39例にBlank (資料なし) 蒸留水, 化粧水3種を貼付した結果, Blankでは全例陰性, 蒸留水, 化粧水3種ではAl-testとほぼ同様の結果が得られ, 臨床に応用出来ると判定した。
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京都第一及び第二赤十字病院まとめ
早川 久仁子, 沖田 和男, 浦上 芳達, 田村 悦子
1979 年 21 巻 3 号 p.
259-260
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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大久保 美和子, 赤枝 民世, 細川 宏, 東 禹彦
1979 年 21 巻 3 号 p.
261-264
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
化粧品を用いて施行した貼布試験の結果を肝斑群, 非色素沈着型皮膚炎群, 色素沈着型皮膚炎群の3群に分け検討を加えた結果, 陽性率に大きな差の認められた化粧品は, 白粉, 頬紅, 洗顔料の3種であった。非色素沈着型皮膚炎患者では白粉, 頬紅, 洗顔料の陽性率が高く, 色素沈着型皮膚炎患者では, 頬紅の陽性率が高く, いずれも原因化粧品となっている可能性が高いものと思われる。
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赤枝 民世, 大久保 美和子, 細川 宏, 東 禹彦
1979 年 21 巻 3 号 p.
265-268
発行日: 1979年
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
化粧品成分パッチテスト施行者を, 肝斑患者, 顔面の色素沈着型皮膚炎患者, 色素沈着を伴なわない皮膚炎患者の3群にわけ, それぞれ化粧品成分である殺菌防腐剤, 香料, タール系色素について陽性率を算出し比較検討した。
2×2分割表によるX
2検定ではいずれも3群間に有意の差は認められなかったが, 一部香料, タール系色素 (Y-204, R-204) を除き, 陽性率はすべて色素沈着型皮膚炎患者>非色素沈着型皮膚炎患者>肝斑患者の順を示した。このことより皮膚炎の発症に対して個体の感受性ということを考える必要があるのではないかと思われた。
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松永 佳世子, 矢崎 喜朔, 上田 宏, 早川 律子
1979 年 21 巻 3 号 p.
269-275
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
口唇にのみ乾燥落屑及び暗紫色の色素沈着をきたした37才主婦例につき, 使用化粧品, タール色素, 1-phenyhzo-2-naphthol, 使用口紅の各成分, 使用可能な化粧品を選定するためのパッチテストなど, 計5回にわたるパッチテストを施行した。原因としてR-219の不純物である1-phenylazo-2-naphtholであることを確認した。又, 使用口紅, 同製品に使用されたR-219及び1-phenylazo-2-naphtholのパッチテスト部位を2週後に生検し, 著明な真皮上層の小円形細胞の浸潤, 基底層の液状変性, 及びincontinentia pigmenti histologicaを認めた。以上より本症例を使用口紅に含有されたR-219の不純物である1-phenylazo-2-naphtholによる黒皮症型の色素沈着例であると考えた。
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須貝 哲郎, 山田 政春
1979 年 21 巻 3 号 p.
276-283
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
皮膚性エリテマトーデスにリール黒皮症型の色素沈着性香粧品皮膚炎を合併した58才, 女性において, 両疾患の皮疹の他に, 赤色219号 (R-219) パッチテスト陽性部の皮膚を1週後に生検し, その組織学的所見を比較検討した。R-219貼布部位でも毛包性苔癬化組織反応を認め, R-219のみで苔癬化型の色素沈着を生じうることを立証しえた。組織学的に接触皮膚炎は3型に分類され, 湿疹状反応が大部分であるが, ついで本邦では苔癬化型 (毛包性) 組織反応を呈することもあり, 稀に真皮型反応を生ずることをふたたび主張した。また, 色素沈着性接触皮膚炎 (Pigmemted contact dermatitis) の歴史的考察をするとともに, 本症には欧米の定義概念である苔癬化型だけでなく, 湿疹状反応に続く基底層のmelanin増強を主とする場合も多いことを述べ, 本症を2型に分類し混乱を避けるべきであると考えた。すなわち,
1) Pigmented contact dermatitis of lichenoid type
2) Pigmented contact dermatitis of eczematous type
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小林 美恵, 早川 律子, 上田 宏
1979 年 21 巻 3 号 p.
284-288
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
昭和52年, 名古屋大学医学部付属病院分院皮膚科において, 女子顔面黒皮症40例に, 使用化粧品および, 色素, 香料, 防腐剤, 螢光増白剤, P. P. D. A. などのアレルゲンのパッチテストを施行し, 陽性化粧品と, アレルゲンとの関連について考察を行った。
化粧品では, メイクアップ製品に陽性を呈した例が18例, メイクアップ製品とその他の化粧品両者に陽性を呈した例が12例, その他の化粧品のみに陽性を呈した例が5例, 陽性化粧品なしが5例であった。
アレルゲンパッチテストでは, タール色素4/36, 香料3/36, 防腐剤7/36, その2/36例に陽性を呈した。
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小塚 雄民, 田代 実, 中村 由美, 中南 元
1979 年 21 巻 3 号 p.
289-292
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
2-Naphthol由来の市販アゾ色素を精製している時に, 表示と内容の異なった2つの偽称品をみつけた。赤色505号と表示した, ある市販色素の主成分はSudan Iであり, 赤色228号と表示した, ある市販色素の主成分は赤色221号であった。
市販の色素を用いるときには内容と表示が合致しているかどうか確認を要する。
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小塚 雄民, 田代 実, 藤本 圭一, 中村 由美, 橋本 誠一, 中南 元
1979 年 21 巻 3 号 p.
293-296
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
市販の赤色225号に陽性貼布反応を呈する黒皮症が多いとの報告があった。この陽性反応は不純物による可能性があると考え, 赤色225号の精製品を作成し, 市販品とともに貼布試験をおこなった。
市販の赤色225号に陽性反応を呈する6例に精製品を貼布したところ, 全例陰性を呈した。このことは不純物が陽性反応に関与していることを示唆する。
不純物を分析した結果, azobemzene, Sudan Iを分離同定した。不純物であるSudan Iに対し, この6例全例が貼布陽性を呈した。
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藤本 圭一, 中村 由美, 橋本 誠一, 小塚 雄民, 田代 実, 中南 元
1979 年 21 巻 3 号 p.
297-300
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
市販の赤色219号には多種類の不純物が含まれていること, それらの貼布試験の結果, 精製した赤色219号および1-phenylazo-2-naphtholに陽性反応を呈したことはすでに報告した。この成績より2-naphthol系由来のアゾ色素の反応交叉性を調べる必要があると考え, 本研究を行なった。その結果1-phenylazo-2-naphthol, だいだい色403号, 赤色219号, 黄色405号, 赤色505号に反応交叉性がみられた。さらに感作物質は1-phenylazo-2-naphtholであると推定した。市販の赤色225号で貼布陽性の6例は精製した赤色225号では陰性であった。感作の危険性を考えると, 化粧品には精製した色素を用いるべきだと思う。
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倉田 三保子
1979 年 21 巻 3 号 p.
301-304
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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山本 幸代, 須貝 哲郎, 奥野 富起子
1979 年 21 巻 3 号 p.
305-308
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
リール黒皮症40例, うち原因不明5例と肝斑およびその他の顔面色素沈着症34例の計74例を対象としてY-Gテストを施行した。原因の判明したリール黒皮症群は安定積極型が多く, また比較的心配症でも神経質でもないためかえって, 顔面が黒くなるまで放置した無神経さがあるといえる。対照群はむしろ性格的に問題が多かったが, これはわれわれの外来での印象とよく一致していた。例数は少ないが原因不明の黒皮症患者の性格がやや特異的であった。
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人の皮膚による組織学的観察-その1
篠 力, 伊藤 信一
1979 年 21 巻 3 号 p.
309-318
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
非炎症性疾患の正常部位に2, 3の界面活性剤を生検, 切除前にclosed patch testを行い, 組織学的観察を行った。アニオン活性剤ラウリル硫酸ナトリウムはその強い角層親和性により, 低濃度では表皮, 真皮への影響は少いが, 5%の高濃度では細胞障害がおこる。
ポリペプタイドヤシ脂肪酸力リウムは高濃度でも皮膚に影響がない。
カチオン活性剤ベンザルコニウムクロライドは強い障害を皮膚にあたえる。
非イオン活性剤ポリオキシエチレンラウリルエーテルは表皮細胞の障害は少いが, 真皮の血管に影響があり, その強い滲透性を暗示する。両性活性剤2ウンデシル1-ハイドロキシエチルイミダゾリンベタインは表皮表層に極めて軽度の影響をみるが, 炎症反応は見られなかった。
以上反応にニュアンスの違いはあるが, いづれも一次刺激反応のカテゴリーに入るものであった。
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大河原 章
1979 年 21 巻 3 号 p.
319-324
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
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二重盲検法による成績
Miconazole研究班
1979 年 21 巻 3 号 p.
325-339
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
Miconazoleクリーム (1%および2%) の皮膚真菌症に対する治療効果および安全性を検索することを目的として, 金沢大学ほか14施設よりなる協同研究班を組織し, clotrimazoleを対照薬とする二重盲検試験を実施した. その際, 主要検索項目として, (1) 真菌に対する効果, (2) 臨床症状に対する効果, (3) 患者の評価および (4) 有用性の4項目をとりあげた. 得られた成績を総合して, miconazoleクリーム (1%) は治療効果ならびに安全性からみて有用な薬剤であると判定された.
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東 禹彦
1979 年 21 巻 3 号 p.
340-347
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
フリー
トルナフテートを2%に含有するS-8220クリームおよびゲルを表在性白癬に使用し, 下記の結果を得た。S-8220クリーム投与群では頑癬17例中カンジダの混合感染のあった1例を除き, 16例が有効以上と判定され, 実質的有効率は100%であった。汗疱状白癬13例に対する有効率は92.3%であった。S-8220ゲル投与群では頑癬8例に対する有効率は100%, 汗疱状白癬16例に対する有効率は87.5%であった。両剤とも使用中重篤な副作用はなかったが, ゲル剤を頑癬に使用した場合最初ヒリヒリした感じを訴えた例があったが, 治療を継続する間にヒリヒリ感は消失した。両剤とも比較的安全な, 優れた抗白癬剤と結論し得る。
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手塚 正, 大熊 守也, 山崎 紘之, 平井 玲子, 中野 朝益, 岸本 武
1979 年 21 巻 3 号 p.
348-350
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
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急性蕁麻疹, 慢性蕁麻疹9例中8例に著効湿疹皮膚炎群では15例中9例に有効以上の止痒効果がみとめられた。皮膚瘡痒症3例中全例にやや有効程度の止痒効果しか得られず, これはタベジール錠の中枢作用が弱いこととよく相関していると思われる。SGOT, SGPT, Al-P値はタベジール錠内服前後4例に於て検査し3例は正常値で1例はやや高値を示したが, この症例は薬疹の症例であり薬剤による肝障害の為やや高値を示したものと思われる。
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治療による変動について
大熊 守也, 岸本 武, 中野 朝益, 平井 玲子, 山崎 紘之, 手塚 正
1979 年 21 巻 3 号 p.
351-359
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
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フリー
103例の湿疹・皮膚炎群の患者で, 治療前にヒスタミン固定能, IgEを測定すると, 固定能は大部分の症例で低値を示したが, IgE値は特に高いという傾向はみられなかった。但し, 非常に高値を示した症例は, いわゆるアトピー性皮膚炎群に多かった。またその中22例において抗ヒスタミン内服, ステロイド外用, ノイロトロピン・ヒスタグロビン皮下注射などによる治療後, 大部分の症例で皮疹は改善され, その時のヒスダミン固定能も大部分の症例で上昇したがIgEは下降したという結論は得られなかった。
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大嶋 恵子, 水野 信行
1979 年 21 巻 3 号 p.
360-366
発行日: 1979年
公開日: 2010/08/24
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慢性蕁麻疹患者36例につき, 三倍量のヒスタグロビン (人血清γ-グロブリン36mgおよびヒスタミン2塩酸塩0.45μg) の有用性を, 人血清γ-グロブリン36mgを対照薬として, 二重盲検法によって検討した。その結果, 全般改善度, 総合成績 (有用性), および遠隔成績では, 三倍量のヒスタグロビン群が対照薬群より有意に優れた。皮膚所見のうち, 皮疹の出現頻度は有意に優れたが, 数, 大きさ, 瘡痒感, 膨疹, 紅斑, および皮膚描記症では, 有意差を認めなかった。
なお, 三倍量という大量のヒスタグロビンを使用し, しかも対照薬にγ-グロブリンを用いた検討は, われわれの報告が最初である。
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須貝 哲郎, 山本 幸代, 山田 政春
1979 年 21 巻 3 号 p.
367-373
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
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SwedenのPharmacia AB社で開発された創傷局所治療剤デブリサンを (株) ミドリ十字より提供され, その皮膚科領域における治験を皮膚潰瘍ないしビランを有する患者16例に試み, 著効5例, 有効8例, やや有効1例および悪化2例の結果を得, 著効・有効は81% (13/16), やや有効を含めると88% (14/16) であった。疾患別内訳は褥瘡1例, 下腿潰瘍5例, 熱傷後潰瘍1例, 凍結接着法後潰瘍5例, 術後潰瘍1例およびその他3例である。従来難治とされる下腿潰瘍に対して本剤がきわめて優れた局所治療剤であることが確認された。
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宗 義朗, 土井 顕, 大郷 典子
1979 年 21 巻 3 号 p.
374-379
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
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酪酸ハイドロコーチゾンを0.1%含有したクリームを急性湿疹26例, アトピー性皮膚炎23例に用い, 前者では84.6%, 後者では78.2%の有用率をえた。またコルチコイド外用剤で副作用の生じた例に, まず本剤を投与して病変の再燃を防ぐとともに, 患者にあまり苦痛を与えることなく, 次第にコルチコイド剤を離脱しえた例を経験した。本剤は副作用少なく, 効果の優れた薬剤であり, 比較的安心して用いうるものと思われる。
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Halcinonide外用剤研究班
1979 年 21 巻 3 号 p.
380-387
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
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外用コルチコステロイド適応の皮膚疾患全般を対象として0.1% halcinonideクリームの単純塗布による臨床効果を11施設から成る研究班で検討した。
検討した225症例に対し, 0.1% halcinonideクリームの著・有効率は84.4%で, 疾患別には急性湿疹様皮膚炎70例に92.9%, 慢性湿疹様皮膚炎31例に96.8%, アトピー皮膚炎58例に84.5%, 尋常性乾癬40例に82.5%, その他の疾患26例に69.2%の著・有効率であった。
一部の症例ではbetamethasone 17-valerateクリームの効果との比較を行なったが, 両外用剤の効果に差がなかった。
外用部位の副作用が225例中18例にみられたが, 重篤と思われるものはなく, また, 全身的影響と思われる副作用もなかった。
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Halcinonide外用剤研究班
1979 年 21 巻 3 号 p.
388-394
発行日: 1979年
公開日: 2010/06/04
ジャーナル
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湿疹皮膚炎の湿潤型48例, 同苔癬化型54例ならびに尋常性乾癬61例の計163例を対象としてhalcinonide軟膏の臨床効果を, 22施設の共同研究として二重盲検法に準じたhalf side testにより, betamethasone 17-valerate軟膏と比較検討した。
その結果, 各評価日における全般改善度および有用性の判定結果に両薬剤間の有意差をみなかったが, 第2評価日に苔癬化型湿疹皮膚炎の優劣比較結果は有意にhalcinonide軟膏の効果が優れていた。副作用は163例中halcinonideに6例6件, betamethasone 17-valerateに5例7件とほぼ同数例にみられ, また, halcinonideに特異的な副作用はなかった。
以上の結果より, halcinonide軟膏の臨床効果はbetamethasone 17-valerate軟膏と同等あるいはやや優れると考えられる。
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