皮膚
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26 巻, 5 号
選択された号の論文の32件中1~32を表示しています
  • 寺尾 祐一, 濱田 稔夫
    1984 年 26 巻 5 号 p. 997-998
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 佐々木 雅英
    1984 年 26 巻 5 号 p. 999-1000
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 白井 利彦
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1001-1002
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 本間 真
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1003-1004
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 本間 真
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1005-1006
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 金川 久美, 小竹 喜美子, 安武 弘子, 立石 晴代, 相模 成一郎
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1007-1015
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    DNFB, PCI, OxおよびDNCBのそれぞれをマウス皮膚に塗布することによって接触過敏反応を誘導する実験を行い, 感作誘導に必要なそれぞれの最適の濃度および量を明らかにした。また, 過量の抗原を塗布することにより接触過敏反応の抑制誘導を観察した。この抑制はcyclophosphamide (Cy) にsensitiveであった。さらに, DNFB, PCIの過量塗布により誘導された反応の抑制はspleen cellをanti-Thy1.2+C. によって前処理を行ってからtransterすると反応の抑制が解除されることを証明した。これらのことから過量塗布によって誘導された過敏反応の抑制は, suppressor T cell によるものであると考えられる。また, DNFBの同一量の抗原を使用する場合, 塗布される皮膚の面積の広い方が強い反応が誘導されることがわかった。
  • 母親の手荒れと紙おむつの現状
    松永 佳世子, 大岩 久美子, 請井 智香子, 早川 律子, 正橋 鉄夫, 松本 義也, 伊藤 富士子, 辻 麻里, 安積 輝夫, 戸谷 良 ...
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1016-1022
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    今回第2報として1, 778名の乳児保育者の手荒れの状態とその解決策の一手段となり得る紙おもつの現状につきまとめ報告した。7月現在手が荒れていると答えた母親は25.3%であったが, 出産後手荒れがひどくなったものは55.5%であった。紙おむつを常時使用している乳児は1.1%で少ないが, 全く使用しない乳児は12.9%で, 他のものは, 外出時, 夜間に使用していた。紙おもつは価格が高すぎる (57.0%), むれやすい (31.7%), かぶれやすい (31.4%) との意見が多い反面, 衛生的 (18.1%), 外出時便利 (84.1%), 特にむれない (10.8%), とくにかぶれない (15.7) などの意見が存在した。紙おむつ常時使用者のおむつかぶれの頻度は特に高くなかった。
  • 長谷川 義博, 安原 稔
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1023-1030
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    66歳, 女性. 胃癌の発見に先行する非定型的紅斑が出現. 紅斑は多様に変化し, 皮膚科的治療に難治性であったが, 胃切除手術後16日目で消退. 臨床的, 病理組織学的にerythema figuratumneoplasticumと診断. Erythema figuratum neoplasticumを形態学的にI.Erythema gyratumrepens, II. Erythema annulare centrifugun, III. Other figurate erythemasの3型分類し
    本症をother figurate erythemasに位置づけて考えた.
  • 葭矢 信弘, 高橋 邦明, 濱田 稔夫
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1031-1035
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    51歳, 女性. 初診の2週間前, 発熱と共に急に下腿や前腕に自発痛を伴う紫紅色の皮疹が出現し, 急速に拡大融合した. 両下腿は浮腫性に腫脹し, 歩行困難を訴えている. 初診時, 下腿, 前腕, 大腿に出血性水庖を伴った大小の出血斑や漿液性紅色丘疹が集籏性にみられた. 皮疹の生検組織では, 真皮上中層に広汎なleukocytoclastic vasculitisの像が認められた. 入院後も出血斑はさらに拡大融合し, 下腿及び前腕のほぼ全域が冒されるに至った. さらに腹痛と高度な下血や蛋白尿が出現したのでPrednisoloneを1日40mg投与したところ, 腹部症状は間もなく軽快したが腎症状の改善はみられなかった. その後predni8010neを漸減するとともにurokinaseの投与で, 漸く尿蛋白の減少をみるに至った. 併せて文献的考察を加えたお
  • 中村 義朗, 青木 敏之
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1036-1038
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    1才10カ月のCornelia de L, ange症候群の1例を報告した。在胎35週で出生。生下時体重は1, 650g, 身長42cmであった。身体発育不全と知脳障害を認める。眉毛は濃く, 左右融合し, 腱毛は力ール状である。鼻孔は上を向き, 口唇は薄く, 下顎は小さく耳介は低位に位置し, 第5指外側に痕跡指を認める。四肢は短い。
    染色体検査では46XYの正常男性型で異常は認められなかった。
  • 大郷 典子, 石田 均, 土井 顕, 宗 義朗, 中村 寛治, 大岡 和美, 白根 博文, 村井 隆
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1039-1042
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    46歳および25歳主婦の丘疹性梅毒疹の2例を報告した。いずれも感染源は夫と考えられた。Warthin-Starry法, 螢光抗体間接法にて皮疹のパラフィン包埋組織表皮細胞間にT. pallidumを証明し得た。鍍銀法の1つであるWarthin-Starry法は一般の検査室で手軽に行い得, 優れた染色法と思われた。
  • 東 禹彦
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1043-1045
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    13歳, 男性の右小指先端に生下時より生じていた異所爪の1例を報告した。レ線で, 右小指末節骨に陥凹を認めた。全摘し, 組織学的検索を行った。正常爪と全く同じ構造を示した。先天性異所爪は多指症の1種と考えられるが, 臨床的には異所爪として独立させる方がよいと考えられる。
  • 江原 孝子, 中村 裕一, 安原 稔
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1046-1050
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    43歳男子。鼻背右上部で右内眼角部近くに存在する黒色腫瘤。病理組織学的に, 腺腫 (ductoadenoma) の所見を示すが, 中央部に大きな嚢腫が存在し, 管腔様構造と共にジアスターゼ抵抗性PAS陽性顆粒を含有するgoblet細胞の存在が特徴的であった。異所性涙嚢由来の混合腫瘍と推測された。
  • 立石 晴代, 津田 道夫
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1051-1056
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    63才, 女性。約5年前に左下顎部に有痛性皮疹を生じ, 某医受診し, 摘出術をうけるも1年後同部に圧痛, 発赤のある皮疹が出現したため来院。生検を兼ねて摘出した。組織学的には真皮に腫瘍塊を認め, その細胞は索状または流線状の配列を示し, 腫瘍の周囲ではその細胞は膠原線維束内に浸潤性に増殖している像を示した。また, 腫瘍細胞の細胞分裂は豊富で, 所々大型の巨細胞も認められた。特殊染色により平滑筋肉腫と診断した。その6カ月後, さらに1年後にも同部に同様の皮疹が出現し, 計3回の摘出を行った。その摘出標本についての組織学的比較と, また本邦発表例について, 病理組織学的分類を行い, 比較検討してみた。
  • 日本産業皮膚衛生協会技術委員会第2分科会
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1057
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 早川 律子
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1058-1059
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 中野 栄次, 堤 雅子, 小泉 義夫, 朴木 進, 奈蔵 利彰, 五十嵐 敦子
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1060-1064
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    グリセリン, プロピレングリコール, 1, 3-ブチレングリコールの細胞障害性をヒト皮膚由来培養細胞株JTC-17を用いて3施設で試験した。その結果, 細胞障害性の順位は1, 3-ブチレングリコール>プロピレングリコール>>グリセリンであった。
    細胞障害性の要因の1つに浸透圧が考えられるため, 試験液の浸透圧測定を行ったが, その結果からは浸透圧の大きさが多価アルコールの細胞障害性の主たる原因とは推測し得なかった。
  • 中村 和博, 岡本 暉公彦, 濱田 俊昭, 水谷 宏, 伊藤 勝利, 大畑 智, 小川 忠丈, 安部 隆, 中野 栄次, 小澤 範恭, 小泉 ...
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1065-1074
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    ウサギ眼粘膜試験を, 試験資料として多価アルコール3種 (プロピレングリコール, 1, 3-ブチレングリコールおよびグリセリン) の各原体および10%水溶液, 炭化水素3種 (流動パラフィン#72, スクワランおよびプリスタン) の各原体を用い, 多価アルコール, 炭化水素各3施設, 計6施設で実施した。
    その結果, 施設間にデータのバラツキがみられたが, 試験物質の眼刺激性の順位は各施設で同一であった。
    3施設平均の成績を比較すると, 刺激は多価アルコールとグリセリンが同程度であり, 1, 3-ブチレングリコールはこれらより刺激が弱い結果であった。多価アルコール10%水溶液および炭化水素原体の眼刺激は弱く, 各試験資料間に明らかな眼刺激の差は認められなかった。
  • 伊藤 勝利, 芝本 明雄, 岡本 暉公彦, 中村 和博, 奈蔵 利彰, 市川 秀之
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1075-1083
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    皮膚一次刺激性試験法の比較研究の一環として, 主に化粧品原料基準収載品目を用いてモルモットにおける皮内注射試験法を検討した。多価アルコールではいずれも30%濃度のみが反応を示し, その強度は1, 3-ブチレングリコール≧プロピレングリコール, グリセリンの順であった。炭化水素では比較的低濃度から反応が現われ, その強度はプリスタン>流動パラフィン#72≧スクワランの順であった。全試料申プリスタンが最も強い反応と強い反応持続性を示した。
    尚一部成績に実施施設間のバラツキが見られたが, 反応の強さの傾向はほぼ一致していた。皮内注射試験の意義について言及した。
  • 濱田 俊昭, 水谷 宏, 安部 隆, 小川 史丈, 奈蔵 利彰, 倉本 正人
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1084-1091
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    我々は, 化粧品原料の皮膚一次刺激性試験法の比較研究の一環として, ウサギクローズドパッチテストを実施した。試験試料として多価アルコールであるプロピレングリコール, 1, 3一ブチレングリコール, グリセリンと炭化水素である流動パラフィン#72, スクワラン, プリスタンを用い3施設において, 同一プロトコールに従って実施した。その結果は, 以下の通りであった。
    (1) 明らかな反応を示したのは, 多価アルコールではプロピレングリコールのみであり炭化水素についてはプリスタンのみであった。
    (2) 刺激の強さの順位は, 多価アルコールではプロピレングリコールが最も強く, 1, 3一ブチレングリコールとグリセリンの間に差はなく弱い刺激であった。また, 炭化水素ではプリスタンが最も強く, 流動パラフィン#72とスクワランの間に差はなく, 弱い刺激であった。
    (3) プロピレングリコールは100%にのみ強い反応を示し, 30%以下の濃度では反応を認めなかった。
    (4) 施設間で試験成績に差はあったが, 刺激の強さの順位に変わりはなかった。
  • 吉川 博文, 津吉 俊, 岡本 暉公彦, 中村 和博, 伊藤 勝利, 今井 博
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1092-1101
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    皮膚刺激性試験法の比較研究の一環としていくつかの多価アルコール, 炭化水素を用いて, モルモットによるクローズドパッチテストを実施した結果, 次の成績が得られた。
    1) 多価アルコールの反応の強さは, プロピレングリコール>1, 3-ブチレングリコール=グリセリンの順であった。反応は, 100%プロピレングリコールのみに認められ, 他はすべて反応を認めなかった。
    2) 炭化水素の反応の強さは, プリスタン>流動パラフィン#72> スクワランの順であった。このうち, スクワランは, ほとんど反応を認めなかった。
    3) 多価アルコールは, 経時的に反応が低下したが, 炭化水素は, 比較的持続的な反応を認めた。
    4) Draize基準による判定では, 紅斑の読み方に, 施設間差が認められた。
  • 小川 忠丈, 安部 隆, 奈蔵 利彰, 倉本 正人, 濱田 俊昭, 水谷 宏
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1102-1108
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    化粧品原料の皮膚一次刺激性試験法の比較研究の一環として, 多価アルコールのプロピレングリコール, 1, 3-ブチレングリコール, グリセリンの各100, 10%(w/w) 生理食塩水溶液と, 炭化水素の流動パラフィン#72, スクワラン, プリスタン各100%を用いてウサギに対する連続塗布試験を3施設において実施した。
    結果, 多価アルコールではプロピレングリコールの反応が最も強く次いで1, 3-ブチレングリコール, グリセリンの順であった。炭化水素ではプリスタンの反応が最も強く, 流動パラフィン#72, スクワランの順であった。
    施設間で順位の逆転はみられなかった
  • 岡本 暉公彦, 中村 和博, 吉川 博文, 津吉 俊, 中野 栄次, 上田 末良
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1109-1118
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    モルモットに対する3日間連続塗布試験を試験資料として多価アルコール3種 (プロピレングリコール, 1, 3-ブチレングリコールおよびグリセリン) の原体および10%水溶液, 炭化水素3種 (流動パラフィン#72, スクワランおよびプリスタン) の原体を用い, 3施設で実施した。
    その結果, 施設間にデータのバラツキがみられたが各施設における試験資料の刺激性順位は同一であった。
    3施設の平均成績で比較すると, 本邦基準による判定では多価アルコールは各試験資料とも皮膚反応は弱く, 試験資料間に明らかな刺激性の差はみられなかった。炭化水素は刺激が認められ, その程度はプリスタン>流動パラフィン>スクワランの順であった。Draize基準による判定では, 多価アルコールの場合, 紅斑と痂皮はわずかに認められる程度であり, 浮腫は全く認められなかった。炭化水素の場同, 浮腫は紅斑と痂皮の強さに応じて強くなる傾向を示した。
  • 早川 律子
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1119-1127
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    化粧品原料の皮膚刺激性を検討する検査方法としてヒトclosed patch testの信頼性と有用性について検討した。検討材料として多価アルコールはプロピレングリコール (PG), 1, 3-ブチレングリコール (BG), グリセリン (G) を炭化水素はプリスタン (P), 流動パラフィン (五P), スクワラン (S) を用いた。試験の結果多価アルコールの皮膚刺激性の順位はPG>BG>Gであり, 炭化水素ではP>hP=Sであった。多価アルコール, 炭化水素ともにヒトclosed patch testを用いて皮膚刺激性を検討することが可能であったが, 試験施行の季節によって反応の程度に差があるため, 既に皮膚刺激性の評価が確立している物質をcontrolとして同時に試験し, その反応との比較によって試験対象物質の皮膚刺激性を検討すべきである。
  • 早川 律子
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1128-1130
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    化粧品原料, 製品のヒト皮膚への影響を試験するための検査方法としてのヒト繰り返し塗布試験の有用性を検討した。
    多価アルコールとしてプロピレングリコール (PG), 1, 3一ブチレングリコール (BG), グリセリン (G) を, 炭化水素としプリスタン (P), 流動パラフィン (LP), スクワラン (S) を試験資料として準備し健康成人ボランティア (男性78名, 女性56名) と皮膚疾患患者13名に4日間繰り返し塗布試験を施行した。判定はclosed patch testと同様に本邦基準にしたがった。健康者においてBGで十反応1例, ±反応を1例とPで十反応2例, ±反応1例を認めたが他の資料では総て陰性であった。ヒト繰り返し塗布試験を化粧品原料, 製品の皮膚刺激性の検査方法として応用するためには塗布方法, 判定基準などさらに検討すべき問題を残している。
  • 小泉 義夫, 中井 円世, 河合 享三, 池田 清, 浜田 俊昭, 水谷 宏
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1131-1137
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    化粧品原料の皮膚一次刺激性試験として, 河合法による試験を行なった。試験資料は多価アルコールとしてプロピレングリーコール, 1, 3一ブチレングリコール, グリセリンの各10%, 30%, 100%濃度のもの, 炭化水素として流動パラフィン, スクワラン, プリスタンを用いた。本試験は, 同一のプロトコールにより3施設において実施した。
    結果は, 1) 多価アルコ一ルの刺激性は, グリセリン100%>プロピレングリコール100%=1, 3-ブチレングリコール100%の順で, グリセリン100%に強い反応が認められた。30%以下の濃度では各被試験物質は弱い反応を示すのみであった。2) 炭化水素は, プリスタンが陽性反応を呈したが, 他の被試験物質は弱い反応を示すのみであった。3) 3施設問のバラつきは少なかった。
  • 原 一夫, 岡田 富雄
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1138-1143
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    プロピレングリコール (PG), 1, 3一ブチレングリコール (BG), グリセリン (G), 流動パラフィン (LP), スクワラン (S), プリスタン (P), のウサギ, モルモットに対する一次皮膚刺激を病理組織学的に検討した。ウサギクローズドパッチテスト及び連続塗布試験が最も良くヒトパッチテストと相関を示し, 100%PGおよびPに強い一次刺激作用を認めた。モルモットに於て炭化水素 (正P・S・P) を用いたクローズドパッチテスト及び連続塗布試験に, 著明な表皮肥厚が認められたが, 多価アルコール (PG, BG, G) に於ては, 表皮肥厚は軽度であった。
  • まとめ: 試験法の比較
    伊藤 順夫, 奈蔵 利彰
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1144-1149
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    10種類の一次刺激性試験法を用いて多価アルコール, 炭化水素各3種の皮膚一次刺激を測定し, これらの試験法の化粧品原料の安全性評価法としての有用性について検討した。
    動物連続塗布試験, 動物クローズドパッチテスト, ヒトクローズドパッチテストの成績は略・一致した。河合法は表皮角質層の表面形態の変化を観察し, 皮内注射法, 培養細胞試験では化学物質が直接細胞膜に作用するため試験結果は若干異なった。ヒト繰り返し塗布試験, 眼粘膜試験においては本研究の試験物質ではほとんど反応を認めなかった。
    化粧品原料の皮膚一次刺激性は数種の試験法の結果を比較検討して総合的に判定すべきと考えた。
  • 高橋 伸也, 多田 有平, 伊崎 正勝, 佐藤 恵, 宮澤 偵二, 石橋 正夫, 柿坂 伸子, 三浦 隆, 徳留 康子, 大河内 享子, 飯 ...
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1150-1158
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    Hydrocortisone 17-butyrate 21-propionate (HBP) を0.1%含有する外用コルチコステロイド剤であるパンデル軟膏の, 各種湿疹・皮膚炎に対する有用性を検討する目的で, 東北地方7施設の共同でopen8tudyを行った。対象は接触皮膚炎36例, アトピー性皮膚炎38例, 脂漏性皮膚炎17例, ビダール苔癬16例, 手の湿疹23例, 急性湿疹34例, 慢性湿疹24例, その他9例の総計197例であった。有用率はそれぞれ100%, 87%, 82%, 81%, 74%, 88%, 88%および100%となり, 全体では87%と湿疹・皮膚炎群の全疾患に対して高い有用性を示した。また, 経時的に改善率をみた結果では, 最も治療に抵抗する苔癬化病巣でも, 2週間後には治癒と軽微の状態の計が70%を占めており, 本剤は速効性も期待できる外用剤と思われた。
  • 浅井 芳江, 濱田 稔夫, 石井 正光, 北島 淳一, 寺尾 祐一, 岡田 正博, 細井 洋子, 中川 浩一, 北 孝子
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1159-1165
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    新抗真菌剤tolciclateを1%含有するクリームについて表在性白癬症に対する治療を行い, その有用性を検討した。
    対象症例は足白癬16例, 手白癬2例, 体部白癬6例, 股部白癬4例の総数28例であった。足白癬に対する有用性は, 極めて有用8例, 有用7例, やや有用1例で有用率93.8%(15/16) であった。手自癬では, 有用2例で有用率は100%(2/2) であった。体部白癬では極めて有用5例, 有用1例で有用率は100%(6/6) で, 股部白癬でも極めて有用2例, 有用2例で有用率は100%(4/4) であった。副作用は全例に認められなかった。
    Tolciclateは表在性白癬症に対して副作用もなく有用な治療薬といえる。
  • 高橋 邦明, 石井 正光, 浅井 芳江, 濱田 稔夫, 山本 巌
    1984 年 26 巻 5 号 p. 1166-1173
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    種々の西洋医学的治療に抵抗した, 比較的病歴の長い難治性の乾癬患者33例 (尋常性乾癬26例, 乾癬性紅皮症2例, 関節症性乾癬2例) に対し, 乾癬の病態を, 表皮turn overの亢進に基づく慢性増殖性炎症, すなわち於血を基本とした慢性炎症と考え, 駆於血剤である桂枝茯苓丸 (便秘傾向の強い場合には大黄牡丹皮湯) に慢性炎症を抑制する温清飲を合方して長期間投与した結果, 著効16例 (49%), 有効10例 (30%), 無効7例 (21%), 悪化0で, 有効率79%と非常に優れた効果を認めた。副作用もみられず, 今後乾癬の治療法の1つとして極めて有用性が高いと考えられる。
  • 1984 年 26 巻 5 号 p. 1181
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
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