皮膚
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34 巻, 3 号
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  • 猿喰 浩子, 伊藤 裕子, 尾花 俊作, 川津 友子, 壽 忠秀
    1992 年 34 巻 3 号 p. 273-274
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 本間 眞
    1992 年 34 巻 3 号 p. 275-276
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 本間 眞
    1992 年 34 巻 3 号 p. 277-278
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 免疫組織学的研究
    猪原 慎一, 喜多 野征夫, 相模 成一郎
    1992 年 34 巻 3 号 p. 279-284
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    ras p21に対するモノクローナル抗体 (RASK4) を用いて, 正常表皮及び種々の皮膚疾患の病巣部のrae p21の局在を免疫組織学的に検索した.その結果, 1) ras p21は基底細胞, 或いは基底細胞上皮腫を構成する類基底細胞では認められず, 有棘細胞と顆粒細胞の細胞質にほぼ均一に認められた.よって, ras p21は表皮細胞の分化に関与している可能性が示唆された.2) 次に悪性転化した表皮細胞ではras p21の存在様式は個々の細胞により異なり, 腫瘍部全体としては不均一で不規則であった.この結果は, 正常分化に必要なras p21の規則的な存在様式を逸脱した悪性転化した表皮細胞の異常な分化をあらわしている可能性がある.
  • 安田 学, 早川 律子, 荻野 泰子, 有巣 加余子, 松永 加世子, 田中 伸, 井左間 和郎
    1992 年 34 巻 3 号 p. 285-289
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    70歳, 男性, 金属プレス工場経営, 平成元年6月, 顔面, 手に掻痒を伴う丘疹が出現した。平成2年1月掻痒部位に一致して網目状灰褐色の色素沈着を生じた。本例は30余年間機械油を使用していた。機械油as isのオープンテスト, 20分間閉鎖貼布試験は陰性, 0.1%petの48時間閉鎖貼布試験は陽性であった。機械油で汚れた軍手は陽性, 新品の軍手は陰性であった。TLCにより機械油を分画し再パッチテストを施工した結果, 第6分画のみに陽性反応を認めた。健常人によるコントロールパッチテストは全て陰性であった。機械油TLC第6分画に存在する物質によるアレルギー性色素沈着型接触皮膚炎と診断した。
  • 長期観察例
    山科 幸夫, 山路 雅己, 平井 佐代子, 村松 勉, 白井 利彦
    1992 年 34 巻 3 号 p. 290-295
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    1歳7カ月時に発症し, 約3カ月間の入院加療により寛解したが, 約17年後に再燃をきたした汎発性膿疱性乾癬の小児発症例を報告した。発症時にはステロイド剤等の治療法に対して抵抗性を示したが, 再燃時にはエトレチナートとコルヒチンの併用により皮疹の比較的速やかな改善を認めた。長期間にわたり観察された膿疱性乾癬の小児期発症例の報告は少なく, 本症の予後を検討するうえで興味ある症例と考えられた。
  • 藤瀬 有理子, 佐々木 哲雄, 石井 則久, 中嶋 弘
    1992 年 34 巻 3 号 p. 296-300
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    68歳女性の尋常性乾癬を合併した全身性強皮症 (PSS)の1例を報告した。42歳時レイノー現象出現。57歳時某院でPSSと診断され加療を受けた。61歳時両膝部に紅色丘疹出現し尋常性乾癬と診断されステロイド剤外用。その後腰部, 下肢にも皮疹が拡大。66歳時原発胆汁性肝硬変による食道静脈瘤に対し硬化療法施行。皮疹が悪化したため平成3年11月当科初診。全身に散在する鱗屑を伴う掻痒性紅斑, 手指の浮腫性硬化, 舌小体の短縮を認めた。抗核抗体1280倍陽性 (discrete speckled)。皮膚生検で紅斑部は乾癬に, 前腕伸側皮膚はPSSに一致する組織像がみられた。両疾患の合併は偶発かもしれないがその発症に共通の因子の関与も想定される。
  • 佐々木 哲雄, 高橋 一夫, 内藤 静夫, 杉山 朝美, 家本 亥二郎, 中嶋 弘
    1992 年 34 巻 3 号 p. 301-305
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    組織学的にも典型像を呈した陰部外の硬化性萎縮性苔癬 (LSA) 3例を報告した。症例1は70歳, 女性で背, 胸, 腹, 太腿の広範囲に萎縮性皮疹を認めたが, 外陰には認めなかった。糖尿病を合併しており, 経口糖尿病薬とテストステロン軟膏, ステロイド軟膏外用で若干の改善をみた。症例2は48歳, 女性で両手背, 手指背に白色萎縮性局面を認めた。症例3は22歳, 女性で項部, 頸部に白色萎縮性硬化局面を認めたが外陰には認めなかった。抗核抗体40倍陽性。IgE高値でアレルギー性鼻炎の合併あり。初診の8カ月後頃から胸背部にもLSAと考えられる皮疹が新生してきている。LSAと限局性強皮症との異同を示唆する報告はあるが, 両者ともなお病因は不明であり, その解明は今後の課題である。
  • 名村 章子, 細川 佳代, 細川 宏, 西嶋 攝子, 朝田 康夫
    1992 年 34 巻 3 号 p. 306-314
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    慢性膿皮症およびその類症12例についてHLA検査, 免疫・細菌・内分泌学的諸検査を行った.全例に行ったHLA (A, B, C, DR, 一部DQ) 検査では, 本症に関連する特定のHLA typeは検出されず, 4例で検査した白血球機能検査でも異常は認められなかった.内分泌機能検査では, andmgenの主構成成分であるdehydroepiandrosteroneの低下が4例中3例に認められた.
    今回の結果からは, 本症は特定のHLA typeに関連せず, 白血球機能にも異常がないことが示唆された.しかし, 内分泌機能異常の存在が推測された.
  • 東 禹彦
    1992 年 34 巻 3 号 p. 315-319
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    71歳, 男性の右中指爪甲に破壊を伴って生じてきた, 外傷に続発したと思われる粘液嚢腫の1例を報告した。
    右中指爪甲の爪甲下血腫と基部からの爪甲の脱落を訴えて受診した。その11カ月後には, その部に一致して爪上皮下に腫瘍を形成してきた。腫瘍は後爪廊部腹側表皮と爪母表皮の移行部付近の真皮中に生じたもので, そのために爪甲表面の破壊を伴ったものと考えた。組織学的には, 粘液嚢腫であった。粘液嚢腫の原因として機械的刺激説や外傷説があるが, 自験例は臨床的に爪甲基部の外傷に続発したと思われるので, 外傷説を裏付ける好例である。
  • 岡崎 正, 田村 佳信, 太田 純子, 川津 智是
    1992 年 34 巻 3 号 p. 320-322
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    50歳男性の両側足底穹窿部に生じた多発性ボーエン病を報告した。25年前同部に水疱を伴う強い日焼けの既往があり, ここに歩行などによる長期の機械的刺激や下垂性の血流欝滞などの外因が加わって, ボーエン病が生じたと推測した。
  • 伏田 宏代, 中川 浩一, 林 庸一郎, 新藤 季佐, 小林 裕美, 濱田 稔夫, 川添 義行, 曽和 融生, 梅山 馨
    1992 年 34 巻 3 号 p. 323-327
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    症例1: 57歳, 女性。症例2: 47歳, 女性。ともに左側乳癌のため, 定型的乳房切断術及び放射線治療が施行されたが, 症例1は約10カ月後より手術瘢痕部付近から左上腕にかけて, 発汗過多, 掻痒を伴う浮腫性紅斑が出現し, 症例2は同じく約1年後より手術瘢痕部を中心とした左胸部に掻痒を伴う浸潤性の紅斑性局面が出現した。生検標本では, ともに真皮の脈管内に異形性を伴った腫瘍細胞の浸潤がみられ, 症例1に関しては, その浸潤細胞が電顕的に腺上皮細胞由来であることが示唆された。また, 症例2に関してはいわゆる丹毒様を呈しており, 転移性皮膚癌の一型とされている丹毒様癌に相当するものであると判断した。組織学的にはともに腫瘍細胞の管腔内塞栓像を認め, 炎症型の転移形式をとった乳癌の皮膚転移例と診断した。
  • 猿喰 浩子, 伊藤 裕子, 尾花 俊作, 川津 友子, 寿 忠秀
    1992 年 34 巻 3 号 p. 328-332
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    80歳, 女性。初診の約4カ月前, 頭頂部を打撲後, 皮疹出現。初診時, 前頭部から側頭部にかけ暗紫色結節, 潰瘍, 持続的な出血と悪臭を伴う淡紫紅色の局面を認めた。生検にて腫瘍細胞は管腔様構造を形成し, その一部に第VIII因子関連抗原陽性の所見をえた。骨膜上まで外科的切除し頭蓋骨外板を削り分層植皮術を施行。組織学的に骨膜, 骨への浸潤は認めなかった。術後2週目左右気胸を生じ脱気療法と胸膜癒着術にて気胸は改善したが, 術後約1カ月後CTにて肺転移巣を確認。5カ月後頭部の再発巣と左耳前部の転移巣をYAGレーザーにて焼灼。術後10カ月, 急激な呼吸困難と血圧低下をきたし死亡した。局所再発は認めなかった。
  • 為政 大幾, 堀尾 武, 朝田 康夫
    1992 年 34 巻 3 号 p. 333-340
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    59歳, 男性。感冒様症状に続いて, 有痛性紅斑が全身に生じ, 発熱, 粘膜症状もみられた。Sweet症候群としてのヨードカリ, ステロイド, コルヒチンによる治療に抵抗した。初診時の病理組織像で, 真皮から皮下に核片を伴うリンパ球と好中球の密な浸潤を認めたが, 一部に異型リンパ球もみられ, これは経過と共に増加した。リンパ節生検にて悪性リンパ腫と診断し, 肺浸潤も認めたために化学療法を行ったが呼吸不全にて死亡した。初期の皮疹は悪性リンパ腫の特異疹であったが, 病理組織像, 臨床像共にSweet症候群の特徴もみられ, Sweet症候群様の症状で発症した特異な悪性リンパ腫の1例と考え, Sweet症候群の発症機序に関する若干の考察も加えて報告した。
  • 須貝 哲郎
    1992 年 34 巻 3 号 p. 341-354
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    笹岡薬品K.K.ベビー用香粧品製剤8種およびその成分8種の計16試料について, 乱切20分間パッチテスト, 乱切48時間パッチテストおよび光パッチテストを正常成人志願者男女各15名, 計30名に施行し, さらに2週間後に同じ対象と試料による診断パッチテストを行い, 接触感作性も検討した. ベビー全身シャンプーチャイルド全身シャンプーチャイルドバブルバスおよびチャイルドハンドソープは10%水溶液を試料とし, ベビースキンローション, スキンミルク, スキンオイルおよび薬用ベビースキンクリームはasisを用いた. 接触蕁麻疹指数は全製剤3.3以下の安全品だったが, 乱切予知パッチテストではチャイルド全身シャンプーが皮膚刺激指数18.3の要改良品, チャイルドバブルバスが8.3, ベビー全身シャンプーが6.7の許容品, その他は3.3以下の安全品と判定した. なお, 診断パッ チテストではアレルギー反応も光アレルギー反応も認めず, チャイルド全身シャンプー以外の製剤を低刺激性低アレルギー性製剤と判定した.
  • 須貝 哲郎
    1992 年 34 巻 3 号 p. 355-360
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    局所麻酔剤リドカインを10%, 30%および60%含有するテープ剤の皮膚安全性を同じテープの基剤のみを対照として, 健康成人志願者男女各15名, 計30名および皮膚疾患患者5例における予知パッチテストで検討した. 貼付時間は2時間および4時間である. 皮膚刺激指数は2時間貼付で基剤, 10%, 30%および60%の順にそれぞれ22.9, 10.0, 8.6および14.3, 4時間貼付では同じ順に5.7, 5.7, 14.3, 24.3で, 何れも30.0以下で成人正常皮膚には安全と判定した.
  • 須貝 哲郎
    1992 年 34 巻 3 号 p. 361-367
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    整形外科用消炎鎮痛貼付剤として新しく開発されたフェルビナク貼付剤の皮膚安全性を検討するため, 市販同種貼付剤2種 (ケトプロフェンおよびフルルビプロフェン) を対照とし, フェルビナク0%, 0.5%, 1.0%および1.5%を含有する貼付剤4種, 計6種で予知パッチテストおよび光パッチテストを施行した. まず, 正常志願者20名 (男女各10名) を対象としてその安全性を確認し, ついで接触皮膚炎患者15例で実施した. 光蕁麻疹指数および光毒指数はともに, 1.4以下で全試料に光過敏性はなく, 皮膚刺激指数はフェルビナク貼付剤基剤, 0.5%フェルビナク貼付剤およびフルルビプロフェン貼付剤が0.0, 1.5%フェルビナク貼付剤が1.4, ケトプロフェン貼付剤が2.9および1.0%フェルビナク貼付剤が4.3で何れも安全品と判定した.
  • 須貝 哲郎, 庄司 昭伸, 流田 妙子
    1992 年 34 巻 3 号 p. 368-386
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    アトピー性皮膚炎患者74例において, 血清EP値を測定, うち37例において, ケトチフェン投与後ないし中止後にも, ECPを測定しえた. 後者では, 同時に末梢血中好酸球数およびEG1好酸球比も測定した. ケトチフエン与による改善効果は著明改善10例 (25.6%), 中等度改善14例 (35.9%), 軽度改善13例 (333%) および不変または悪化2例 (5.1%) で, 中等度改善以上の改善率は61.5% (24/39) であった.ECP値はAD重症群および中等症群において軽症群より有意に高く, また, ケトチフェン投与による治療効果による変化では, 著効および有効合併群において, 投与前よりECP値が有意に低下していることが見い出された (α=0.05). 末梢血中の好酸球数は重症群のみ他の群より有意に多かったが, ケトチフェン投与による有意の変動は見出しえず, 重症群で低下傾向がみられただけである. 末梢血中EG2好酸球比についての検討はすべて有意差を認めえなかった.
  • 治療前後における血中ECP値の比較
    長島 弘明, 馬場 貴子, 三橋 善比古, 橋本 功
    1992 年 34 巻 3 号 p. 387-394
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    アトピー性皮膚炎患者30例を対象として, ザジテン® (ketotifen) の治療効果と安全性を検討したところ, 著明改善と中等度改善を合わせたものは20例 (66.7%) で, 副作用は3例 (10%) に眠気が見られたのみでった. 改善度と安全性から判定した有用度は, 極めて有用と有用を合わせたものが24例で, 80%の高率であった. また, 治療前後における末梢血好酸球, 血清IgE値及び血清ECP (eosinophil cationic protein) 値について観察したところ, 全症例の平均では3者ともに有意な変動は認められなかった. そこで, アトピー性疾患の「合併及び既往歴」と「家族歴」の有無により4群に分類して検討したところ, アトピー性疾患の合併及び既往, 家族歴ともにないpure atopic dermatitiS群で血清ECP値の有意の減少を認めた.
  • 単独外用とTerfenadine内服併用による有用性の比較
    岡田 奈津子, 橋本 公二, 佐藤 健二, 山村 弟一, 吉川 邦彦
    1992 年 34 巻 3 号 p. 402-408
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    Betamethasone 17, 21-dipropionate (リンデロンDP: RDDP) 軟膏およびクリームの湿疹・皮膚炎群に対する有効性を, 特に早期の各皮膚所見の改善程度に注目して検討した。34例にはRDDPとTerfenadine (トリルダン: TRD) を併用し, 29例にはRDDPを単独投与した。その結果, 掻痒はRDDP+TRD併用群では早期から高い改善率を示したが, 1週間後, 2週間後にはRDDP単独外用群との間に差を認めなくなった。紅斑, 丘疹, 鱗屑, 苔癬化, 掻破痕はRDDP+TRD併用群とRDDP単独外用群で同様の改善傾向を示した。最終全般改善度から算定した改善率はRDDP+TRDで97.0%, RDDP単独外用群では96.5%と極めて高値であった。
  • 1992 年 34 巻 3 号 p. e1
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
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