男性結核患者12例を対象に, 抗結核剤服用前後の血中luteinizing hormone (LH), estrone (E
1), estradiol (E
2), total testosterone (T), free testosterone (FT), dihydrotestosterone (DHT), dehydroepiandrosterone sulfate (DHEA-S) の7種類のホルモンをRIAにて測定し, 座瘡様発疹の病因との関連について検討した。血中LH, E
1, FT, DHT, DHEA-Sに有意ある変動を認めなかったが, Tの有意の上昇とE
2の有意の低下を認めた。この結果よりチトクロームP-450依存性である肝の代謝酵素活性の阻害と皮膚アロマターゼ活性の低下が推測され, また血中性ホルモンの変動が座瘡様発疹発症の基盤の1つになっている可能性があると考えられた。
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