23歳, 男性. 2歳頃より近医にてアトピー性皮膚炎と診断され, 3歳頃よりベタメタゾン, 1-2 T/日の内服開始. 中止により皮疹再燃するため, 平成3年8月当科初診時まで約20年間投与を受けた. 初診時現症として, 顔面の紅潮, 毛細血管拡張, 毛嚢一致性丘疹, 躯幹では, 肥満傾向, 多毛を, 腋窩では, 皮膚線条, 出血斑を認めた. 検査成績では, IgEの高値, cortisolの低下を認めた. 空腹時血糖, 血清Caは正常であった. 腰椎側面X-pでは, 明らかな骨粗鬆症は, 指摘されなかったが, 近年骨粗鬆症の診断に重要とされている骨塩量の測定を, Dnal Energy X-Ray Absorptiometryにて行ったところ, 同年齢正常値と比べ, 78%と明らかに低下していた.
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