皮膚
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42 巻, 5 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 須磨 升美, 福野 誠, 田村 佳信, 高安 聡, 山内 道子, 玉井 正光
    2000 年 42 巻 5 号 p. 479-480
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 喜瀬 美香, 庄司 昭伸, 井上 明子, 大浦 博明
    2000 年 42 巻 5 号 p. 481-484
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    29歳男性, 建築工。十分乾いていないコンクリートの上に, 5時間程度, 両膝をついて作業をしていた。作業終了4時間後, ズボンを脱ぐと, コンクリートに接触していた部位に一致して両膝部の皮膚が黒くなっていた。その後, 徐々に膝関節の可動が困難となったため, 受傷後17日目に来院した初診時, 中央に黒色壊死部があることから, 生セメント中に含まれるアルカリによるIII度の化学的熱傷と診断した。黒色壊死部のデブリートメント, 0.003%アルプロスタジル含有軟膏の処置により膝関節の運動障害を残さず治癒した。過去36例のcement burnのうち, 両膝をついて生じた症例は15例 (42%) あった。
  • 宮川 史, 杉浦 久嗣, 藤井 紀和, 青木 良憲, 廣田 雄介, 段野 貴一郎, 上原 正巳
    2000 年 42 巻 5 号 p. 485-489
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    X線透視により生じた慢性放射線皮膚炎の2症例を報告した。2症例とも経皮的冠動脈形成術 (PTCA) および冠動脈造影を繰り返し受けていた。症例1はPTCAを3回受け, 透視時間の合計は130分, 症例2はPTCAを6回受け, 透視時間ははっきりしなかった。臨床的には背部の放射線照射部位に一致して紅斑萎縮, 毛細血管拡張, 色素沈着・脱失, 硬化等の多形皮膚萎縮およびその中央部に潰瘍がみられた。組織学的には表皮の菲薄化, 真皮の線維化, 毛細血管の拡張などの所見が認められた。種々の外用剤による保存的治療は奏功せず, 慢性放射線皮膚炎部の切除および分層植皮を施行した。
  • 土井 久生, 池田 美紀子, 小西 礼子, 酒谷 省子, 草壁 秀成, 清金 公裕
    2000 年 42 巻 5 号 p. 490-494
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    69歳, 男性の顔面にbasal cell carcinomaとperifollicular fibromaが隣接して存在した1例を報告した。約35年前より右鼻翼部に小結節が存在。さらにその内側に約2年前より灰褐色斑が出現し徐々に増大。小結節を全切除し, 灰褐色斑の皮膚生検術を施行した。小結節の病理組織学的所見は, 真皮内で毛包周囲に同心円状に層状配列を示す膠原線維の増殖を伴う病巣を多数認めた。臨床, 病理組織学的所見よりperifollicular fibromaと診断した。灰褐色斑の病理組織学的所見は, 一部表皮と連続し, 真皮内に好塩基性の充実性腫瘍胞巣が散在していた。腫瘍細胞は基底細胞様細胞からなり, 胞巣の周縁部細胞巣は柵状配列を示した。臨床, 病理組織学的所見よりbasal cell carcinomaと診断した。
  • 藤尾 由子, 上田 清隆, 山田 徹太郎
    2000 年 42 巻 5 号 p. 495-497
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    15歳, 男性。左側頭部の1.6×1.2cmの血痂の付着したドーム状の暗赤色結節を主訴として受診した。病変は生下時より紅色局面として存在し, 受診の約1年前より次第に隆起し出血するようになった。病理組織学的に角層と表皮の肥厚, 表皮突起の延長, 乳頭腫症と真皮乳頭層の血管拡張さらに真皮深層から皮下組織にかけて血管腫を認めた。以上より自験例をverrucous hemangiomaと診断した。本疾患の好発部位は下肢で頭皮に生じた症例は本邦では他に認められなかった。
  • 東 禹彦, 久米 昭廣, 谷口 龍生, 箕田(宮本) 朋子, 荻原 俊治, 樋上 恭子
    2000 年 42 巻 5 号 p. 498-502
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    難治性の足底疣贅4例と小児の足底疣贅1例に10%の尿素軟膏の単純塗布による治療を行なった。受診時, 疼痛のために歩行も困難であった3症例では, 尿素軟膏外用後まもなく疼痛も消失した治療期間は2ヵ月から7ヵ月間で全例治癒した。外用中疣贅は徐々に縮小し, 最終的に消失した。作用機序は不明であるが, HPVに対して直接作用している可能性がある。10%尿素軟膏の外用は副作用もなく, 疼痛もない治療であるので, 難治の足底疣贅に対して試みるべき治療法と言えよう。
  • 長濱 通子, 船坂 陽子, 市橋 正光
    2000 年 42 巻 5 号 p. 503-508
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    欧米ではFitzpatrickのスキンタイプIないしII型に適した治療法として種々の皮膚疾患に対し, ケミカルピーリング (Chemical Peeling: CP) が盛んに行われてきた。近年, アルファハイドロキシ酸 (AHA), 特にグリコール酸 (GA) を用いた表層型CPが頻用され, 一般の化粧品にもその有効成分の-つとしてAHAを含む商品が多数販売されている。通常白人を対象としたGAによるピーリングは50%, 70%の高濃度で使用されているが, 欧米人と異なる皮膚色をもつ東洋人にとっては, 従来通りの高濃度よりも, 低濃度 (10%, 20%, 35%) によるCPの方が, 副作用も少なく十分な効果があげられ, 有効であることを我々は報告してきた。今回, 座瘡, 老人性色素斑, 小じわを対象とし, 低濃度CPの症例数を増やし, その有用性を確認したので報告する。
  • 早川 律子, 蜷川 よしみ
    2000 年 42 巻 5 号 p. 509-513
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    細菌性皮膚感染症治療薬ナジフロキサシン (OPC-7251) 軟膏の皮膚安全性を検討するために, 健常成人ボランティア30名を対象に48時間閉鎖貼布試験, 光貼布試験を施行した。本邦基準にしたがった判定を評点化した皮膚刺激指数は1%ナジフロキサシン軟膏は10.0, 1%ナジフロキサシン軟膏経時品は11.7, 軟膏基剤は10.0, 軟膏基剤経時品は10.0, 白色ワセリンは6.7であった。また, 光過敏反応を呈した例は認めなかった。以上の結果よりナジフロキサシン (OPC-7251) 軟膏は臨床応用可能な製剤と結論した。
  • 河合 修三, 堀尾 武, 鈴木 健司, 井関 宏美, 近藤 雅子, 西嶋 攝子, 宗 弘, 近藤 摂子, 河村 甚郎, 稲川 喜一, 森口 ...
    2000 年 42 巻 5 号 p. 514-527
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    30例の各種皮膚潰瘍患者 (褥瘡, 熱傷潰瘍, 下腿潰瘍, 術後潰瘍など) にSK-P-9701 (デキストラノマーペースト) を使用して, その有効性, 安全性, 有用性と使用機能性を検討した。最終全般改善度は「著明改善」: 13例 (54.2%), 「改善」: 8例 (33.3%) であり, 有効率は87.5%であった。安全性では「安全性に問題なし」が22例であり, 安全率は88.0%であった。なお, 不具合は2例 (8.0%) に局所の疼痛が認められた。これらの結果から勘案しての有用性は, 「極めて有用」: 9例 (42.9%), 「有用」: 8例 (38.1%) であり, 有用率は81.0%(17/21) であった。また, 患部への付着性を改良したペースト剤の使用機能性では, 良好の割合が93.3%(28/30) であった。
    以上の結果より, SK-P-9701は皮膚潰瘍治療材料として有用かつ安全な医療用具であると結論した。
  • 2000 年 42 巻 5 号 p. 548
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/11/30
    ジャーナル フリー
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