バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
35 巻, 1 号
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解説
  • 澤田 辰徳
    2011 年35 巻1 号 p. 2
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
  • 岡村 仁
    2011 年35 巻1 号 p. 3-8
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    近年,自殺者の増加などを背景に,うつ病への関心が高まっている.しかし,うつ病という言葉は周知されてきているものの,その診断や病態についてはあまり知られていないのが現状である.このため,依然としてうつ病が適切に評価されていなかったり,十分に治療導入されていないケースも多くみられる.本稿ではうつ病の理解を助けるために,まずうつ病の診断基準について説明を行った.次いでうつ病の発症メカニズムに関して,「脆弱性-ストレスモデル」を基本に,状況要因あるいは心理・社会的要因と脳の神経科学的変化について,これまでの報告を中心に概説した.最後に,最近注目されてきているうつ病の脳機能画像研究や脳血流研究を取り上げた.
  • 新宮 尚人
    2011 年35 巻1 号 p. 9-14
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    うつ病の治療は,適切な薬物療法と十分な休息を取ることで枯渇したエネルギーを徐々に回復させることが中心となる. リハビリテーションは薬物療法と相補し,趣味や楽しみの回復,うつ病患者に特有の認知や感情的反応などの振り返りと修正,本人をとりまく環境の調整をしながら,もとの生活への復帰や新たな生活環境への適応を促し,再燃・再発を防ぐことを目指す.本稿では,リハビリテーション実践の際に共通理解とする国際生活機能分類(ICF) を踏まえて,作業療法,心理教育,認知行動療法などのリハビリテーションの特徴について述べる.後半では,産業メンタルヘルスにおけるリハビリテーション,近年,若年に多いといわれる新型うつ病にも触れる.
  • 山本 大誠
    2011 年35 巻1 号 p. 15-20
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    ストレスに対する生体の反応は,ストレスの種類や期間など種々の要因によって身体および精神面への影響として現れ る.ストレスによる身体症状および精神症状に対する予防的および治療的手段として,身体運動を通したストレッサーの対処をどのように行っていけばよいのか,そのための理論と方法および可能性について提示した.生きていることは,自己の生物学的および環境の変化を常に伴い,それら種々の変化に対して適応を繰り返すことである.身体資源を十分に活用することは,身体の質の高い動きを引き出すことによるストレッサーの適切な対処であり,生活の質を向上させるための方法であると考える.
  • 三輪 洋靖, 笹原 信一朗
    2011 年35 巻1 号 p. 21-27
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    近年,メンタルヘルスの低下,特にうつ病患者の増加が社会問題となっている.そこで,本稿では,うつ病の代表的な症状の一つである睡眠障害に着目し,健常者およびうつ病患者の睡眠状態の比較を目的とした.そして,加速度計を用いて睡眠中の寝返りを検出し,寝返りの頻度より睡眠深度を2 段階に分類した.さらに,睡眠状態を比較する指標として,睡眠の質得点(SQS),短時間睡眠の質得点(S-SQS),標準SQS 変動率の3 つの指標を提案した.最後に,健常者およびうつ病患者に対して,提案指標の長期連続計測実験を行った結果,両者間に有意な差が確認され,継続的なうつ状態が,睡眠深度を浅くし,睡眠の質得点や標準SQS 変動率の低下をもたらしたことが示唆された.
研究
  • 秋山 啓子, 中島 求, 三好 扶, 中澤 公孝, 赤居 正美
    2011 年35 巻1 号 p. 28-36
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    本研究では,著者らが先行研究においてシミュレーションにより提案した,筋力強化のための力学的に最適な歩行フォームを被験者実験により検証することを目的とした.そのために,まず5 名の被験者に最適フォームを含め,先行研究において解析した各種フォームで水中歩行をさせ,下肢の筋電図,関節角および床反力を測定した.動作解析により,被験者が先行研究の解析と同様のフォームを行っていたことが確認された.また通常のフォームと各種フォームの床反力の違いは小さく,床反力による身体負荷はほとんど変化しないことがわかった.最後に,最適フォームの筋電図が最大となったことから,最適フォームの筋力強化への効果が確認された.
  • 島 圭介, 田村 康裕, 辻 敏夫, 神鳥 明彦, 横江 勝, 佐古田 三郎
    2011 年35 巻1 号 p. 37-44
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    本論文では,指タップ運動中に発生する指間力を計測することを目的として,指腹剛性モデルに基づく新しい指タップ 力推定法を提案する.提案法は,あらかじめ指腹部に発生する力と指腹部の変形量の特性をモデル化することにより,指タップ運動中の指接触面に力センサを取り付けることなく,指腹部に生じる変形量のみを用いて指間力を推定可能とする.  実験では,まず指腹部に発生する力と指腹部の変形量を力センサと磁気センサを用いて計測し,それらの関係をモデル化した.その後,指タップ運動中に発生する力を指腹剛性モデルを用いて推定した結果,力と積分筋電位の相関係数が0.74 ± 0.14と高い相関を示したことから,提案法の有効性を確認した.また,健常者とパーキンソン病患者の指タップ運動中の力を推定・比較した結果,両者に有意な差が認められ,指タップ力が運動機能評価の新たな指標として利用できる可能性を明らかにした.
  • 三宅 宏和, 上坂 恭平, 三浦 篤義, 今戸 啓二
    2011 年35 巻1 号 p. 45-51
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    自在継手を応用した取り扱いの容易な股関節用ゴニオメータを開発した.開発したゴニオメ-タは2 個の角度計と,ひずみゲ-ジを利用した変位計を組み合わせることで,高精度な位置決めを必要としない.最小二乗法を利用して機構学的に股関節中心位置を推定する方法を考案し,歩行に伴う骨頭の滑り線軌跡を算出した.その結果,滑り線軌跡は個人的な歩き方を反映した固有なパタ-ンになることが分かった.
  • 酒井 利奈, 高橋 亮子, 高平 尚伸, 内山 勝文, 山本 豪明, 福島 健介, 森谷 光俊, 内田 健太郎, 高相 晶士, 糸満 盛憲, ...
    2011 年35 巻1 号 p. 52-57
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    セメントレスステムの固定において,強く打釘することで十分な固定力を得られるが,ときに術中骨折を惹起させるた め,最適な打ち込み力を判断するのは難しい.微小骨折はX 線写真や肉眼で確認することが難しく,術中骨折の発生に関する報告も少ない.術中骨折の原因の一つとして,プレスフィットの際の固定性の獲得に関する明確な判断基準がなく,術者の経験や感覚に依存していることが挙げられる.術中骨折は,術後における荷重開始時期の遅延や日常生活動作獲得の遅延を来す恐れがあるため,その発生を防ぐ対策は極めて重要である.  そこで本研究においては打釘の際に発生する打ち込み力を推定することを目的とし,セメントレス固定の手術を模擬した実験を行い,実験より得られた打ち込み力を条件として有限要素解析を行った.解析により大腿骨内部に発生する応力値を推定し,推定された応力値の妥当性を検討するために,実験結果と解析結果から打ち込み量を読み取った.  測定によりステムの打釘に必要な打ち込み力は,9.25kN を越える大きなものであることが明らかになった.解析の結果,大腿骨に発生するミーゼス相当応力は,近位のステム直下において最大値を示し,打釘1 回目で31 MPa,打釘2 回目で68MPa となった.ステムは2 回目までの打釘で十分な変位に達するため,2 回目以降は微調整レベルにするべきである.
ショートペーパー
  • 山田 敦志, 村木 里志, 古達 浩史, 濱中 伸介, 平田 靖幸
    2011 年35 巻1 号 p. 58-61
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    The purpose of this study is to investigate the characteristics of sprint motion in children through the comparison of sprinting movements between fast and slow groups, which were classified among 20 children based on their sprint time.The fast group showed high values in stride length and step frequency that determined the sprint speed.For the movements to raise step frequency of the fast group, it was suggested that the small changes in angles of the hip and knee joint shortened the time of a support phase.For the movement to raise stride length,the fast group showed the knee joint extension at foot contact and the enhancement of the hip joint angular velocity at take off (that be called large strides sprint).On the other hand, this study showed that the sprint motions of the fast group did not always correspond to the characteristics of the adult sprinters.
  • ~ Reebok TAIKAN® を使用して~
    菅野 洋平, 柿崎 藤泰
    2011 年35 巻1 号 p. 62-65
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    Recently, the underwear that corrects the figure and posture by regularly adding belt type pressure is sold. The conditioning product for the posture stabilization of the belt type that causes the effect for the whole body that is called the Posture-Stability-Sytem belt is sold in inter-reha co., Ltd. Reebok made new functionality wear based on the Posture-Stability-system belt. Gait Analysis when this product was worn was executed. After that the pelvis inclining forward is generated. And the trunk extension was generated
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