バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
39 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
解説
  • 大西 謙吾
    原稿種別: 解説
    2015 年39 巻2 号 p. 62
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
  • 三宅 仁, 近井 学
    原稿種別: 解説
    2015 年39 巻2 号 p. 63-68
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    我々が試みている「すべての触覚」再現のための呈示装置はタッチブレンドという100 年前の発想に基づいており,そ れを現代に再現するに至ったさまざまな研究の歴史および現状を紹介し,解説する.実際のところ,まだまだ「すべて」とはいかないが,本装置のコンセプトはいずれ「すべての触覚」再現につながり,ちょうどカメラとディスプレイ,マイクロフォンとスピーカのような新たな人類の普遍的な道具となり,触覚の長期記憶,時空間を越えた触覚の共有などにも応用されるものと期待される.
  • 金谷 翔子, 横澤 一彦
    2015 年39 巻2 号 p. 69-74
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    自分の身体やその一部が自分のものであるという感覚のことを,身体所有感覚と呼ぶ.この感覚がどのようにして生じ るのかを調べることは非常に困難と考えられていたが,近年,ラバーハンド錯覚と呼ばれる現象の発見により,手の所有感覚の生起機序について多くの知見が得られた.この錯覚は,視覚的に隠された自分の手と,目の前に置かれたゴム製の手が同時に繰り返し触られることにより,次第にゴム製の手が自分の手であるかのような感覚が生じるというものであり,視覚情報と触覚情報の一貫性によって手の所有感覚が変容することを示唆している.本稿では,このようなラバーハンド錯覚に関する研究の最近の進展を紹介する.一つは手の所有感覚の生起条件について,もう一つは錯覚による身体所有感覚の変容が手の感覚情報処理に及ぼす影響について,検討したものである.最後に,ラバーハンド錯覚を通じて,手の身体所有感覚がある種の統合的認知に基づいて形成されることの意味について議論を行う.
  • 安藤 英由樹
    2015 年39 巻2 号 p. 75-80
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    インタフェース研究にとって,錯覚を利用することは効率的な提示手法確立や,物理的には実現不可能な事象までも提 示を可能にするなどの効果が期待できる.本稿ではよく知られている手に関する錯覚現象と,それを用いて我々が提案するイ ンタフェースの例を挙げ,概要について解説する.
  • 関 和彦
    2015 年39 巻2 号 p. 81-86
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    本稿では中枢神経系による手の感覚受容や運動制御のメカニズムについて,著者らの研究成果を紹介しながら解説する.実験はヒトと手の筋骨格構造が近似しているマカクサルを用い,サルに把握や手首運動を訓練した後,神経生理学的な手法で大脳皮質や脊髄の神経細胞の活動を直接記録する方法を用いて行った.その結果,脊髄にある介在神経が把握運動時に使われる指の組み合わせで用いられる筋をまとめて興奮させている事が分かった.また,運動時の末梢感覚は単に受動的な信号でなく,大脳皮質などからの運動指令によって積極的に調節されており,それが感覚情報処理の初期段階でシナプス前抑制を用いて行われている事が分かった.
  • 田中 悟志
    2015 年39 巻2 号 p. 87-92
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    経頭蓋直流電気刺激法(transcranial Direct Current Stimulation:tDCS)は,頭蓋の外に置いた電極から直流電流を与え,電極直下の脳活動を修飾する手法である.従来から使用されている経頭蓋磁気刺激法(Transcranial Magnetic Stimulation:TMS)に比べ,装置が小型で扱いやすく,また重篤な副作用の報告がないことから神経・精神疾患,脳血管障害に伴う機能障害に対する新たな電気生理学的治療法として脚光を浴びている.本稿では,tDCS による手の感覚機能の向上とその臨床応用に関して,触覚,痛覚,痒みを具体例として最新の研究についてまとめた.運動機能を対象とした研究と異なり,手の感覚を対象としたtDCS 研究は報告の数もまだ少なく,萌芽的段階にある.しかし,臨床疾患を対象とした研究では,触覚弁別能力の向上や痛覚抑制などが報告されている.今後研究成果を積み上げることで,tDCS による手の感覚の制御が可能になり,手の感覚障害を改善するための新たな機能的治療法として応用できる可能性がある.
  • 住谷 昌彦
    2015 年39 巻2 号 p. 93-100
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    四肢切断後に現れる幻肢痛をはじめとする神経障害性疼痛の発症には末梢神経系と脊髄での神経系の異常興奮とその可塑性に加え,大脳を中心とした中枢神経系の可塑性が関与していることが最近の脳機能画像研究から確立しつつある.幻肢の随意運動の中枢神経系における制御機構をもとに,我々が行っている鏡を用いて幻肢の随意運動を獲得させることによる臨床治療(鏡療法)についてその有効性と限界,そして今後の幻肢痛および神経障害性疼痛に対する新規神経リハビリテーション治療の可能性について概説する.
研究
  • 竹内 弥彦, 下村 義弘
    2015 年39 巻2 号 p. 101-107
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    本研究では転倒防止に重要なステッピング反応に着目し,身体重心動揺と下肢関節モーメント,それらの関係性から後方へのステップ着地時に不安定性を呈する高齢者の特性を明らかにすることを目的とした.対象は健常高齢者19 名とし,外乱負荷時の反応からsingle step 群とmulti step 群に選別した.動作解析装置と床反力計を用いて,ステップ着地時における身体重心動揺と関節モーメントを計測し両群間で比較した.結果,multi step 群では着地時に発揮する足関節底屈・外がえしモーメントが有意に低値を示し,左右方向への身体重心動揺は高値を示した.ステップ着地時に不安定性を認める高齢者の特性として,着地時での左右方向への身体重心動揺を制御する能力が低下しており,その要因の一つとして足関節の底屈モーメントを適切に発揮できていないことが明らかとなった.
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