バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
46 巻, 4 号
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解説
  • 市村 大輔
    2022 年 46 巻 4 号 p. 200
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/01
    ジャーナル フリー
  • 戸田 晴貴
    2022 年 46 巻 4 号 p. 201-206
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/01
    ジャーナル フリー
    変形性膝関節症患者の歩行の特徴に,膝関節屈曲運動が減少するStiff-knee gaitがある.立脚初期の膝関節屈曲運動には,運動機能として大腿四頭筋の筋活動が重要である.それに加えて,感覚機能として自分の膝をどのように感じているかという自己身体知覚が関連している.遊脚期の膝関節屈曲運動は,つま先クリアランスを確保する上で重要である.この運動が減少すると,日常生活における歩行に困難さを感じている確率が高くなる.Stiff-knee gait に対して,振動刺激や人工筋肉を使用したウエアラブルな介入により即時的に改善させることができる可能性がある.
  • 稲井 卓真, 高林 知也
    2022 年 46 巻 4 号 p. 207-212
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/01
    ジャーナル フリー
    変形性股関節症は,高齢女性で発症率が高い代表的な整形外科疾患である.本解説では,変形性股関節症患者の代表的な歩行特徴,変形性股関節症の進行のリスクファクターに関する知見,股関節累積負荷(股関節内・外転モーメントインパルス)を減少させるための歩容・歩行様式,将来のビジョンについて紹介する.
  • 久野 元気
    2022 年 46 巻 4 号 p. 213-220
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/01
    ジャーナル フリー
    Currently, lower limb loss is considered as a serious bodily impairment that can limit an individual’s functional mobility. The ability to negotiate slopes is an important factor for functional independence in daily activity after lower limb amputation. Slope walking is affected by loss of biological knee and ankle in transfemoral prosthesis users (TFPUs). A better understanding of gait biomechanics during slope walking is expected to aid in the development of design parameters for prosthetic devices and effective gait rehabilitation. This article describes the current knowledge with respect to the biomechanical research during slope walking in TFPUs.
  • 澤田 誠
    2022 年 46 巻 4 号 p. 221-227
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/01
    ジャーナル フリー
    PD 患者の歩行障害は,移動能力を低下させ,転倒の要因となる重要な症状である.歩行障害には,歩幅や腕の振りが 小さくなってしまう Hypokinetic gait,加速歩行やすくみ足等の特徴的な症状がある.これらの症状は,PD 患者がよく訴える 頻度の高い症状であるにも関わらず,症状の変動に伴い検出が難しいという問題点があり,メカニズム解明や治療法開発の障 壁となっている,今回は PD 患者の歩行障害の特徴・メカニズムに加え,私たちが臨床・研究において取り組んでいる検出方 法を解説する.
  • 北谷 亮輔
    2022 年 46 巻 4 号 p. 228-234
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/01
    ジャーナル フリー
    脳卒中後患者は多様な後遺症が生じることから,歩行速度の低下や非対称的な歩行,歩行中の下肢筋活動の変化など異 常歩行として多くの特徴が報告されている.その中でも下肢筋活動の変化は臨床的に直接評価することが難しく,研究領域に おいても定量的な報告が十分とは言い難い.特に,特徴的な筋活動パターンの 1 つとして報告されている筋の同時活動(同時 収縮)は,臨床的には中枢神経系の障害による異常筋活動として解釈されることが多いが,研究報告では姿勢の不安定性に対 する代償的な姿勢制御戦略としての作用が示唆されている.本稿では我々が行ってきた研究成果を中心に,脳卒中後患者にお ける歩行中の筋の同時活動が果たしている役割について解説する.
  • 木元 稔
    2022 年 46 巻 4 号 p. 235-240
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/01
    ジャーナル フリー
    脳性麻痺児の歩行は多様である.健常児の身体機能は発達に伴い成人のそれに近づいていくのが通常である.しかし, 脳性麻痺児では脳病変により身体機能が様々な程度に障害されるため,機能障害とその影響を受ける歩行が,発達の中で変化 する.それゆえ,脳性麻痺児の歩行を理解するためには,変化する機能障害や歩行異常,ならびにこれらに対する医療的介入 のタイミングも見据えて歩行を捉えることも必要である.本稿では,初学者でも脳性麻痺児の歩行の概要を捉えることができ るよう,脳性麻痺児の機能障害と発達との関係性,および機能障害と歩行との関係性について取り上げる.また,近年報告さ れている,脳性麻痺児でみられる多様な歩行の逸脱を数値化する方法についても紹介する.
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