社会技術研究論文集
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10 巻
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研究論文
  • 安藤 二香
    10 巻 (2013) p. 1-10
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    研究開発成果を社会問題の解決に結び付けることが求められる昨今,プログラム設計やマネジメントの具体的な改善が必要である.本論文では,科学・技術の需要側からのアプローチを基本方針としたJST社会技術研究開発センターの公募型研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」におけるプロジェクトへのマネジメント事例を分析した.その結果,需要側の適切なアクターが研究開発の早期の段階から参画し,供給側と協働するよう促す仕掛けやマネジメントが重要であることを確認した.また,研究開発の段階よってプロジェクトに求められる機能と,それを担うアクター・ネットワークの状況を観察・評価できるマネジメントが必要であると思われた.
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  • 加藤 省吾, 水流 聡子, 飯塚 悦功, 藤井 健人, 岡元 大輔, 下野 僚子
    10 巻 (2013) p. 11-23
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    製品自体や使用者の使い方の問題によって,様々な製品事故が発生している.安全・安心社会の実現のためには,製品事故の低減が不可欠である.事故防止には,使用者側,提供者側,事故対応側など,様々なプレーヤーのもとに散在しているトラブル情報や暗黙知を構造的に可視化し,再利用していくための社会技術が必要であるが,そのような方法論は確立していない.
    本研究では,製品安全に関わる関係者から製品安全知識を抽出し,製品安全設計と使用者への安全教育にフィードバックを行いながら,製品安全知識を社会技術化する方法論の全体像を提案する.また,具体的な製品として石油ストーブを取り上げ,提案する方法論の適用例を示す.
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  • 渋谷 樹
    10 巻 (2013) p. 24-33
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    2012年8月,消費者庁は「食品表示一元化検討会」報告書を公表した.当該検討会では,長らく食品表示を統一化出来なかった阻害要因についての考察は行われず,拙速に総論及び各論の議論に進んでいる.その結果,本検討会においては,一部,議論の迷走が散見された.そこで本論では,適切な制度設計に資するべく,以下の議論を行った.まず,当該阻害要因の特定を試みるとともに,現在,食品表示にかかる主要法律と目されているJAS法の趣旨を明らかにした.その上で,同法の機能を縮小することが問題解決に寄与すること,加えて,新たな制度設計においては,食品表示には「衛生」という価値観を基本に据えてすすめることが重要である旨を示した.
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  • 吉川 治彦, 林 浩次, 北村 公義, 野坂 俊樹
    10 巻 (2013) p. 34-41
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    化学物質の初期リスク評価において,化学物質の環境中における濃度分布について,俯瞰的・総合的に把握することは重要である.本研究は,地理情報システム(geographic information system:GIS)を用いて,特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律 (以下,「化管法」という.) の第一種指定化学物質に指定されている354物質 (施行令が改正され,現在は462物質) に関する化学物質排出移動量届出(Pollutant Release and Transfer Register:PRTR)に基づくデータについて,1kmメッシュで日本全国を可視化することを目的とした.本研究を大気Localモデルに適用し,大気濃度の推計を行った結果,10kmメッシュでは見出せなかった環境基準値を超える可能性のある地域を見出すことが可能となった.
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  • 藤波 努, 杉原 太郎, 三浦 元喜, 高塚 亮三
    10 巻 (2013) p. 42-53
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    近年,radio frequency identi?cation (RFID) など非接触でタグを認識するセンシング技術が普及してきている. センシング技術を家庭に導入して居住者の健康維持や安全確保に役立てるスマートホームも現実味を帯びてきた.超高齢化社会となった日本では高齢者の見守りへの適用が有望視されているが,長期的にデータを蓄積した場合,どのような利点があるかは明らかではない.我々はRFIDを使った位置情報記録装置をグループホームに敷設し,入居者5名の位置情報を30ヶ月に渡って収集した.データを分析したところ,夏に行動量が低下するといった季節的変動,および衰弱や転倒前の緩やかな行動量減衰を見いだした.これらの結果はデータ分析により高齢者の体調に適した環境を整えられる可能性を示唆している.
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  • 佐々木 邦明, 二五 啓司, 山本 理浩, 四辻 裕文
    10 巻 (2013) p. 54-64
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    本研究では,地方部中山間地の低密度居住地域における交通制約者の移動支援を行う目的で,地域在住者の自家用自動車への相乗り(ライドシェア)に着目する.特に極端に低密度で且つ需要も薄い居住地域にある公共交通空白地区へのライドシェアの実装を想定し,無償でのライドシェアが行われるシステムの実現可能性を検討した.長野県諏訪郡原村原山地区を対象とした調査の結果,潜在的な利用者・供給者のバランス,移動の目的地や時間帯の同一性を確認できたことから,お互いの信頼性を担保して適切なマッチングを行えば,システム導入適性は必ずしも低くないとの結論を得た.
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  • 藤武 麻衣, 佐野 可寸志, 土屋 哲, 三本 諒
    10 巻 (2013) p. 65-74
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    近年,持続可能な交通を目標にノーマイカーデーという短期的な交通行動転換施策が各地で行われている.本稿の目的は,新潟県長岡市におけるノーマイカーデー運動の調査結果をもとに,参加(交通手段転換)者の属性や参加に至る意識の因果構造を明らかにし,参加者を増やす方策を提案することである.まず参加者の特徴や期間中の交通行動を明らかにした.次に今後のノーマイカーデーの参加意識に対する意識要因モデルを,今後の参加意識を被説明変数として,過去の参加経験,環境保護意識,自動車の自粛意識,自動車利用の必要意識を説明変数として構築した.モデルのパラメータから,特に不参加者は過去の参加経験による影響が大きいとともに,自動車の必要性意識が強い妨げとなっていることを明らかにした.
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  • 伊藤 徳彦, 高野 伸栄
    10 巻 (2013) p. 75-85
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    本研究では,道路整備事業の建設工事に伴う経済効果のうち,工事関係者の事業地域での日常生活支出に着眼し,高規格幹線道路事業トンネル工事をケーススタディに経済波及効果を推計し,推計プロセスの開発を行った.その結果,工事関係者88名の域内日常生活支出は年額1,756万円,一人あたり20万円であり,ガソリン・一般食料品・生鮮食料品の購入と自動車整備が支出全体の約70%を占める傾向とわかった.経済波及効果は2,933万円で,同年度我が国の名目経済成長率が1.1%のなか,過疎化高齢化とマイナス経済成長の懸念の地域で,域内生産額16,846百万円の0.17%増分に相当するものと推計した.産業別では,製造業・農業・商業運輸・自動車整備業等に効果が及ぶとわかり,結果,推計プロセスを開発できた.
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  • 森田 哲夫, 木暮 美仁, 塚田 伸也, 橋本 隆, 杉田 浩
    10 巻 (2013) p. 86-95
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    わが国の山間地域では,過疎化・高齢化が急速に進行し,高齢化率50%を超える限界自治体が出現している.本研究の目的は,災害危険性に着目し,限界自治体において住民からみた生活質と居住意向を分析することである.限界自治体である群馬県南牧村を対象とした生活質評価アンケート調査を実施,分析した結果,生活質を構成する因子として利便性,安全性・危険性,コミュニティ,周辺環境,水・緑環境が抽出できた.また,因子分析の結果に基づき,村内の集落を類型化した.さらに,生活質と居住意向を分析した結果,生活質評価と居住意向の形成には,個人属性と集落特性が影響していることを明らかにした.
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  • 藤生 慎, 沼田 宗純, 大原 美保, 目黒 公郎
    10 巻 (2013) p. 96-105
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    本稿は東北地方太平洋沖地震で被災した住家に対して実施された建物被害認定調査の実施状況をアンケート調査を通じてまとめたものである.アンケート調査では,調査期間,実施体制,支援体制,トレーニング体制などを明らかにした.分析の結果,各自治体とも発災後1か月以内に調査を開始しているが,1ヶ月以降に調査方針の変更などがあり,現場に混乱が生じたことが明らかとなった.また,過去の地震災害で実施された建物被害認定調査で指摘されている問題が解決されることなく今回の調査でも生じていた.特に判定要員のトレーニングは,調査実施前に短時間で実施されており,調査結果に対する影響が少なからず生じている可能性が考えられることも明らかとなった.
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  • 竹中 一真, 木村 浩
    10 巻 (2013) p. 106-116
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は「失敗した対応にのみ着目して提案された災害初動対応の見直しは,初動対応全体を俯瞰して見ると,必ずしも適切な見直しとなっていないことがある」という仮説を検証し,それが起こりうる条件を明らかにすることである.そのために,東日本大震災における東海村を事例にとりあげ,初動対応に含まれる要素の整理,評価,および,成功または失敗を導いた要因の抽出を行った.その結果,初動対応における行動や判断の基準をマニュアル化するという見直しが,かえって現場の臨機応変な初動対応を阻害しうることが示唆された.このような場合には,マニュアル化する部分と現場の判断に任せる部分との区切りを明確に示すことが重要であると考えられる.
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  • 村上 裕一
    10 巻 (2013) p. 117-127
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    行政の組織や活動の「独立性」の問題は近年,政策決定の分離や新たな規制機関の制度設計等を巡って盛んに議論されている.その現状を踏まえて,本研究では,まず行政が独立であるべきとされる際に引き合いに出される理由・根拠・趣旨等を網羅的に列挙・整理することにより,行政の独立性が(1)政府他部局,(2)政治(党派性等),(3)活動の相手方からの独立性という意味合いで論じられていることを述べる.そして,行政の独立性を「(1)財政的資源,(2)法的権限,(3)人的資源・組織,(4)情報といった行政資源に関する他への『非依存性』」と捉える枠組みを提示する.それに則って我が国の行政の仕組みとその限界について論じた上で,行政の実効性・信頼性向上に向けた独立性概念のさらなる検討等,今後の課題を指摘する.
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