社会技術研究論文集
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選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
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研究論文
  • 寿楽 浩太, 鈴木 達治郎
    5 巻 (2008) p. 1-11
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    本稿では,日本における省エネ技術の研究開発・導入普及事例の中から,政府主導型ではないが,完全な民間技術開発でもない,CO2 ヒートポンプ給湯器「エコキュート」事例を取り上げ,技術開発のあり方と公共政策の役割を論じる.技術がどのように「死の谷」を越えたのか,どのような経緯で製品化に至り,さらに市場での急速な普及を達成したのか,経緯を把握した上で,初期の基礎的な研究開発の局面での公的セクターによる技術開発の継続性・多様性確保の役割,製品化局面での”relevant marginal actor”の機能,普及段階での公的支援の重要性を指摘する.最後に,家庭用ガスエンジンコージェネレーション給湯器「エコウィル」事例との比較を通して,特に普及段階における公共政策の役割について,その課題を指摘する.
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  • 松浦 正浩, 城山 英明, 鈴木 達治郎
    5 巻 (2008) p. 12-23
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    ステークホルダーの代表性担保は政策形成の公正性や実効性を高める上で重要である.代表性を高める社会技術としてステークホルダー分析が存在するが,ローカルな問題への適用が主眼で,大規模な社会問題への適用にはその方法論の修正が必要だ.本研究ではMS5 概念を導入し,環境要因に着目,文献調査を重視し,細分化と総合化による整理を行う修正方法論を開発し,重要な社会問題であるエネルギー・環境技術の導入・普及にこの方法論を実験的に適用した.分析の結果,技術導入における環境要因の多様性,セクターを越えた共通課題などが明らかになったほか,修正方法論の有効性やエネルギー・環境技術導入における今後のインプリケーション(アジェンダ再設定や認識情報資源活用の重要性)が明らかになった.
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  • 太田 響子, 林 裕子, 松浦 正浩, 城山 英明
    5 巻 (2008) p. 24-39
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    本稿は,新奇性の高い環境技術を社会に導入する政策プロセスにおいて,分野横断的ネットワークと民間主体の公共的企業家機能の果たす役割とその特性を検証する.具体事例として,温暖化対策が比較的遅れている住宅部門における面的なCO?排出削減の取り組みである,太陽熱セントラルヒーティングシステムを採用した集合住宅建設のプロセスを扱う.分析からは,新技術を社会に導入するプロセスにおいて,多様なステークホルダーが,(1)分野横断的(マルチセクター)なネットワークを構築することが必要であり,その際,(2)特に民間主体が公共的企業家精神(アントレプレナーシップ)を備えている場合があること,これらの要因の戦略的なマネジメントが社会導入の鍵であることが明らかになった.
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  • 北村 英隆, 村上 裕一, 加藤 浩徳, 城山 英明
    5 巻 (2008) p. 40-51
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    本研究は,東京都によって導入の検討が行われたロード・プライシングに関連して,利害関係者が持った問題構造認識について,特に物流の観点から調査分析を行うものである.ロード・プライシング導入施策に関わる物流関連の関係主体として,東京都(循環型社会づくり担当,環境局),東京都ロード・プライシング検討委員会,物流事業者(特積トラック業者,区域トラック業者),小売業者をとりあげ,それぞれの関係者に対して問題構造認識に関するインタビュー調査を実施した.調査の結果より,ロード・プライシングという同一施策であるにもかかわらず,それを捉える者の立場によって,問題構造が異なって認識されていること,また,たとえ同一主体であっても,検討の時期によって問題構造に対する認識が変化していることが,明らかとなった.
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  • 清水 麻友美, 佐藤 渓, 畑中 綾子, 城山 英明
    5 巻 (2008) p. 52-67
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    本研究は,地域病院を軸とする医療連携の実態に焦点を当て,ステークホルダーへのヒアリング調査を行い,連携の可能性とそのための課題抽出を目的とする.その際,様々な環境要因が作用する複雑なプロセスである医療連携の性格を踏まえ,関係者の連携に対する意識を把握し,利害関心を明らかにする手法を試みた.結果,ステークホルダーは医療連携促進の方向性ではほぼ一致しているにも拘らず,そのための「条件」「結果」の双方において抱く連携像が異なる事が分かったが,各ステークホルダーの関心は多様な側面にわたり,相互に相補う可能性が高い事も明らかになった.そこで,各々の利害関心の違いを認識した上で,目的意識の共有と相互理解促進のために,多職種・多組織的な連携促進組織の構築を提案する.
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  • 刈谷 剛, 中川 善典, 那須 清吾
    5 巻 (2008) p. 68-77
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    行政,特に地方自治体と言われる市町村には,住民の要求に対し効率・効果的にサービスを提供する必要性があるため,様々な政策,施策,そしてそれらを達成するための事務・事業が存在している.また,そうした一連の体系を可視化し,住民に説明責任として公表する責務を負っている.本論文は,行政における政策・施策を企画・立案し,設定された戦略目標を効率・効果的に達成するための方法論を示す.さらには,問題構造化,ロジックモデルといったツールを駆使することにより,行政経営システムを構築し,政策・行政方針の実施システムや政策・行政方針を実現するための計画において,パフォーマンスを計測しながら経営サイクルに従った見直し(システムメインテナンス)を行う方法論を述べるものである.
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  • 前田 洋枝, 広瀬 幸雄, 杉浦 淳吉, 柳下 正治
    5 巻 (2008) p. 78-87
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    循環型社会フォーラム「市民会議」は,選挙人名簿を元に20歳以上の名古屋市民から無作為抽出した2000名に対して会議案内を送付し,参加意図を示した市民を参加者として実施した.機会の平等性という参加手続きの公正さを保証するために無作為抽出という選出方法をとった.市民参加モデルにおいて特に参加者が少ない場合に,代表性が問題にされることが多い.実際に無作為抽出を基礎とした手続きによって集められた本会議の参加者が母集団と比較して偏りが見られるといえるかどうか,検討した.
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  • 藤澤 徹, 秀島 栄三, 北村 直之
    5 巻 (2008) p. 88-95
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    住民が地域の課題解決に向けて討議し,何らかの意思決定を進めるプロセスを観察すると,討議の進め方,関係する技術・専門知識や地域に係る知識の扱い方において個人差が大きいことがわかる.これより討議のプロセスがどのように進むかが討議の内容に本質的な影響を与えることとなる.本研究では仮想的な住居地区における防災情報技術導入に関する討議の場を設け,参加者に整備費用の分担比率を求めるために実験的な討議を行ってもらい,そのやりとりを観察し,図式化する.この図式を用いた分析の結果から,一般的に住民討議を効率よく進行させるために考慮するべき事項を明らかにする.
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  • 元木 悠子, 小坂 弘行
    5 巻 (2008) p. 96-105
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    本研究は、エネルギーシステムの最適化分析モデルMARKAL (Market Allocation) を用いて、地方自治体のエネルギーに関する中長期計画を策定するための具体的な手法を提案することを目的とする.本研究では、既存の入手可能な統計資料とエネルギーモデルを効果的に組み合わせ、地方自治体のエネルギーシステムをモデル化し、地域がエネルギー計画の策定・実施を進めていく上での効果的な方法を開発した.また、上記モデルを関東地方の1 都6 県に適用し、自治体レベルでの温室効果ガス削減に向けた取組みの現状を評価した.
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  • 松八重 一代, 久保 裕也, 大竹 久夫, 長坂 徹也
    5 巻 (2008) p. 106-113
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    現在工業的に利用されている高品質のリン鉱石は、現在のペースで消費が進むと100 年以内に枯渇することが懸念されており、新たなリン資源の開発が強く望まれている。本研究では、詳細なリンの国内マテリアルフロー分析を行い、製鋼スラグと下水汚泥に濃縮されるリンは、質および量において輸入リン鉱石とほぼ同等であり、人工リン資源として極めて高いポテンシャルを有することを示した。また、これら廃棄物からのリン回収技術開発を行った。廃棄物産業連関モデルを用いて、これらの新技術が与える環境負荷および経済影響を定量的に示した。
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  • 高橋 朋也, 畑中 綾子, 城山 英明
    5 巻 (2008) p. 114-121
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    新葛飾病院は,医療ADR という取組みを行っており,この取組みを調査することでADR の新たな可能性を探ることを目的とする.著者らは,簡略化した問題構造化手法を援用し,文献調査及び院内ADR に関する院長の課題認識を参考にADR を運営する上での課題に関する仮説を構築した後,新葛飾病院内外の関係者にインタビュー等を行い,このインタビューの成果から得られる知見を整理して,仮説を修正するとともに,病院内の関係者が認識する論点を抽出し,再構成することによって,新葛飾病院における院内医療ADR の意義や問題点を明らかにした.以上の作業を通して,メディエーターのコミュニケーション能力の重要性や非医療者登用のメリットなどが明らかとなった.
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  • 畑中 綾子
    5 巻 (2008) p. 122-131
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    医療事故で医師の過失の有無を問わず補償を行う制度が検討され,特に産科医療における脳性まひ児の補償に関して具体的な議論がなされている.この無過失補償制度は,医師の過失の有無を争わずに,迅速な金銭的な救済がなされるという点では,患者にとっても,また医療者にとっても望まれる制度である.しかしながら,この補償制度を構築するにあたっては,だれが拠出するか,またどこまでを補償の範囲にするか,といった財源の問題や,従来の訴訟や法的責任制度との関係,だれが対象を決定し,だれが支払いを管理していくかの中立性や専門性といった多くの論点がある.本研究では,これら論点を整理し,現在検討される補償制度の位置づけを明確にするとともに,今後の制度構築の一助となることである.
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  • 大上 泰弘, 神里 彩子, 城山 英明
    5 巻 (2008) p. 132-142
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    イギリスにおける動物実験の規制では,包括的な法律に基づき国家が一元的に,動物実験を行う人,施設,実験内容を管理する.アメリカでは,分立的な法制度の下で,機関内動物実験委員会を中心とした各研究機関の自主規制を基盤としている.そして,この自主規制を監督する制度が法律とガイドラインで規定されている. これらの規制に関する比較分析を踏まえて,日本の動物実験規制のあり方に関する二つの提案を行った.一つは,日本において動物実験規制ガイドラインを作成する場合,その規制原理 (理念) を「愛護」ではなく「尊重」とすべきであるという点,もう一つは,一定の担保された実効的な自主的規制メカニズムを構築するとともに,信頼に足る研究者の資質を研究者サイド自らが養成・保証する仕組みを構築し,一般社会に示す必要があるという点である.
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  • 中野 宏幸, 大林 厚臣
    5 巻 (2008) p. 143-155
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    IT利用の進展に伴い、重要インフラへの想定脅威のリスク、分野を越えたIT 障害の発生や波及の潜在的リスクの増大が見込まれる。こうした状況を踏まえ、2006 年度に官民での我が国初めての分野横断的な演習として、「研究的演習」と「机上演習」を実施した。この演習は、内閣官房において、重要インフラ10分野と、これを所管する5 省庁などの参加・協力の下に行ったものである。机上演習では、IT 障害に関する具体的なシナリオを設定して実施したが、これらの活動を通じて得られた知見を知的資産として共有し、また、有効活用することにより、情報セキュリティの向上に寄与していきたいと考えている。
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  • 菅野 太郎, 尾暮 拓也, 古田 一雄
    5 巻 (2008) p. 156-162
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    危機対応システム設計では,災害規模やインフラへの影響,住民の振舞いなど,様々な要素を考慮しなければならない.組織間連携におけるヒューマンファクタは,過去の災害対応例からもシステム設計上,看過できない重要要素ではあるものの,これまでに組織を跨いだ包括的な現状把握,研究が十分になされてこなかった.本研究では,危機対応,特に組織連携におけるヒューマンファクタに注目し,現状調査とそれに基づく組織ヒューマンモデルの構築を行った.また,先行研究で開発した組織シミュレーションシステムに本研究で得たモデルを実装し,ヒューマンファクタを考慮した組織連携シミュレーションの可能性を示した.
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  • 福山 浩史, 犬塚 史章, 館 雅憲, 石毛 哲雄
    5 巻 (2008) p. 163-171
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    鉄道事故の安全対策を効果的に進めるため, 鉄道事業におけるリスク評価の適用を考えた. 実際には発生していない事故をも的確に評価するため, 鉄道エリアを駅または駅間ごとに分割し, そこでの事故の発生確率をハードウェアの種類別に推定, また事故後の影響をモンテカルロシミュレーション等を用いて評価する方法を構築した. また社会の安心に応える対策を実施するため, 社会的価値観を含めたリスク評価を試みた. いくつかのリスクシナリオを対象にリスク値を算出することにより, 実用的な評価手法を構築することができた.
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  • 山口 健太郎, 白戸 智, 岩崎 亜希, 奥山 恭英, 堀井 秀之
    5 巻 (2008) p. 172-196
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    「安全・安心科学技術に関する研究開発の推進方策について1)」(文部科学省 科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会)や,記憶に新しいサイエンス誌におけるButz らの論文2)にも指摘されているように,社会システムが高度に複雑化した今日において,安全・安心問題の解決策を提案する際には,自然科学分野の知見のみならず,人文・社会科学分野の知見も活用・融合することにより,社会に受け容れられ易い形でその解決策を提案・開発することが重要である.本調査では,大規模自然災害,重大事故,新興・再興感染症,食品安全問題,情報ネットワーク,テロリズム,各種犯罪(特に子どもに対するもの)の7 分野について,今後推進していくべき人文・社会科学分野における学術フロンティアを抽出した.
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  • 奥山 恭英, 堀井 秀之, 山口 健太郎
    5 巻 (2008) p. 197-205
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    相互依存性解析は、社会システムにおける脆弱性を相互依存関係から分析を進めるものであるが、第三期科学技術基本計画や日米安全・安心な社会に資する科学技術に関するワークショップにても取り上げられているように、現在の複雑化する社会システムを把握する上で有用な視点と考えられる。本論文ではこの相互依存性解析につき、日本および海外の事例からのその研究開発動向を紹介するとともに、研究者側と研究開発のユーザー側へのヒアリングを行い、現状での課題を抽出したものである。さらに抽出された課題を基に、今後の研究開発の方向性を提案することを目的としている。
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  • 尾暮 拓也, 古田 一雄
    5 巻 (2008) p. 206-215
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    専門的知識は非専門家の問題解決や意思決定のためにも利用できるように共有されることが望ましい.しかし原子力と社会の問題に目を向けると,その専門的知識の共有不足が社会的に議論を深めるための障害になっていると考えられる.これは知識の共有の不全がもたらす問題の顕在化であるといえる.そこで本研究では原子力分野を対象として,専門的なWeb コンテンツを容易に検索できる分野特化型の情報検索技術を開発し,社会に実装した.この情報検索技術は対象とする専門分野に関するオントロジーを用意して活用するものである.この技術は専門的知識の流通支援のために幅広い応用が可能であると考えられる.
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  • 橋本 泰一, 村上 浩司, 乾 孝司, 内海 和夫, 石川 正道
    5 巻 (2008) p. 216-226
    公開日: 2009/07/15
    ジャーナル フリー
    自然言語処理技術を応用し,分析対象となる新聞記事を取得して,記事を自動的に分類し,トピックとなる社会事象を抽出,さらにはトピックを構造化して課題の発見に至る手続きを可能とする手法を開発した.この手法によれば,多数のトピックを含む文書集合に対して階層的クラスタリングを施し,クラスタ間の語彙使用の類似性に基づく構造化を行い,個々のクラスタについてこれを要約するキーワードおよび関係する主体(組織名)を自動抽出することによって内容を効率的かつ経済的に俯瞰できることを示した.本論文では,産業活動に伴う事故・災害に関する社会の課題発見を事例として,これらのテキストマイニング技術を統合した社会変化の定量的分析手法の有効性について検証した.
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