社会技術研究論文集
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9 巻
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研究論文
  • 横内 陳正, 阿部 佐智, 柴田 偉斗子, 南出 将志, 加藤 浩徳
    9 巻 (2012) p. 1-29
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    本論文は,東日本大震災発生後1ヶ月間における,米国,中国,英国,仏国の代表的な新聞における震災に関する報道の動向を調査した結果を報告するものである.各国につき一紙ずつ代表的な新聞を選定して,震災に関連する記事を網羅的に収集し,それにもとづき,各紙の報道の特徴を整理・比較した.その結果,いずれも,原子力発電に肯定的な国であるにもかかわらず,福島原子力発電所事故に関する報道内容には,国間でかなりの違いがあることが判明した.また,記事の量と内容とを比較した結果,日本とその国の政治的・経済的関係,日本との地理的位置関係,および各国のエネルギー政策が,各紙の報道内容に影響を与えることが明らかとなった.
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  • 土田 辰郎, 木村 浩
    9 巻 (2012) p. 30-40
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    原子力事業者の広報担当はマスメディアとの接点となり,記者へ原子力に関わる様々な情報を伝えている.広報担当とマスメディアとの日常的なコミュニケーションを中心とする平常時広報に注目し,広報担当の認知を23名へインタビューすることにより明らかにした.その結果を既に調査報告のあるマスメディアの原子力や原子力事業者に対する認知と比較した.広報担当者はプレス発表の機会も含め記者と継続的にコンタクトを図ることで記者の意識を理解するようになり,マスメディアへの情報伝達は改善がみられてきたことが分かった.平時におけるリスク認知の観点から,事業者がマスメディアに対して行う平常時広報での活動成果や課題の提示は,他の産業へも展開できる知見となろう.
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  • 川又 孝太郎, 堀田 昌英
    9 巻 (2012) p. 41-49
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    本研究では,Barrettらのゲーム理論のモデルと気候変動の国際交渉の実態を比較し,モデルが交渉の理解に役立つものの,EUのリーダーシップの存在,各国の交渉ポジションに対する国内制約,先進国と途上国間の衡平性の考慮といった点で現実の交渉を反映していないこと,大幅削減合意に導くためには各国の温室効果ガス削減対策の便益の認識が重要であることを明らかにした.また,上記の問題点を克服し,大幅削減合意に導く可能性のある数理モデルとして,豪州の条件付目標に類似するマッチングメカニズムを提案する.
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  • 松野 正太郎, 戸上 昭司
    9 巻 (2012) p. 50-59
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    本稿では,名古屋都市圏における,排熱やバイオマス等の未利用エネルギー等の地域資源を活用した中長期的なCO2削減予測シナリオを作成した.また,このシナリオを構成するCO2削減策の現実的な導入可能量を把握するため,デルファイ法による調査を実施し,時間軸を踏まえた各削減策の導入可能量を明らかにしCO2削減ロードマップを作成した.地域資源を最大限に利活用した場合には,2050年に1990年比約60%削減が可能と試算したが,調査の結果,約21%の削減にとどまるとの結果を得た.地域における低炭素社会の実現に向けて,地域資源の利活用のための需給バランスを踏まえた施策の推進,低炭素社会推進施策と都市計画の融合,時間軸を踏まえた経済的手法の有効活用が必要であることが示唆された.
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  • 松浦 正浩, 渡邉 英徳, 杉崎 和久
    9 巻 (2012) p. 60-69
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    本研究は,政策形成プロセスの初期段階において公衆に開かれた課題発見を実現する支援システムの開発を,沿岸域の利用や環境保全をテーマに実施した.沿岸域の政策形成の現場では,不特定多数の一般市民によるアジェンダセッティングが不足していると考えられる.そこで,都市計画で用いられている「まちあるき」手法をベースに,情報収集ツールとして携帯電話を活用したICTシステムを統合した「うみあるき」手法を検討した.実証実験の結果,参加者の集団行動を前提としたワークショップ形式の市民参加ではICTシステム導入の効果は限られたものであるが,広域の沿岸域を対象に不特定多数の一般市民の問題意識を拾いだす上で,ICTシステムが効果を発揮する可能性が把握された.
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  • 加藤 浩徳, 志摩 憲寿, 中川 善典, 中西 航
    9 巻 (2012) p. 70-85
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    本論文は,高知県を対象として,交通システム成立の経緯を整理するとともに,その経緯と社会経済的要因や政治的要因との関係を分析するものである.同県の広域交通ネットワークの発展経緯を,古代~中世,近世,明治~戦前,戦後の4つの時代区分にしたがって整理した.その結果,高知県は,険しい四国山地と海に囲まれた地域であったため,古代から現在に至るまで,海路による広域交通ネットワークに頼らざるを得なかったこと,県領域内の閉鎖的な交通政策が広域旅客交通の発展を妨げたこと,高知県の陸路ネットワークの整備は,主に政治的要因によって実施されてきたこと,高知県の海上交通ネットワークは,一貫して関西地方との経済的結びつきのもとに発達してきたこと,四国遍路が高知県内の技術に与えた影響が大きいことなどを明らかにした.
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  • 川村 亮真, 齊藤 純一, 阪下 竜也, 高木 康一, 安原 健朗, 加藤 浩徳
    9 巻 (2012) p. 86-99
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    本論文は,日本のバス関連産業の海外進出に関する関係主体の認識をインタビューにより明らかすることで,日本のバス・システムの海外展開の可能性を検討するものである.今回は,進出対象としてASEAN諸国を含むアジアの途上国を念頭に置き,調査を行った.その結果,現時点では,バス関連産業の海外進出は不可能ではないもののかなり困難であることを示した.これは,個々の関係主体が海外進出にインセンティブを感じていないことやリーダーが不在であることが主な原因である.また,根本的に,乗合バスは地域固有性が強く外部関係者の市場参入が困難であること,バス市場の規模がかなり小さいこと,日本のバス・システムが世界的に見て独自の進化を遂げたことも背景要因であることを示した.最後に,我が国のバス・システムの海外展開実現のための条件について考察を行った.
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  • 石川 達也, 堀田 昌英
    9 巻 (2012) p. 100-108
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    公共事業の再評価や政策策定への住民参画(Public Involvement)の必要性が指摘されて久しい.本研究では,公共事業の再評価が市民の直接投票で行われる状況を,投票による事業評価制度選択モデルとして定式化し,市民の選ぶ事業評価制度を社会的効用の観点から分析することを目的とした.その結果,市民の選択する事業評価制度は,必ずしもある再評価回数の下で最大の社会的効用を与える事業評価制度ではないことが分かり,事業継続に必要な得票率が高いほど,社会的効用が大きいという傾向が見られた.また,数値実験の範囲においては,ある事業継続に必要な得票率の下では,再評価回数が多いほど社会的効用は大きくなるが,再評価回数の増加がパレート改善をもたらすとは限らないという結果が得られた.
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  • 松本 浩和, 内田 敬
    9 巻 (2012) p. 109-119
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    情報化の伸展と市民社会の成熟,また財政の緊迫化により,行政の持つ情報の更なる活用が求められている.本研究では,行政と市民の間における情報ギャップ解消の一手段として公的営造物を対象とするトレーサビリティシステムを想定し,その実現に向けて調査・分析を行っている.
    本論文では,日本の行政情報に関する現状について,市民の情報取得という観点から整理を行い,その課題の抽出を行う.次にそれらを基にシステムの概要を提示し,そこで登載すべき情報を決定するまでの研究過程を示す.そして,システム試用実験と市民連続行動調査の分析結果を示して,市民の公的営造物に対する情報ニーズの存在と即物的な情報提供に対する市民反応について述べる.
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  • 渋谷 樹
    9 巻 (2012) p. 120-130
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    2001年9月のBSE(牛海綿状脳症)発生以降,わが国では食品表示や食品安全の問題がまたしても顕在化した.2007年に農林水産省及び警察庁は「食品に係る偽装表示事案対策に関する連携強化」を発表した.
    その後,総務省は,「食品表示に関する行政評価・監視」を実施し,2010年9月,農水省等に対して「勧告」を行った.その勧告の中で「今後は,立入検査の権限を行使し事実を検証する必要性を考慮し」調査を実施する必要性を所見した.しかし,(1)農水省が現状よりも強権的に調査をするならば,憲法上の問題が発生する可能性がある.(2)農水省及び警察庁の連携が現状よりも強化されるならば,同様の可能性がある.(3)総務省の勧告は効果が見込めないこと,などを明らかにした.
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  • 加藤 省吾, 飯塚 悦功, 水流 聡子
    9 巻 (2012) p. 131-144
    公開日: 2012/10/03
    ジャーナル フリー
    標準とは,何らかの目的達成において,すでに誰かが経験して優れているということが分かっているモノや方法である.様々な形で蓄積されている経験を可視化,体系化,共有化し,社会全体として便益を享受していくためには,標準確立のための社会技術が必要である.
    本研究では,介護計画の設計に必要な知識コンテンツの構築を行った取り組みの分析結果に基づいて,標準的技術指針を確立するための方法論を提示して検証を行った.少人数のアプローチの標準開発プロセスと,ある段階で関連学会・権威者等の承認を受けるアプローチの標準共有化プロセスを組み合わせることで,優れた標準を開発し社会で共有化することを効果的・効率的に進めることができる.
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