前の論文(以下Iと書く)では摂動項の一般積分公式を与えたが、ここでは、それに関連したいろいろの事柄を報告する。先ず§2では、Iに述べた公式をもう少しすっきりした形でまとめる。§3ではそれの、実用上便利な外線のmomentumによる表式を与える。§4では、この公式の有効性を発揮するmatrix elementのimaginary partの一般公式を与える。§5以下はこれらの公式の応用例で、先ず§5で摂動級数の収斂性の問題をとりあげ、boson場のみで、veal processの起らない場合の級数の発散の証明が従来なされたよりもはるかに簡単且つ厳密になされることを示す。§6ではこの公式とLehmannのspectral function ρ(u)との関係を論じ、ρ(u)のexplicitな摂動展開公式を与える。そして同時に摂動級数の発散が証明できるのは単にZ-factorの展開式に過ぎず、くりこまれた理論の級数については、何らのinformationも得られていないことを指摘する。§7では、一般の多体のGreen functionにこの公式を適用する。そうすると、spectral表示はNambuの仮定したような表式とは少し違った形になることがわかる。計算例として二体、三体のspectral functonの関係式を導くが、これもNambuの場合より簡潔になる。なお積分公式で、Iとは少しnotationを変更した所があることをお断りしておく。
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