P_ν結合の場合のS波の散乱を調べた。多体問題のHamiltonianから出発して,三度変換を行い,一体問題のHamiltonianをつくる。粒子がP波の中間子の着物を着ているからτspinの期待値は1より小さくなることを考えに入れる。また, coupling constantは小さいけれども反作用は無視できないことも示される。しかし,これらの効果をとりいれても, P_ν結合の場合にはS波散乱のphase shiftsはそれぞれ実験値と逆の符号になってしまう。適当な修正を行っても実験と一致させることはできない。
抄録全体を表示