重力絶対測定における光学干渉による長さ測定にともなう誤差を推定するために,落体として使用されるキャッツ・アイの光学的特性を,光線追跡プログラムによって調べた.入射面が球面のもの,楕円面のもの,反射面が放物面のもの三種類のキャッツ・アイについて,入射光が鉛直でない場合や,発散する場合の影響,キャッツ・アイが落下中に傾く場合や,水平移動する場合の影響について調べた. 計算の結果,楕円面の入射面をもつキャッツ・アイの特性が三種類のなかで最も良く,10
-9の精度の測定に耐えられることが明らかになった.一方,入射面が球面のキャッツ・アイは,10
-9の精度の測定には不十分であるが,10
-8の精度の測定には十分通用することが明らかになった.
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